おはようございます。
根津神社のつつじを見たあと、上野に回り、芸大美術館の特別展、渡辺省亭/欧米を魅了した花鳥画を鑑賞してきた。渡辺省亭は知らない画家だったが、先日、鏑木清方記念美術館の”挿絵華やかなりし頃展”で、清方が憧れていた画家の一人に渡辺省亭がいて、彼の挿絵も展示されていたので興味をもっていた。
花鳥画だけではなく美人画の展示も多く、清方が憧れるはずだと思った。ぼくもすっかりファンになってしまった。
省亭は歴史画を得意としていた菊池容斎の画風を学んだ。本展にも歴人物画帖が展示されている。そして、美人画へと移行する。紫式部を描いた”石山寺”は清方が所蔵していたようだ。さらに、”塩谷判官の妻”はただの美人画ではなく、この時代にはない裸体画で、近代絵画への魁と評価されている、残念ながら、二つとも、写真はありません。大きな図録は買わない主義なので(笑)。以下、ちらし等で紹介されている美人画をいくつか。
七美人図 竹林に中に佇む女性は、中央の花魁、周りに禿、芸者、遊女、武家の娘など、身分の違う女性たちを美しく描きわけている。
四季江戸名所・夏・不忍池
会場に入るとすぐ、ぼくも以前、見学したことのある迎賓館赤坂離宮・花鳥の間に飾られている濤川惣助作の七宝額の原画が並んでいる。これら原画は渡辺省亭の作品だったのだ。
花鳥の間(迎賓館のホームページから)
濤川惣助作の柳燕図花瓶と省亭の原画
省亭は明治11(1878)年の万博を機にパリに渡り、ドガをはじめ印象派の画家たちと交流したという。ドガも省亭を気に入り、今回、展示されている鳥図を所蔵していた。日本的な情緒と西洋的な写実がみごとに融合した省亭流花鳥画は、その後、万博への出品やロンドンでの個展などにより海外で高い評価を得たようだ。
鳥図(枝にとまる鳥)ドガのために描いたという。
十二か月花鳥図
月夜木菟
春の鳩の図
牡丹に蝶の図 ポスターにも採用されたこの絵がやっぱり一番かな。
この日(4月9日)はちょうど芸大の入学式だった。
上野公園にはシャガの群落。
東博の庭園が奥の茶室の方まで全面開放になっていた。おかげで、二輪草の群落を見ることが出来た。
五重塔前の兼六園菊桜が満開だった。
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!