サザエさん通りに面して、福岡市博物館がある。はじめての訪問でわくわく。なにせ、ここには、かの有名な国宝・金印があるしね。2014年秋に東博で開催された日本国宝展で見ているが、やはり本場でみるのが一番。
知らない人はいない国宝。”金印”、日本の古代史上最も著名な五文字「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」が印面に刻まれています。後漢の初代皇帝光武帝(こうぶてい)が倭(わ)の奴国王に金印を与えたという『後漢書』の記載を裏づけました。日本最古の金製品で、鈕(ちゅう)はとぐろを巻く蛇をかたどり、その鱗(うろこ)は魚々子(ななこ)技法で表されています。と、国宝展のときのマイブログ記事を貼りつけてみた。
ここでは、あの小さな金印が、こんな大きな囲いの中に、ひとつだけ展示されている。国宝展のときは長蛇の列だったが、ここはひっそり。ゆっくりみられる贅沢。
さあ、覗いてみましょう。展示法は同じく、鏡に印面を写すようにしている。
ガラス越しに拡大して撮ってみたが、ぼやけて字が分からない。で、こちらの写真をご覧ください。とぐろを巻く蛇。
蛇の目を拡大
印面:漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)
一方、こちらの名刀陳列棚には行列ができていた。8割方、若い女子。東博ではしばしば見かけていたが、博多にもたくさんの刀剣女子が生息していたのにはびっくりタイ。
左に長槍、日本号、右に国宝刀・圧切長谷部
大身槍/名物日本号 天下三名槍の一つ。”黒田節”の母里友信の長槍。穂(刃長)が約80㎝、茎が約60㎝、拵えを含めると。321.5㎝、総重量2.8キロになる。
樋(刃中央の溝)に倶利伽羅龍の浮彫がある。
青貝螺鈿貼拵の鞘と柄。
博多駅前の母里友信像 酒はのめのめのむならば 日の本いちのこの槍を のみとるほどにのむならば これぞまことの黒田武士
国宝 刀 名物”圧切長谷部(へしきりはせべ)” 信長が、観内という茶坊主を成敗した時、膳棚の下に隠れた観内を棚ごと「圧し切り」(刀身を押し当てて切ること)にして斬殺したことで、「へし切」の名が付けられた。のちに黒田如水に渡る。名刀というより妖刀というべきか。
金印と名刀、すばらしい博物館だった。
(つづく)