気ままに

大船での気ままな生活日誌

博多座で仲間由紀恵の放浪記 (博多たび#4)

2016-01-29 10:46:12 | Weblog

旅先でお芝居などをみるのも楽しいもの。昨夏、博多祇園山笠を見にきたときも、博多座でミュージカル”レ・ミゼラブル”を観た。今回の博多旅行でも、仲間由紀恵の”放浪記”を博多座で観てきた。とても良かったですよ。

放浪記といえば、森光子が89歳まで、なんと、2017回公演したという”歴史的な演劇”だから、その後を引き継ぐのは大変なことだろうと思う。いってみれば、巨人軍の新人選手が永久欠番の3番をつけてプレーするようなもの。だから、森光子を何度もみている人は、つい見比べてしまうかもしれない。ぼくは自慢ではないが(笑)、一度もみていないし、知っているのはでんぐり返しだけだから、新鮮な気持ちでみることができた。

仲間由紀恵はでんぐり返しではなくて、違うことをしているらしいということも知っていたので、それも楽しみにしていた。その場面は木賃宿みたいなところに宿泊しているときに、投稿していた”放浪記”が出版されることが決まったという知らせを受けたとき。大喜びの表現としての”でんぐり返し”なのだ。仲間由紀恵の場合はどうか。これは言いません。これから観る人の楽しみを奪うからね。ヒントだけいいますと、若いだけあって、もっと難度の高い体操技です。50過ぎたら、出来ないかも。その頃にでんぐり返しに変更かも(笑)。

この戯曲は、菊田一夫で、もちろん林芙美子の”放浪記”を元にしている。面白いのは人柄の良さそうな菊田一夫が劇中にも現れてくること。若いときにもちらりと顔を出すが、終盤、林芙美子が成功して自宅の書斎で仕事をしている場面でも現れて、仕事で疲れ果てている芙美子を慰める。

成瀬巳喜男監督が林芙美子が好きらしく、彼女の原作をいくつも映画化している。めし、稲妻、浮雲、そして、放浪記。ぼくも、わりと最近、高峰秀子主演の”放浪記”を鎌倉の川喜多映画記念館で観ている。お芝居では初めてだが、この映画や、テレビドラマでも見ているような気がするので、おおまかな筋は知っていた。貧乏生活でいろいろ苦労して、いろいろな人を好きになって、離れて、それでも、文章や詩だけは書き続けた。ようやく、認められて文筆家として世に出る。戦後は多量の仕事を引き受け、ろくに睡眠もとれない生活がつづき、47歳の若さで世を去る。”花の命は短くて苦しきことのみ多かりき”の生涯だった。

比較的、前の席だったので、仲間由紀恵と若村麻由美(ライバル関係の文士志望の日夏京子役)の美貌もたんまり楽しめた(汗)。みなさん、上手な演技で、きっと、連続公演して、森光子の記録をやぶるのでは。ぼくはそのとき、天上で観劇して、大喜びのでんぐり返しをしているかも。



二月からは玉三郎です。歌舞伎好きは博多へ集合!

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河津桜と三浦大根娘とカワセミ夫婦 京急三浦海岸

2016-01-29 08:58:18 | Weblog

うららかな春のような一日。京急三浦海岸の河津桜はどうなったかいなとぶらり出掛けてきた。一部の早咲きのはもう咲いているはずだ、鎌倉の河津桜は12月から咲いていたもの。でも、普通種も、一つや二つ、開花しているのだはないかいなと思った。さて、どうだったか。

三浦海岸駅前に十数本の河津桜があり、それが目安になる。さて、さてと、遠目でみると、ほとんど咲いていない。でも、近づいてみると、一本の木に、一つ、二つ開花しているではないか!花の下のベンチでおばさんがスケッチしていた。ここまでくれば、もう一気に咲くね、とにこにこしていた。向こうの桜並木の方は咲いているそうよ、私は足が痛いので行けないけど、と教えてくれた。早咲きのことだろう。とにかく、一輪でも、二輪でも普通種が開花していたのは嬉しいこと。予想が当たった。

そこから、15分も歩くと、京急の線路沿いに桜並木がある。はじめに現れてくる普通種はまだ咲いていなかったが、階段を上り、一般道路沿いに並ぶ十数本の早咲き河津桜は、すっかりピンク色になっていた。もう、満開で、見頃というより、そろそろおわりという風情。


桜を眺めていたら、農家のおじさんが寄ってきて、こちらの孔雀葉牡丹もみて下さいと言う。最高級の葉牡丹で、桜見物み来たみなさんに観てもらおうと、道沿いに植えているのだそうだ。ほんとに見事な、美人葉牡丹だった。ぼくも毎年、みさせてもらっていますよ。

その方の畑の脇に干されている、三浦大根娘のラインダンスも見事なものだった。

葉牡丹嬢と三浦大根娘が並び踊る姿は、ミュージカルのコーラスラインを観ているようだった。

線路沿いの道路にもいくつか早咲きがあり、それらも満開になっていた。根元の菜の花も結構咲いていた。河津桜と菜の花は相性がいい。本場の河津も、小田急の松田にも菜の花が植えられている。

そして、小松ヶ池公園に入る。ここの池沿いの河津桜がいい。見頃になれば大変な人出になるが、今の時期は誰も歩いていない。暑いくらいだったので、防寒ジャンバーを脱ぎ、セーターを脱ぎ、シャツ一枚で木陰のベンチで休んでいたら、猫が寄ってきて、何か欲しそうな顔を向けた。あげるものが何もなかったので、ないよと言ったら、さびしそうに池の水を飲んで帰って行った。

先に進むと、池辺の河津桜がいくつも並んでいる。ここも、駅前のと同じく、一本の木に一、二輪という開花状況だった。よし、これで三浦海岸・河津桜の開花宣言と言っていいだろう!

この道の先に人が集まっていた。いつもの光景だ。写真愛好家のみなさんがカワセミを狙っているのだ。ぼくも、ここで何度か撮らせてもらったことがある。

ちょうど、カワセミが来ているではないか!ほんとに今日は運がいい。それも、なんと、つがいで!つがいのカワセミを写真を撮ったことがない。絶好のチャンス!カメラをもつ手がふるえる(笑)。周りの人はみな立派なカメラだが、ぼくは誰もがもっている小さなカメラ。二回ほど、連続してシャッターを押した。何とか撮れていたので、ぼくのブログ史上はじめての、カワセミ夫婦の写真を載せます↓
ちょうど、それぞれ、背中とお腹をみせてくれていた。


一羽づつ。

ポリ容器に小魚をいれて(今回は入っていなかった)、呼び寄せている。餌がないとわかると飛び去って行った。そうそう、さきほどの猫が薮から顔を出していた。余程お腹が空いているのだろう。カワセミまで狙うとは。

河津桜三浦大根娘孔雀葉牡丹嬢はらっぺらし猫カワセミ夫婦に出会え、おまけに春のような陽気。のどかなのどかな一日だった。

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