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KORAIL・白頭大幹峡谷列車「V-train」(1)~外観編

2014-08-17 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]

先日「MAKIKYUのページ」では、大韓民国(韓国)を走る観光列車の一つ、中部内陸循環列車「O-train」に関して取り上げましたが、現在KORAIL(韓国鉄道公社)では「O-train」などを利用して韓国の中部内陸地域一帯を観光する旅行者向けに、「O-train」運行区間とその周辺の一部区間で指定期間内フリー乗車可能な「O-train pass」と呼ばれる企画乗車券も設定しています。

既に「O-train」に関する記事を取り上げた際に、この乗車券に関しても触れており、感の良い方は画像を見て気付かれたかもしれませんが、MAKIKYUは「O-train pass」を利用して「O-train」だけでなく、もう一つ別の観光列車にも乗車しています。

この観光列車が白頭大幹峡谷列車「V-train」で、O-train運行区間の一部にもなっている嶺東(Yeongdong)線の(栄州(Yeongju)→)汾川(Buncheon)~鉄岩(Cheolam)間を1日2~3往復運行しており、同列車は「O-train pass」でも別途座席指定券の発券(無料:窓口のみ)を受ければ、乗車する事ができます。
(栄州→汾川の営業運行は朝の片道1本のみです)

汾川~鉄岩間は慶尚北道(Gyongsangbuk-do)と江原道(Gangweon-do)の道境を跨ぐ区間で、ソウルからは列車やバスなどで片道3時間以上を要する上に、周囲には大都市もなく、外国人観光客が足を運ぶ機会は余り多くない所です。

しかしながら峡谷美を堪能できるこの区間の車窓は、観光列車運行にもうってつけで、「O-train」などの列車を利用して訪問する観光客だけでなく、観光バスなどで鉄岩などにアクセスし、「V-train」に乗車するツアー客なども多数見受けられる程です。
(その殆どは韓国の内国人ですが…)

鉄岩~汾川間の乗車時間は片道1時間程ですので、乗り鉄派だけでなく、団体ツアーの行程に組み入れるにも絶好の列車といえ、MAKIKYUの乗車日は平日ながらも、MAKIKYUが韓国に入国した際の乗車希望列車が「満席」になっていた程(後にキャンセル発生等で座席確保)でしたので、時間帯の良い列車では満席御礼となる事も少なくありません。
(特に週末の「O-train」と接続する「V-train」は、ネット上で空席を検索すると満席表示が出る事が多いです)


列車が機関車+客車3両しかない短編成である事も、満席となる事が多い一因かもしれませんが、嶺東線は現在全線が電化区間であるにも関わらず、「V-train」用に塗装変更された牽引機はディーゼル機関車となっています。


客車には運転台などは設けられておらず、推進運転対応ではないため、鉄岩や汾川では機関車の付け替えも行われmすが、牽引機は運転台が片側に偏った配置(韓国のディーゼル機関車では一般的な話です)である上に、機関車の方向転換を行わない関係で、鉄岩方向へ向かう列車では、機関車後部から運転する格好となります。

専用塗装の機関車は、白と黒の虎をイメージした装いですが、客車の方は機関車とは大きく雰囲気の異なる濃いピンク色となっており、編成全体の統一感はまるで…と言っても過言ではない状況です。


客車の方は峡谷美を楽しむ列車だけあってか、窓が大きく取られているのが特徴で、各車両に1箇所設けられた客扉は折戸となっています。


両端の客車は車端部に客扉が設けられているのに対し、中間に連結されている客車だけは、JR九州で運行している783系電車(ハイパーサルーン)の如く、車両中央部に扉が設けられているのも特徴です。

また車両外観から察しが付く方も居られるかと思いますが、「V-train」は現在KORAILで運行する旅客列車では類稀な「非冷房車」となっているのも大きな特徴で、車内の様子などは近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。



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