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三重交通グループ70周年記念・バス感謝祭で展示された神都バス

2014-05-13 | 交通関連イベント等

今月11日(日)には三重県の県庁所在地でもある津市の郊外にある三重交通・中勢営業所において、創立70周年記念を兼ねたイベント「バス感謝祭」が開催され、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、このイベントへ足を運ばれた方も居られるかと思います。

MAKIKYUは仕事柄休日が一定しておらず、常に土日休みではありませんので、専ら土休日に開催される交通系イベントに関しても、都合が付けば時折足を運ぶ程度という状況ですが、丁度イベント開催日の11日とその前日はたまたま休みでしたので、このバス感謝祭に足を運んだものでした。

ちなみにMAKIKYUがバス関連のイベントへ足を運ぶのは、約1年前に小田急バスが登戸営業所開所を記念し、新装オープンとなる登戸営業所で開催した「小田急バスフェスタ」以来、この日は神奈川県内の他所でも鉄道系イベントが複数開催されましたので、どのイベントに足を運ぶか迷われた方も居られたかと思います。

現在横浜市内に身を置くMAKIKYUにとっては、今回三重交通がイベントを開催した津はちょっと遠いと感じたもので、遠距離を割安に移動できるJRの格安乗車券・青春18きっぷ設定時期からも外れているため、昨年の登戸に比べると、移動交通費も桁が一つ違う状況でした。
(それでも昼過ぎまでイベント会場に身を置きながらも、その後特別料金不要列車のみを乗り継いでの日着も充分可能な状況でしたので、日本国内全体を見渡せば近い方ですが…)

この三重交通のイベントでは、他の同種イベントなどと同様に、様々なバス車両の展示や各種物販などが行われ、会場の中勢営業所は公共交通の便が非常に悪い事もあってか、津駅(西口)などから無料の臨時シャトルバス運行も行われたものでした。

車両展示は近鉄バスや奈良交通、名阪近鉄バスなど近鉄グループ他社の競演などはなく、あくまでも三重交通のみでしたが、その中でも一番の目玉的存在は通常伊勢地区を運行している「神都(Shinto)バス」で、イベント開催日はイベント展示の為に本来の運行をわざわざ運休にした程でした。

車両展示も途中2度の撮影タイム実施が案内されていましたが、見学を一時中止して撮影者の便宜を図ったのは神都バス1台のみ、そして神都バスのエピソードなどを案内するという状況でしたので、三重交通側の神都バスに対する思い入れは相当なモノと感じたものでした。

 
この神都バスは、かつて伊勢市内を走っていた路面電車を模したデザインとなっており、実車運行時は上げないポールや、取り外すライトなどが展示用に用意されており、写真の左側が実車モード/右側が展示モードです。


車両自体はありふれたいすずのワンステップバス・エルガの新車に改造を施したもので、点検などで最後尾のエンジンルームを開ける際には、後部が出っ張った特殊形状故に専用の棒が用意され、この棒でボタンを押す事でエンジンルームの扉を開ける実演も行われたものでした。


また標記類などにも拘りが見受けられるだけでなく、1台だけの特殊車両で車体形状も特異な事もあってか、車両清掃の際には洗車機を通さずに全て手洗い・磨きしている事が案内され、その手入れも相当手間をかけている様です。


車内に足を踏み入れると、木床に青色無地モケットの座席という内装は、個人的には何となく小湊鉄道バスの古参車両を連想したものでしたが、床は昔ながらの独特な匂いを放つ油塗りではなく、もう少し高級感を感じさせるものでした。


木目の化粧板や金メッキの手すり、白熱灯などは昔ながらの車両と言うよりは、近年幾つかの路面電車で見受けられるレトロ調電車の様な雰囲気とも感じたもので、撮影タイムの際にはドアを開閉し、中扉を閉めた直後に路面電車の如く「チンチン」とベルの音が鳴る様も実演されたものでした。

この神都バスは改造費用も含め、1台約7000万円程する様で、この価格は元々高額な車両にソーラーパネルを搭載し、拘りのデザイナーが内装を徹底的にテコ入れした両備バスの未来型バス「SOLARVE」や、神奈中や京成バスなどが導入している輸入連接バス(ベンツ・CITARO)などに匹敵する状況ですので、幾ら大改造を施したレトロ調バスでも、ここまで高額になるのか…とも感じたものです。

設備的には昔の路面電車を模したというだけあり、大半がロングシートで設備的には決して豪華とは言い難い反面、運行時には運賃の他に割増料金を徴収しているのも大きな特徴で、導入費が高額故に…とも感じます。

要特別料金の観光列車は、近年各地で運行され、伊勢・志摩でも近鉄の古参通勤型車両の改造車が運行されている程ですが、要特別料金の観光路線バスは珍しい存在かと思いますので、機会があれば一度伊勢で路線運行している際に乗車してみるのも…と感じたものでした。

神都バス以外のイベント展示車両や、イベントの様子などは、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。



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