三日目 11月22日(土)
大河内伝次郎別邸のあとは、常寂光寺。去年の12月初めに”名残りの紅葉”のテーマで京都を訪れたとき、ここも訪れている。しかし、そのときは、もう、ほとんど終わり、無惨やなの紅葉だった。それが、なんと、今年はダンチ!これぞ、常寂光寺の紅葉ゼヨ!すごい、すごい!
総門に、”紅葉最盛期です”の表示が!
門をくぐると!
仁王門が紅葉に囲われている!
多宝塔も紅葉におぼれていた
鐘楼も紅葉のとりこになっていた
高笑いの銀杏
おっ!着物の女性。ふと、吉永小百合の”時雨の記”を思い出した。北鎌倉に住む、うつくしい未亡人(小百合)が、彼女の結婚式のとき受付をしていた妻子ある男(渡哲也)に偶然出会い、恋愛関係に入る物語だが、その重要な場面に、紅葉のうつくしい、嵯峨野の常寂光寺が現れるのである。この寺には、藤原定家の時雨亭跡があり、その未亡人は定家の歌集をいつも手元に置いている。なお、時雨亭跡は、このあとに訪ねる二尊院に史跡があるが、常寂光寺説と厭離庵説(ここも今回、訪ねた)もあるようだ。映画では常寂光寺で撮影している。
小百合ちゃんまで思い出させてくれた(汗)、すばらしい常寂光寺の紅葉であった。
このあと、茶店できつねうどんを頂いた。柿の唐辛子入れが気に入った。
そのあと、去来の落柿舎にも寄った
ここの柿はまだ、落ちていなかった。
すぐ近くの、小さな小さな去来のお墓に参った。ここも紅葉が最盛期だった。凡そ天下に去来ほどの小さき墓に詣でけり 虚子の句を思い出した。
二尊院は、もうすぐそこにあった。(つづく)