副題:ハリウッド女優になる方法、教えます!!
DVDにて鑑賞。「売れない女優エリー・パーカーはオーディションに励む日々。同棲中の恋人、友達との人間関係もなかなか思うようにいかなくて・・・」という話。特に内容はない。エリー・パーカーという売れない女優の生活をドキュメンタリーのように撮っている。映画の中で知り合ったカメラマン志望の男性クリス役のスコット・コフィが監督。『マルホランド・ドライブ』の共演で意気投合した2人が短編として撮り溜めた映像を長編にまとめたもの。制作費も出ない状況で2人でこつこつ頑張ったらしい。
率直な感想としては特別おもしろくはなかった。エリー・パーカーという売れない女優のさえない日常を見せられるだけ。エリーは才能が全くないわけではない。美人だしスタイルもいい。でも、売れる気配はまったくない。見ていても売れる気は全くしない(笑) でも、映画の主題としてはそれでいい。副題として「ハリウッド女優になる方法、教えます!!」なんてビックリマークつきで書いてしまっているからおかしいわけで、これはハリウッド女優になれない女優志願の女性の話。描きたいのは「ハリウッド女優」ではない。30歳を過ぎて仕事も、恋愛も、人間関係も、将来の展望も何もかもに煮詰まっている女性の話。そういう観点から見るとエリーのあまりの不器用さと、思い通りに行かない感じに共感したりする。ハリウッド女優を目指すという野望を抱いていなくても、フツーのOLだって人生は思い通りに行かないものだ・・・(涙)
友人サムとの感じもいい。お互い真剣に別々の事を同時に話していたり。女の子の会話って時々こんな感じだったりする。自分の話は聞いて欲しいけど相手の話には興味が無い、みたいな・・・。わがままといえばそうだけど、特別人間関係が希薄とも思わない。心が通じ合ってるとも思えないけど・・・。でも、特別希薄とも思わない時点で少しヤバイのかも(笑) いい加減な彼氏とも別れ、仕事にも行き詰まり、サム以外の友達もいないことに気付いた時の感じとかもすごく分かる。私も人間関係を築くのは苦手。ある日急に同じような気持ちになって不安になることがある。
とはいえ、そういう悩みはおそらく誰もが感じていること。だからこそ、いろんな映画でいろんな描き方で登場している。映画のエリーの人生は結局報われない。他の登場人物たちも特に魅力的ではない。冒頭に特別おもしろくなかったと書いたこの映画で、それでもエリーの悩みに自分を重ねることが出来たのは、ナオミ・ワッツの演技のおかげ。彼女自身、30歳を過ぎてから「ハリウッド女優」になった。エリー=ナオミではないにしても、オーディションの日々だったことは間違いないだろうし・・・。エリーは特別魅力的な人物ではない。エリーの悩みには共感できるし、嫌な人間でもない。でも、映画として1時間半以上見せるほどの話でもない気がする。でも、どこかいい加減でだらしのない部分もある普通の女性のエリーを、特別魅力的にすることもなく、特別惨めにすることもなく、自然に「どこにでもいる女性」として演じたナオミ・ワッツの演技のおかげで共感できたのだと思う。
オーディションのシーンや、次のオーディションに向かう途中、車の中で着替えたりメイクしたり、セリフの練習をしたりする姿は興味深い。ハリウッドにはこんな女優の卵がそれこそ星の数ほどいるんだと思う。そう考えると女優というのはタフな職業なんだとあらためて思う。精神的にも肉体的にも。エリーが結局「女優」を諦め切れないのは未練なのか惰性なのか・・・。判断は難しいけど。こんな生活の中から這い上がってきた女優達がキラキラ輝いているのは当然なのかと思う。
まぁ、こんな映画もたまにはいいかと思ったり・・・。
⇒『ナオミ・ワッツ プレイズ エリー・パーカー』Official site
DVDにて鑑賞。「売れない女優エリー・パーカーはオーディションに励む日々。同棲中の恋人、友達との人間関係もなかなか思うようにいかなくて・・・」という話。特に内容はない。エリー・パーカーという売れない女優の生活をドキュメンタリーのように撮っている。映画の中で知り合ったカメラマン志望の男性クリス役のスコット・コフィが監督。『マルホランド・ドライブ』の共演で意気投合した2人が短編として撮り溜めた映像を長編にまとめたもの。制作費も出ない状況で2人でこつこつ頑張ったらしい。

友人サムとの感じもいい。お互い真剣に別々の事を同時に話していたり。女の子の会話って時々こんな感じだったりする。自分の話は聞いて欲しいけど相手の話には興味が無い、みたいな・・・。わがままといえばそうだけど、特別人間関係が希薄とも思わない。心が通じ合ってるとも思えないけど・・・。でも、特別希薄とも思わない時点で少しヤバイのかも(笑) いい加減な彼氏とも別れ、仕事にも行き詰まり、サム以外の友達もいないことに気付いた時の感じとかもすごく分かる。私も人間関係を築くのは苦手。ある日急に同じような気持ちになって不安になることがある。
とはいえ、そういう悩みはおそらく誰もが感じていること。だからこそ、いろんな映画でいろんな描き方で登場している。映画のエリーの人生は結局報われない。他の登場人物たちも特に魅力的ではない。冒頭に特別おもしろくなかったと書いたこの映画で、それでもエリーの悩みに自分を重ねることが出来たのは、ナオミ・ワッツの演技のおかげ。彼女自身、30歳を過ぎてから「ハリウッド女優」になった。エリー=ナオミではないにしても、オーディションの日々だったことは間違いないだろうし・・・。エリーは特別魅力的な人物ではない。エリーの悩みには共感できるし、嫌な人間でもない。でも、映画として1時間半以上見せるほどの話でもない気がする。でも、どこかいい加減でだらしのない部分もある普通の女性のエリーを、特別魅力的にすることもなく、特別惨めにすることもなく、自然に「どこにでもいる女性」として演じたナオミ・ワッツの演技のおかげで共感できたのだと思う。
オーディションのシーンや、次のオーディションに向かう途中、車の中で着替えたりメイクしたり、セリフの練習をしたりする姿は興味深い。ハリウッドにはこんな女優の卵がそれこそ星の数ほどいるんだと思う。そう考えると女優というのはタフな職業なんだとあらためて思う。精神的にも肉体的にも。エリーが結局「女優」を諦め切れないのは未練なのか惰性なのか・・・。判断は難しいけど。こんな生活の中から這い上がってきた女優達がキラキラ輝いているのは当然なのかと思う。
まぁ、こんな映画もたまにはいいかと思ったり・・・。
⇒『ナオミ・ワッツ プレイズ エリー・パーカー』Official site