豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

モーム「便宜的な結婚」 1

2009年05月02日 | サマセット・モーム
 
 久しぶりに、サマセット・モームを読んだ。

 連休はどこに出かける予定もないので、本でも読もうと近所の書店に行った。しばらく授業もないので、勉強には直接関係のないものがいい。
 
 文庫本のコーナーを眺めていると、岩波文庫の『モーム短編集』の1、2巻が目にとまった。この第2巻のほうには、“Creatures of Circumstance” (「環境の生き物」)に収録された作品が結構入っている。
 “Creatures of Circumstance”は丸ごと翻訳されたものがないので(たぶん)、「大佐の奥方」、「幸福な夫婦」、「五十女」、「凧」などは英宝社の対訳本で読むしかなかった。

 そんなわけで、『モーム短編集』の第2巻を買おうと思ったが、ただ、すでに持っているものとどのくらい重複しているかが気になって、ひとまず家に帰ることにした。

 家に戻って、新潮文庫やちくま文庫のモームをパラパラめくっているうちに、『コスモポリタン・Ⅰ』(新潮文庫、龍口直太郎訳)から、「漁夫の子サルヴァトーレ」、「家探し」、「困ったときの友」、「蟻とキリギリス」を思わず読んでしまった。
 「家探し」は、婚約者に嫌気がさした男が女から逃げる方法を伝授する。逆に、「サルヴァトーレ」は、善良な男が計算高い女から婚約を破棄される話である。「蟻とキリギリス」は相続の話、俗に言う「笑う相続人」のエピソードが描かれている。久しぶりのモームは、やはり面白かった。
 時間つぶしの読書のつもりが、結局は勉強に関わるものになってしまったが・・・。

 さらにモームの書誌を眺めていて、“A Marriage of Convenience”(「便宜的な結婚」)という題名の短編が読みたくなった。
 新学期から始まった『親族法』の講義は、「婚姻予約」から、ちょうど「婚姻の要件」に入ったところで連休を迎えた。
 「婚姻の要件」は、まず「婚姻の意思の合致」から始まるが、そこでは、他の目的の便法として行われた婚姻は無効であるという最高裁の判例を紹介する。
 「便宜的な結婚」で、モームはいったい何を語っているのだろうか。

 ところが、この「便宜的な結婚」を収録した『サマセット・モーム未公開短編集』(創造出版)という翻訳本は、すでに品切れで手に入らないらしい。
 仕方なく、手元にあるモームのペーパーバックを探すと、Penguin Bookの“Collected Short Stories Volume 4”というのに、この“A Marriage of Convenience”が入っていた。

 以前、久しぶりにモームを読もうと、“Cakes and Ale”に挑戦したことがあるが、僕の英語力では歯が立たなかった。
 Macmillan Modern Stories to Rememberシリーズ(桐原書店)のretold版でもチャレンジしたが、この本は“retold”といいつつ、正確にはabridged版というべきもので、途中の枝葉を落としただけで文章や単語はモームのままで、これまた歯が立たなかった。

 そんなわけで、原書で読むのにはコンプレックスがあったのだが、10ページ程度の小品でもあるし、読みはじめることにした。

 長くなったので、以下は次回に…。

 * 写真は、W.Somerset Maugham,“Collected Short Stories Volume 4”(Penguin Twentieth-century Classics)の表紙。

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新・通勤の風景 10

2009年05月02日 | 東京を歩く
 
 同じく、ホテル・エドモント(「エドモンド」かも…)玄関前の風景を、道路の反対側の、もう少し引いた位置から写した。

 後ろにはエドモントの客室棟や、さらに、その後ろに高層ビル(どこの会社か…)がそびえている。

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新・通勤の風景 9 

2009年05月02日 | 東京を歩く
 
 新・通勤の風景9回は、ホテル・エドモント前のプラタナス(たぶん)の街路樹。

 ホテルの正式名称も“ホテル・エドモント”なのか、“エドモント・ホテル”なのか、あるいは“メトロポリタン”何とかに改められたような気もする。
 いずれにしても、飯田橋界隈では“エドモント”で通用する。

 去年の秋にはプラタナスの枯葉が舞い、クリスマスにはクリスマスツリーが飾られ、正月には門松が飾られていた風景が、今は新緑に輝いている。

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