9月6日(金)の夕暮れ、この夏最後の軽井沢の空気を感じるために散歩に出かけた。
日中はまだ暑さの残る軽井沢だが、夕暮れ時になるとさすがに軽井沢らしく秋の気配が漂っている。気温も多少は下がっているのだろうが、何より空気が夏とは明らかに違っている。
道端の空き地では、すすきの穂が夕日を浴びていた。
夏の日に孫たちがトンボを追いかけた公園には人影もなかった。遊ぶ子どものいない滑り台がポツンと夕日を浴びていた。「トンボとり きょうはどこまで 行ったやら」という句は有名な俳句なのか。
夕日に背を向けると、自分の影が長く延びる。秋の訪れを強く感じる影法師である。
8月はじめころは午後7時近くまで日が沈まなかったのが、今では午後5時半には日没が迫ってくる。
借宿まで足を延ばし、<ローソン>に立ち寄る。
「ローソンと富士山」というのがニュースになっていたが、ローソンと浅間山も悪くない(上の写真)。
毎年夏の終わりになると、ここからの夕焼け空を撮るのだが、中学校の音楽の副教材に載っていた「エデンの東」の日本語の歌詞にぴったりの写真が撮れない(冒頭の写真)。どうしたら、「むらさきの 雲の流れに ♪」なってくれるのだろう。
--などなど書きつらねてきたが、15、16、17、18、19歳の頃、いや24、25、26歳の頃でも感じた、夏の終わりのあの切なさは、残念ながら今はもう感じられない。青春時代のあの寂寥感が懐かしい。
最後は、9月7日(土)の朝、土産を買いに立ち寄った<デリシア>の屋根の上に広がった軽井沢の朝の空。
2024年9月9日 記