MAKIKYUは先日、最後の5回(日)目だけ残っていた青春18きっぷ(有効期間は今日まで)を使用し、群馬県の横川にある「鉄道文化むら」へ日帰りで出かけていましたが、その道中では秩父鉄道にも立ち寄り、その際乗車した車両が1000系と呼ばれる車両です。
この車両は旧国鉄の101系電車(一部はJRにも継承されたものの、現在JR線上では全廃)を譲受したもので、この形式自体が1950年代後半~60年代前半にかけて製造された車両ですので、一応新性能車とはいえ、経年は40年を越えていますので、地方私鉄で現在活躍している車両の中でもかなり古い部類に入ります。
秩父鉄道には1980年代に入線し、以来1000系を名乗って現在まで活躍しており、3両1編成のこの形式は現在でも普通列車の主力なっていますが、秩父鉄道入線後にも塗装変更をはじめ、ワンマン化改造(車内での運賃収受は行わないため、運賃箱や運賃表示器の設置はなし)や冷房化改造などが行われ、先頭車パンタグラフの増設も行われていますので、入線時とは少々様相が異なるものとなっています。
とはいえ下回りや車体形状などは種車を継承しており、車内も荷棚が取り替えられるなどの小変化はあるものの基本的にほぼ原型ですし、近年行われた冷房化改造も両側の先頭車のみに限られ、中間車は「弱冷房車」ならぬ「非冷房車」となっている状況ですので、旧国鉄ムードを堪能するには充分過ぎる程ですが、今の時期は中間車だけ乗客の姿がまばらという有様は少々問題ありという気がしますし、経年もあってかなり草臥れた印象を受けるのも事実です。
そのため近年首都圏ではJRや大手私鉄などでコストダウン形新形式が続々と登場し、JRでは101系の後継車とも言える103系が首都圏から全廃となったのをはじめ、1970年代~80年代にかけて製造された冷房付きの大型(車体長20m)車両が次々と淘汰されている現状では、この草臥れた1000系の置き換えにこれらの車両を導入しても…と感じてしまいますが、それどころか最近になって、来月秩父鉄道の走る埼玉県内に「鉄道博物館」(所在地は同線沿線ではなくさいたま市)が開設される事にちなんで、旧国鉄時代のオレンジ色を再現したリバイバル塗装車も登場した程ですので、この形式に関してはまだ暫く使い続ける様です。
MAKIKYUも先日秩父鉄道に乗車した際には、時間の関係もあってこのリバイバル塗装編成に乗車こそ出来なかったものの、熊谷駅でその姿を目撃する事が出来ましたので、リバイバル塗装編成が現行秩父鉄道塗装の同系と並んだ際の写真を掲載すると共に、今でも非冷房のままで原型に近い中間車車内の様子と、他ではあまり類を見ない中間車車内に貼られた「前後の車両は冷房車です」と書かれたステッカーの写真を公開したいと思います。
また今後オレンジ色に引き続き、カナリヤとスカイブルーの塗装を纏った編成も登場する模様で、MAKIKYUは今回逆光状態の写真が少々ある程度ですので、リバイバル塗装が3編成出揃った頃にでも再度秩父鉄道も訪問したいものです。
ただいくら他に稼動車両が存在しない希少車両とはいえ、オールロングシートの通勤仕様で非冷房車が組み込まれている状況などを考えると、お世辞にも快適とは言い難い車両ですので、最近臨時で運行された有料急行での運用だけは今後控えて頂きたいもので、特別仕立ての臨時列車で通過駅を設定するにしても、せいぜい準急(普段運行されていませんが、一応種別幕だけは入っていますので、これを表示するのはなかなか面白い気がします)辺りにして頂きたいと感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?
秩父に行ったときは何度もお世話になりました、この車両。乗り心地は悪く、ドアの開き方が荒っぽくても大好きです。でもまだリバイバル塗装は見てません・・
余談ですが、準急は嘗て運転されてました。
1000系の中間車だけが非冷房車はあまりに中途半端ですね。日本一暑い所の熊谷を通るわけですから、中間車も冷房を付けるべきではと思います。
1000系電車は臨時を含む有料急行を走らせないで、優等列車を走らせるなら、料金不要の準急ぐらいまでで十分でしょう。
コメントありがとうございます。
>red star様
リバイバル塗装運行開始初日の有料急行運用は、こちらも確かに暴利としか思えず、ネタにしても非冷房・オールロングシートの車両で有料急行運用はやり過ぎの感があり、冷房装備でボックス席もあるJRの急行つやま号(運用の関係でオールロングシート車が増結される場合もあり)の方がまだ程度が良い気がします。
また臨時列車における急行料金は、国鉄色変更に伴う費用をファンから募るという趣旨かもしれませんが、リバイバル塗装は3種類共に単色ですので、かえって塗装費用や手間は省けそうな気もしてなりません。
>入間川の旅人様
こちらも何度か秩父鉄道に乗車した際には、嫌でもこの車両ばかりが当たり、未だに元都営6000系には乗車できていないのですが、お世辞にも快適とは程遠い車両という気がします。
ただ他に旧国鉄101系が残存している路線が存在していない事も考えると、希少価値は充分あるかと思いますし、乗り応えは充分過ぎる程ですね。
>m-wonder様
「優等列車を走らせるなら、料金不要の準急ぐらいまでで十分」=こちらも同感です。
またこの車両の中間車が非冷房のままとなっているのは、少しでも少ない費用で冷房付編成を増やす目的もあった様ですが、今なら冷房装備でもっと状態の良い車両が次々と廃車解体になっていますので、そろそろ置き換えて良い気がします。
私も塗装変更車とは別件ですが、先日秩父鉄道を訪問して1000系に乗ってきました。
その時の件は近日中にブログにUPしますので、その際はお読みいただければ嬉しいです。
貴重な車両とはいえこれで急行料金はちょっと・・というのは私も同感です。
そちらも最近秩父鉄道で1000系に乗車されたとの事ですが、ブログでの更新記事にも期待したいと思います。
それにしても貴重な車両とはいえ、かなり草臥れた感のある車両ですし、ロングシートの通勤型で非冷房車も組み込んでいるだけに、臨時列車とはいえ先月の有料急行での運転は随分騒がれていますね。
(こちらも頂けない気がしますが、中には歓迎する方も居られる様で…)
また今話題の旧塗装車に関する記事だけでなく、同系や秩父鉄道乗車記などの関連記事のTBも歓迎いたしますので、宜しかったらそちらも記事を公開されましたらTBもどうぞ。
秩父鉄道1000系の淘汰に使えそうな退役車両は、首都圏のJRや大手私鉄でゴロゴロしていますので、いつまで走り続けるのか…という気がしますが、撮影や乗車は早めに済ませておいた方が良さそうに感じるのはこちらも同感です。
また中間に組み込まれている弱冷房車ならぬ非冷房車は、冷房が苦手な人には良いのかもしれませんが、こちらが乗車した際も暑さを敬遠してか、この車両だけ乗車率が低い状況でしたし、そうでなくても草臥れた感がありますので、希少性は評価するにしても、ラッシュ対応やイベント用に数本を残して、残りは早急な取替えが望まれる所です。
ちなみに急行つやまですが、岡山地区では電車列車の多くが転換クロスシート車(117系・213系・115系の大部分)になっていることを考えると、せめて転換クロスシートにはしておかないとまずいような気がします。