豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

東京国立博物館のすべて

2022年11月10日 | 東京を歩く
 
 東京国立博物館創立150年記念特別展「国宝--東京国立博物館のすべて」を見に行ってきた。

 久しぶりの上野だが、駅の中や駅前が新しくなっていてビックリした。上野駅といえば、小津安二郎の「東京暮色」のラストシーンとほぼ変わらない風景しか記憶になかったので。
 前回訪れたのは、このブログの「東京を歩く」上野編の時だから、十何年か前のことである。

 さて、昨日の上野である。
 入場は抽選で、昨日の午後2時半からの回に当たったので、午後12時に家を出発。1時過ぎに上野駅に到着して、まずは駅の中のたいめいけんに並ぶ。4、5組で10人ほどが順番待ちをしていた。基本的には行列のできる店には並ばないことにしているのだが、時間があったのと、椅子が置いてあったので待つことにした。
 オムハヤシライスを食べる。味はまあまあ、もっと熱いものと思っていたのだが。

   

 ここで時間をつぶして、公園口改札を出て国立博物館へ。
 駅出口の真ん前がすでに上野公園で、ほどなく正面に博物館の建物が見えてくる。
 公園のあちらこちらで、銀杏が黄葉しつつあった。上野には銀杏が似合っている。中学校の教科書に載っていた与謝野晶子の「金色の 小さき鳥の形して 銀杏散るなり 夕日の丘に」は上野周辺を詠んだ歌ではないだろうか。

   

 10分ほど列に並んで、いよいよ入場。
 600円でガイドのイヤホンを借りる。予備知識がまったくないので解説なしでは展示品の価値がわからない。
 日本には国宝が900点近くあるとかで、そのうちの90点がこの博物館に収蔵されているそうだ。
 ぼくが知っていたのは、尾形光琳の風神雷神図、菱川師宣の見返り美人、それに埴輪など数点のみ。
 「お宝鑑定団」の影響か、評価額はいくらくらいなのかばかりが気になった。中には素人目には贋作としか思えないほど見事に輝いている器(茶碗?)もあった。
 キリンの剥製や、かつての帝室博物館の看板なども展示してあって、「国宝」展と銘うっているが、東京国立博物館150年記念展でもあるようだ。

 展示品の中に、もとは法隆寺の所蔵だったという文物がいくつかあり、法隆寺が何で国宝を手放したのかが気になった。廃仏毀釈か何かの影響か・・・。ぼくの父親は聖徳太子を日本歴史上最大の人物と崇め奉っていたのだが。
 皇室や宮内庁の旧蔵品もあり、昭和天皇が日本文化史上の文物に造詣が深かったというのも頷けることだと思った。
 写真撮影が許されているのは、金剛力士像のみ。来場者はマナーを守っていて、ここ以外では誰も撮影したり写生したりしていなかった。

       

 1時間半ほどで、見終えた。
 下の写真は、たしか大正天皇の成婚を記念して建てられた別館、さらに駅に近づくと西洋美術館の前庭にロダンの「考える人」が飾ってある。考える人はもっと横から撮った方が「考える人」らしかったと反省。

   

   

 あまり「芸術の秋」らしくない日記になってしまった。
 残念ながら、所詮は縁なき衆生なのである。

 2022年11月10日 記

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