
川崎の実家で2泊して、その帰りに横浜に寄り、そごう美術館で開催されている、”白洲次郎と白洲正子展/まっ直ぐに生きる、ということ”を観てきました。ボクは以前から白州次郎と白州正子のフアンで、もちろん、鶴川の、おふたりが住まわれていた、無愛想じゃない武相荘も一度訪ねたことがあります。
この展覧会にも、武相荘の一部、応接室だけが再現されていましたが、ボクが一番気に入っていた部屋は、白洲正子の書斎でした。本に囲まれた細長い部屋の一番奥の、机の前は自然庭園の緑です。この書斎で、ボクが愛読する”西行”などが執筆されたのかと思うと、しばし去りがたい思いでした。当時の若きボクは、定年後にはこんな書斎をもちたいものだと思ったものでした。現実は夢破れ、マンションの狭い一室の書斎、本もだいぶ整理してしまったノダ(汗)。
そして、青山二郎や小林秀雄との交友の中で磨かれたという、骨董の美を愛する白洲正子。この一面も好きです。ここでも、彼女の愛した、陶磁器などの骨董が展示されていましたが、どれもこれもいい、全部ボク好みです(笑)。日常、使用していたという食器も、どれもこれも、気に入りました。本当は我が家もこうしなければいけないノダと思いました、ぐい飲みだけはたくさんあるけど(汗)。
白州次郎のさわやかな生き方がおみごと。ケンブリッジ仕込みのカントリージェントルマン。戦後の講和条約成立のために最前線にたち、男をあげる。現役は東電会長を50代半ばで引退し、その後は、悠々自適のカントリー生活を楽しむ。
白州次郎の言葉が面白い。”夫婦円満のこつは、あまり一緒にいないことだよ”これは、うちも同じ(汗)。展覧会最後のコーナーに白洲次郎の実物の遺言状が。この有名な遺言状をはじめて目にしました。大きな字でした。”葬式無用 戒名不用”。かっこいいです。ボクにはとても、カントリージェントルマンのマネできませんが、最後のこれだけはマネできるかな。
新春早々、いい展覧会をみました。
。。。
絵葉書から
武相荘 (雑木林の庭園もいいですよ)

白州正子の書斎

カントリージェントルマン

白州正子の愛した織部皿。
