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【動画】みうらじゅんオレtube ブロンソンズ

2012-06-10 22:53:55 | 【動画】MJ

【動画】みうらじゅんオレtube ブロンソンズ


以前、CSで空耳の安齋肇氏(AH)と出演していた番組「なまはげ兄弟」の中で、MJがおもしろいと思った動画を紹介していたコーナー「オレtube」で紹介された動画。

MJ原作の映画『アイデン&ティティ』『色即ぜねれいしょん』の監督でもある盟友田口トモロヲ氏とは、チャールズ・ブロンソンをこよなく愛するユニット"ブロンソンズ"を結成している。そんなブロンソンズが映画『大脱走』のテーマ曲の替え歌を歌い踊る(?)動画。バカで大好き 


動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))


みうらじゅんオレtube




トモロヲさんの歩き方カッコイイけど、MJの歩き方女子っぽい(笑)

コメント (2)
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【cinema】『私が、生きる肌』

2012-06-10 03:10:55 | cinema
'12.05.27 『私が、生きる肌』鑑賞@シネマライズ

これは見たかった! 試写会応募しまくったけど、ハズレ・・・ お友達のmigちゃんとtomocoさんから、急なお誘い! 行くー!!ってことで、見てきたー☆

*核心部分はできるだけ避けますが、基本ネタバレありです!

「郊外の豪邸の一室、ヨガを行う女性。全身タイツ姿・・・ インターフォン越しの階下の女性との会話も不思議な内容・・・ 主と思われる男性の前で、躊躇無く自らのノドをかき切る。この女性は一体誰なのか・・・」という話。これはおもしろかった! 当然ながら、この女性が誰かってことが鍵で、これをどう受け止めるかによって、作品の解釈も違ってくるんじゃないかと思う。個人的には、復讐であり、究極の愛であり・・・ 結果バカ映画だと思う(笑) もちろん最上級にほめてます! 当blogで何度か登場しているバカ映画とは、尊敬するMJ(みうらじゅん氏)言うところの、真剣に作った結果バカになっている作品のこと。これを勝手にインド映画のような映画だと解釈して使用。つまり、個人的に考えるバカ映画とは、作り手達がどこまで意図しているかは別として、笑えるシーンはあっても、ふざけて作った部分は見当たらないのに、見終わった後バカだなぁと思ってしまう映画だと思っている。女性の正体を考えれば、バカだなぁで済むことではないけれど、バカだなぁと思ってしまったからねぇ(笑) 

こんなこと考えつくなんて、さすがアルモドバル監督だなとか思っていたら、これは原作があった。ティエリー・ジョンケによる原作は未読なので、どこまで忠実に映画化しているのか不明だけど、やっぱりアルモドバル節なんだと思う。アルモドバル作品は好き。『アタメ』『オール・アバウト・マイマザー』『トーク・トウ・ハー』『バッド・エデュケーション』『ボルベール 帰郷』『抱擁のかけら』を見たけど、この中では『アタメ』が一番近いと思う。両方とも主演アントニオ・バンデラスだし(笑) この中だったら、『オール・アバウト・マイ・マザー』と『ボルベール 帰郷』が好きだけど、『アタメ』も大好き。あの映画は愛すべき変態映画だったけど、今作はさらに突き抜けてしまったって感じかなぁ・・・

一言で言ってしまえば変態映画なんだけど、それだけでは済まされないのがアルモドバル作品の魅力。人の性癖について、どこまでを個性とするか、どこから異常であるとするのかってところが問題なのであり、そこが興味深いところだから映画にしているんだと思うので・・・・ 『オール・アバウト・マイ・マザー』では、元ダンナがオネエになってたってことくらいで、オネエさん達が普通にテレビに出ている今、彼を異常としてしまうのはやや大げさな気がしてしまうけど、『バッド・エデュケーション』でゲイの神父が生徒に性的虐待をしていたのは、異常だし犯罪! 『アタメ』にしたって、女性を監禁しちゃってるし、『ボルベール 帰郷』は父親による性的虐待と殺人。と、自分が見てきた作品のほとんど全て、性的倒錯による犯罪を描いている。普通に考えて見ていて気持ちがいいはずがないのに、何故かいつも美しい愛の物語に見えてしまう。そして、女性達はいつも酷い目にあっているにもかかわらず、どんどん美しく見えてくるから不思議。で、結局やっぱり女性は強いという結論で終わるのがいつものパターン。登場人物も、場所も、それぞれのシチュエーションが違うとはいえ、テーマと結論は同じなのに、マンネリ感は全くない。やっぱりアルモドバル監督は見せ方が上手い! まぁ、単純に好きだからかもしれないけれど・・・ でも、女性を恋愛対象として見れないのに、女性をこんなに哀しく美しく、そして強く撮れるのは何故なんだろう? 変に恋愛意識がわかないから、女優を追い詰めることができるのかな? そして、追い詰められた女優は、虐げられたがゆえの美しさと強さをかもし出すと・・・ うーん・・・ 深い(笑)

まず、冒頭から全身タイツ姿で美女がヨガ。しかも、インターフォン越しに会話する階下の女性との会話も不思議・・・ 異様な姿であることから、彼女は何らかの怪我、もしくは病気なのかとも思われるけれど、それにしては部屋は病室のようではない。あまり家具も置かれていないけれど、部屋は広くスタイリッシュ。どうやら、彼女は監禁されているらしい。それは何故か? そして、なぜ全身タイツ姿なのか? 冒頭から謎だらけだけど、淡々と話は進んでいく。淡々としているけど、引き込まれる。この女性は何とか逃げようとしている様子。でも、逃げられない・・・ この女性が魅力的。主人の前で、自らノドを切ってみせる女性。彼女は誰なのか? ベラと呼ばれるこの女性が誰なのかが、この映画の鍵であり、おもしろさであり、残酷さでもある。

1人の男が尋ねて来る。こちらも全身タイツでトラの扮装をした、強面の男性。この男性は、階下にいた女性マリリアの息子らしい。トラの扮装については、この日お祭りか何かをやっていて(ハロウィン?)街中が仮装していたし、警察に追われる身としては仮装でもしなければ外を歩けないという説明だったけど、それにしてもやり過ぎ(笑) そのままCATSの舞台に立てそうなくらい、衣装もメイクも完璧! で、このやり過ぎであることは、そのまま彼のどうかしている性格や行動にも言えること。トラ衣装であるのは彼が危険な人物であることを表しているし、マリリアの制止も聞かず彼女の部屋へ入ってしまう。彼女に異常な執着をするトラ男。逃げ出した彼女を押し倒し、廊下で上に乗り腰を動かす始末・・・ どうかしてる(笑) 彼が実は誰であって、この家の主とどんな関係があるのかについては、後に語られることになるけれど、ここで重要なのは、監禁されている女性が何故あの姿になったのかということが分かること。トラ男は"自分"と関係があったらしい・・・ そしてどうやら、この家の主の妻のようだ・・・ 自分は"妻"にされたのだということ。

この映画の主人公ロベルは医者。彼は人工皮膚の研究をしている。完璧な人工皮膚を作り上げた。彼はそれをある目的に使用しようとしている。彼が人工皮膚の研究に没頭したのは、妻を亡くしたから。彼の妻はトラ男と浮気していた。トラ男は実はロベルの父親違いの弟セカ。セカは気性が荒く乱暴で、一緒に暮らしていたがやがて家を出て、マフィアと関わるようになった。不意に家に戻ったセカは、ロベルの妻と関係を持つ。駆け落ちしようとした2人は自動車事故を起こし、車は炎上。セカはロベルの妻を見捨てて逃げた。妻は命は助かったものの、全身に火傷を負ってしまい、その姿を苦にして自殺してしまう。ロベルは妻を救いたかった。火傷などしない完璧な皮膚があれば・・・ というのが、ロベルが暴走した原因となる出来事。普通に考えて、どうしてこの妻をそこまで愛し続けることが出来るのかと思うけれど、それにはもう一つ理由がある。妻の自殺を目撃してしまった娘が精神のバランスを崩してしまったのだった。

そして6年前・・・ ロベルは娘を連れてある結婚パーティーに出席した。娘はそこでビセンテという青年に出会ってしまう。ドラッグでハイになったビセンテは、無意識に誘うようなしぐさをする娘と強引に関係を持ってしまう。ビセンテにしてみれば、パーティー会場で何度も目が合って、外に誘えばついて来て、暑いと言いながら靴や上着を脱がれれば、合意の上どころか誘われていると思っても仕方のない状況。確か、娘の方もドラッグを使ったと言っていたように思うけれど、彼女が精神病院から出たばかりだったこと、再び入院した病院で担当医師がロベルに言った「あなたがついていながら・・・」というセリフから考えると、精神バランスを崩した娘には、無意識に誘ってしまう傾向があるのかも・・・ というのは考え過ぎかな? ただ、女性が無意識にした行為であっても、男性の気を惹いてしまうことがあるということを、言いたいのではないかなと思った。見ている側は娘をかわいそうに思うのと同時に、このことで人生を大きく狂わされるビセンテの運命に愕然とし、同情することが出来る。

まぁ、ここまで書いてしまえば、勘のいい方ならベラの正体が誰なのか分るかと・・・ 当たり前だけど医学的知識など全くないので、映画で描かれていたとおりの方法で、全く別人の外見になることが可能なのかは不明。映画の中では当然ながら、別人が演じているわけだけど、本当の妻は火傷を負った姿でしか見たことがないので、すんなり今見ている人物が妻として作り上げられたのだということが入ってくる。事前にセカがベラの姿に興奮しているのを見ているわけだから、彼女が"妻"であることは裏づけられているわけだし・・・ この辺りの見せ方は見事!

妻の姿にしたのはおそらく、彼の復讐をやり遂げるため。そして、自分にとって"理想的な妻"を作り出したかったのかも。今度こそ完全に正気を失い、目の前で自殺してしまった娘のため、彼は復讐をしなければならない。復讐の完成は"彼女"を抱くこと。そのためには、愛する者の姿をしていなければならない。そして、愛する者=妻を作り出すのであれば、理想的な姿でなければならない。完璧な肌をもち、絶対に他の男と自ら進んで関係を持たない女。『ムカデ人間』もそうだけど、実際こんなことが行われていいとは思わないし、自分がこんな目にあったら耐えられないけど、でも映画で見ている分には最高に面白い。悪趣味と言われればそうだけれど、このどうかしている話を、ここまで魅力的に見せるのはさすが!

上記の理由でロベルは妻に似せたのだと思うのだけど、そうしてしまったがためにベラを"女"として見てしまう。まぁ、そうしないとダメだったから、それは当然なんだけど(笑) でも、女として見てしまったがために、女性の武器を使って騙されてしまう。そして、逃げ出したベラが向かったのは、母親の元。助けて欲しいと言う、変わり果てた我が子をどうするのかは描かれない。でも、この母親は間違いなく我が子を救うと思う。法律的に助けることが出来なかったとしても、決して見捨てたりしないと思う。結局、母親はスゴイというオチであり、女性は強いというテーマに繋がる。ベラが逃げることが出来たのは"女性"だからだし・・・

キャストが良かった。ベラ役のエレナ・アナヤの肌が美しい! タイトルどおりベラが生きることが出来たのは肌のおかげなので、この肌が美しくないと成り立たない。人工皮膚だということが納得できちゃうような、薄い質感の肌。ベラが謎の存在であった前半部分と、驚愕の正体が分った後とでは、見る側の見方が変わってくるわけで、その辺り納得の演技だったと思う。特に意を決して大芝居をする辺りは見事。マリリアのマリサ・バルデスも良かった。『オール・アバウト・マイ・マザー』の大女優ウマの人。この役の演技良かったな。今作では、母の弱さと強さを見事に表現していた。よく考えると、2人の怪人を生んだのはマリリアなのだった。見ている側にとっては、どうかしているとしか思えない息子達を、それでも愛しているのが伝わってくる。彼女が見せる愛が母親の理想とは思わないけれど、母親というのはこういうものだということを体現していると思うので、その辺りは見事! そして、何と言ってもロベルのアントニオ・バンデラス! 確かにロベルの身に起きたことは悲劇。でも、だからといって彼がしたことは正当化できない。でも、彼がどうかしている行動を起こしてくれないと、映画にならないからね(笑) バンデラスは『アタメ』でも愛する女性を監禁しちゃう役だったけど、何故か彼がかわいらしく思えたりした。ロベルをかわいらしいとは思わなかったけど、こんなどうかしているロベルを、ちょっぴり応援している自分がいたり・・・ その辺りはバンデラスのおかげだと思う。どう考えても理解できる人物ではないのに、何故か納得してしまう。鬼気迫るという感じでもない。最後は情けない感じになってしまっているし(笑) でも、この役はアントニオ・バンデラスしか考えられない!

相変わらずインテリアや映像が美しくてセンスがいい。ジャン=ポール・ゴルチエの衣裳も素敵。この映画にゴルチエっていうのも納得。上手く言えないけど・・・ 全身タイツ姿の女性が黒いソファでヨガをする姿が、こんなにスタイリッシュでミステリアスに見えるのもスゴイ! どう考えてもどうかしてる画だからね(笑)

要するに、相変わらず女性はスゴイっていう話だったけど、それを描くためにそう来ましたか!って、感じ。自身はゲイであるアルモドバル監督。女性になりたいと思っているわけでなないように思うけれど、女性を恋愛や性の対象として見れない分、より畏敬の念を持つのかもしれない。特に母親という存在に対して。どれだけ痛めつけられても、その運命を受け入れて生きていく強さは、称賛すべきものであり、畏れを抱くものなのかもしれない。だって、どんどん女性の痛めつけがエスカレートしている気がするから(笑) これだけ痛めつけても、それでも女性は立ち上がるのか? これでもか? これでもか?(笑) なんか、そんな気がした・・・ でも、それは全然嫌じゃない。やっぱり好き。そして、素晴らしいバカ映画! ← 絶賛してます!

うーん・・・ 個人的にはすごくオススメなのだけど、普段あまり映画を見ないタイプの人は面白くないかもなぁ・・・ アルモドバル ファン限定とも思わないけど、苦手な人はダメかも。ファンの方は是非!

『私が、生きる肌』Official site



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