一目惚れの相手とデートしてきた余韻が覚めやらずに、プント・グランデの話を再び。
プントに出会って帰宅してから、去年ローマに行った時に買ったイタリアのクルマ雑誌“Cambio”2005年6月号を眺めていて、なんと発売前のプント5ドアの擬装した試走車の写真が載っているのを発見した(22ページともう1か所どこかに載っていたが見つからなくなってしまった)。擬装車と現車とではずいぶん印象が違うもので、きのう見たあのスタイリッシュでエレガントなプントの面影はまったく感じられない。当時このページを見た記憶すらなかった。もちろん新しい5ドアのプントにも何の期待も抱かなかった。いま見ると、フロントなどは擬装すらされていなくて、現車そのままなのだが・・。
貰ってきたカタログのなかに、一般公道で総計450万kmにわたる走行テストを行なったと書いてあるから、その一齣なのだろう。
ネット上のどこかで、グランデ・プントはトリノ・オリンピックの最中にヨーロッパ車の売上げ第1位となって、イタリア人を喜ばせたと書いてあった。きのうのディーラーの担当さんもそう言っていた。この“Cambio”には残念ながら、売上げランキングは載っておらず、先般のブタペスト旅行でも現地のクルマ雑誌を見つけることができなかったので、最近のヨーロッパ車の人気ランキングは分からないが、一昨年パリに行ったときに、露天の古本屋で買った“L’Automobile”2003年12月号に、同年10月のフランスでの売上げランキングが載っていた(3年も前のものだが)。
①ルノー・クリオ(ルーテシア)
②プジョー206
③プジョー307
④ルノー・メガーヌ
⑤ルノー・セニック
⑥シトロエンC3
⑦ルノー・ラグナ
⑧シトロエン・ピカソ
⑨ルノー・トゥインゴ
⑩VWゴルフ
⑪シトロエン・クサラ
⑫オペル・ザフィーラ
以下、シトロエンC5、オペル・コルサ(ヴィータ)、プジョー406、フォード・フォーカス、VWポロと続いて、ようやく18位にフィアット・プントが入っている(さらに、フォード・フィエスタ、ルノー・カングーとなっている)。ちなみに、1位のクリオは16,879台(2003年10月)、プントは2,193台である。これから見ると、ヨーロッパ車第1位というのは、プントにとって大躍進といえるだろう。あの姿を見れば、ヨーロッパ人といわずとも人気が出るのは納得がいく。
それにしても、ヨーロッパの雑誌に載っているヨーロッパ車の値段を見ていると、ヨーロッパ車を円で買う日本人は、ずいぶん為替差益を払わされている気がする。ユーロが登場した当時の生活実感では、1ユーロは100円ちょっとの感覚だったが、今では150円を越えている。それなりの品質をそれなりの値段で買うのならあきらめもつくが、円安のつけまで払わされるのはちょっと辛いところである。プントも、日本で販売されているどのグレードに相当するのか(あるいは販売されているのかどうかも)分からないが、本国には11,111ユーロという(不思議な)値段のものもあるらしい。これが、1ユーロ100円だったら、即買ってしまうのだけど・・。
(写真は“Cambio”誌に載っていたプントの擬装車)