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会津鉄道 AT-500形気動車「ふるさと列車」~これでも強烈な気動車群が揃う会津鉄道では…

2008-07-04 | 鉄道[東北]

  

少々前の事になりますが、MAKIKYUが5月下旬に会津を訪れた際には、往復東武線~野岩鉄道~会津鉄道経由のルートで移動しており、今日はその際に乗車した車両の一つ、AT-500形と呼ばれる気動車に関して取り上げたいと思います。

この車両は比較的近年(2004年頃)になって、会津鉄道発足時に導入された軽快気動車の代替用に製造された車両で、最近各地の第3セクターで導入が進んでいる新潟トランシス製軽快気動車(NDC)の一員ですので、ほぼ同形態の車両は会津鉄道以外でも、各地のローカル線で姿を見る事が出来ます。
(MAKIKYUが比較的最近乗車したものとしては、「MAKIKYUのページ」でも取り上げた山口県・錦川鉄道のNT-3000形(該当記事はこちら)など)

この車両は、基本的に2両編成での運行時にはトイレなし(AT-500形)とトイレ付き(AT-550形)で編成を構成している模様(MAKIKYUが乗車した時もこの両者で2両編成を構成していました)で、この事は2両編成で2つもトイレを付ける必要性は薄い事や車内空間の確保、製造コスト面などを考えると懸命な判断と言えます。

また会津鉄道に導入された車両は、新型NDCの中でも割合標準仕様に近いですが、MAKIKYUが乗車した車両の外観は、手紙の文字や人物などのラッピングを纏うなど、他には類を見ないとも言える強烈な仕上がりとなっていますが、このラッピングは客窓部分まで及んでいますので、車窓を眺るにはやや難ありで、特に車窓を撮影する場合には厄介な存在と言えます。

車内は強烈な外観とは裏腹に、白系の化粧板に青色モケットの座席(車端部がロングシート・それ以外はボックス席の標準的なセミクロス配列)となっており、これだけであればさほどの特徴はないと言えますが、つり革に郷土の偉人をデザインした飾りを取り付けており、これは他に類を見ない試みとも言えますので、好みは分かれそうですが、比較的シンプルな感のある車内を、インパクトのあるものにしています。

そのため一般的なローカル私鉄であれば、結構インパクトがある車両になりそうなこの車両ですが、「お座トロ列車」や「会津マウントエクスプレス」などの強烈過ぎる個性を放つ車両群が揃っている中では、影の薄い存在とも言えます。

ただ会津鉄道に乗車する機会があるならば、強烈過ぎる個性を放つ車両の数々と共に、縁の下の力持ちとも言えるこの車両にも是非乗車しておきたいものです。