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【cinema】『旅猫リポート』

2018-11-23 00:52:05 | cinema

2018.10.27 『旅猫リポート』鑑賞@TOHOシネマズ市川コルトン

 

試写会応募しまくったけどハズレ😢『ブレス しあわせの呼吸』見に行った時、ちょうど階下のよみうりホールで試写会やってて複雑な気持ちに😞 母親も見たいというので、シネマイレージウィークに見に行ってきた~

 

 


ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

「元野良猫のナナと暮らす悟は、ある事情からナナを飼えなくなり、ナナとともに里親を探す旅に出る。小学校時代の親友、高校時代の友人たちと会い懐かしい気持ちになるが・・・」っていうのはちょっと違うかな? そして、原作はナナの語りで書かれているそうなので、あらすじもそう書くべきなのかもしれないけれど、映画としてはナナの心の声が聞こえるものの、やっぱり悟目線で描かれていると思うのでこう書いてみた。いろいろ想像どおりだった部分もあったし、邦画を見た時の違和感とか照れのようなものを感じる部分はあったけれど、やっぱり泣いてしまった😢 とはいえ、それはナナに泣かされたという部分が大きいのだけど。これは猫飼いさん、もしくは猫を飼ったことがある人は絶対泣くと思う。

 

三木康一郎監督作品。監督作品を見るのは初めて。ドラマを多く演出されている方なのかな? ドラマも未見だった。原作は有川浩。脚本も担当している。毎度のWikipeidaは映画版は単独ではなく、カテゴリーの一つとして紹介されいている。一応、原作部分について引用しておこうかな。

 

『旅猫リポート』(たびねこリポート)は、有川浩による長編小説。文藝春秋社発行「週刊文春」に2011年10/27号から2012年4/19号まで連載され、2012年11月に単行本が発行された。表紙イラストは村上勉。第34回吉川英治文学新人賞、第26回山本周五郎賞候補作、第4回ブクログ大賞(小説部門)、第4回山田風太郎賞最終候補ノミネート作。 また、2014年2月28日に本作を原作とした絵本が出版された。

 

2011年有川浩が原作・脚本をしたTheatre劇団子25th act『もうひとつのシアター!』に演劇集団キャラメルボックスの阿部丈二が客演したことで、二人は交友を持った。その後、有川はキャラメルボックスとコラボして『ヒア・カムズ・ザ・サン』を執筆。それをきっかけに舞台化を前提として、本作の執筆を開始した。

 

とのことで、舞台になっているんだね😌 舞台版の脚本も有川浩が担当されたのか。なるほど。原作は未読だけど、原作のネタバレ記事が書かれたブログを拝見した。それによると、若干ニュアンスが違うかなと思うところもあるけれど、中学時代のエピソードがまるっと抜けてる以外ほぼ原作通りと思われる。個人的には高校時代のエピソードがあまり響いてこなかったので、中学時代の方がいいのではとも思うけれど、映画的は高校時代の方がいいのかしらね。あくまで好みの問題。

 

旅猫とタイトルにあるとおり、これはロードムービー。飼い猫ナナの新しい飼い主を捜すため、小学校時代と高校時代の友人に会いに行く。それぞれが昔話をすると回想シーンが始まり、それで悟の生い立ちや人となりが分かる仕組み。そして、悟とナナが訪れたことで今現在の友人たちにも変化をもたらすという感じ。回想シーンと現在が交互に描かれるけれど、それを文章に書くとややこしいので、現在部分は必要最低限にして、回想シーンメインで時系列と関係なくまとめて書いていく。毎度どうでもいいと思うけれど、一応断り書きとして入れておく。

 

冒頭、主人公の宮脇悟(福士蒼汰)と飼い猫のナナ(声:高畑充希)が団地の部屋を出るところから始まる。1人と1匹は小さな車に乗って旅に出る。その間、出会いが語られる。野良猫だったナナは団地の駐車場で悟にエサをもらっていた。悟はいつも優しく見守ってくれていた。ある夜、猫の集会に行こうと道を横断していたところ、車に跳ねられてしまった💦 ナナは必死で助けを求めた。何故か頭に悟のことが浮かんだ。すると悟か駆けつけて病院に連れて行ってくれた。こうしてナナは悟の猫になった。この回想シーンを使っての猫目線の見せ方は、猫好きにはたまらない。

 

事前に2人が旅するのは、ある理由で悟がナナを飼えなくなったため、新しい飼い主を探すことであることは知っていたので、切なさも感じている。理由については中盤で示唆されるけれど察しはつく。

 

2人の最初の目的地は悟が小学生の頃住んでいた町。悟とナナは現在、東京に住んでるみたいだけど、基本旅先がどこなのかは説明がなかったと思う。ザックリと関西の方なのかなとかそんな感じ。

 

悟とナナは澤田幸介(山田涼介)の写真店を訪ねる。すでに連絡済みだったようで、幸助はナナを迎える気満々。でもナナは違和感があるのかキャリーから出てこない。ナナは幸介を観察していろいろつぶやいたりする。そのつぶやきが的確で楽しかったりするのだけど、いちいち覚えていないので割愛。後から分かることなのだけど先に書いてしまう。幸介の父親はいわゆる昭和の頑固おやじのような人で、ちょっと毒親一歩手前。幸介は父親の店を継ぎ、結婚して奥さんと2人で頑張っていたようだけれど、子供ができないことで父親から暴言を吐かれ、奥さんは実家に帰ってしまっている。幸介は昔から父親に言い返すことができないでいる。うーん💦 こういう場合の一番の問題点は、父親に全く悪いことをしている気持ちがないということ。悪気がないのではなくて、間違ったことを言ってないと思ってる感じ。もちろん、人を思いやれないからこんなことになってるわけなのだけど、自分の考えが正しいと思ってるから言ってしまうわけで。まぁでも、大人になり切れてない人と言えなくもないのかも。

 

悟が猫を飼うきっかけを作ったのは幸介。学校帰りに捨てられていたハチワレの子猫を拾ったのだった。でも、幸助の父親(田中壮太郎)は猫を飼うことに反対で、取り付く島もない。そんな時悟が思いついたのが家出で、これはちょっとした騒動になる。学校の屋上に上がってしまったけれど、悟としては猫を飼ってもらう手段だし、幸介としては悟に巻き込まれているだけなのでちょっと迷惑。でも、大人たちは心配してオロオロという対比をコミカルに見せる場面なのだけど、正直このコントのようなベタなドタバタは笑えなかった😣 悟の両親も駆けつけるのだけど、母親役の木村多江は演技派なのに全くわざとらしくしか見えない演出にちょっと辟易。このベタな感じはその後のシーンでも続く。

 

結局、幸介の悟が飼ってくれればいいじゃないかという一言で解決。悟としては幸介が飼いたいのだろうと思っての行動だったのに拍子抜けなわけだけど、これは悟の純粋さを表しているのだと思う。悟は大人になってからも常に純粋で良い子のまま。悟はハチと名付けてかわいがる。これが悟と猫との出会い。

 

悟は両親と3人暮らし。両親はちょとおっちょこちょいなところはあるけれど優しく悟を愛してくれている。悟は明日から修学旅行で、その準備をしている時に母親を怒らせてしまう。何故怒らせてしまったのかは失念💦 よくあることだったような。この時の木村多江の演技も、怒っていることをアピールしているだけで、本気で怒っているわけではないという演出かもしれないけれど、ちょっと大げさ。この感じは木村多江だけでなく、父親役の橋本じゅんや、その他の出演者にも言えることなので、こういう演出なのでしょう。ただ、後にある事実が判明した時に、両親とのシーンが重要になってくるので、あえての幸せ演出であり、また両親も手探りであったということなのかもしれない。でも、見ている間はちょっとドタバタ演出に違和感😣

 

父親は自分が母親とケンカした時に有効だったお土産作戦を悟に授ける。それは、修学旅行先である京都で女性に大人気のよーじやのあぶらとり紙を買ってくるというもの。正直、よーじやのあぶらとり紙がそこまで効果大とは思わないけど、これが後の悲しい場面の演出ともなっている。

 

シーン変わって修学旅行中のお土産屋さん。悟と幸介もお土産を買おうとしているけれど、よーじやのあぶら取り紙が見つからない。お土産屋さんに置いてあることもあるとは思うけれど、普通のお土産屋さんにあまりないかも? すると幸介があることに気づき悟を置いてどこかに向かう。その間、一人になった悟の元に先生が慌ててやって来る。そして悟について来るように言う。あぶら取り紙を手に戻って来た幸介は呆然とする。

 

シーン変わって修学旅行から帰って来た幸介。悟が先生に呼ばれてから戻ってこなかったと話すと、母親(笛木優子)が急いで着替えるように言う。悟の両親が交通事故で亡くなったというのだった。えー💦ビックリ😲 葬儀の席で悟は呆然と祭壇の方を見つめていた。お焼香をする幸介にも気づかない様子。そのまま帰ろうと促す母親を振り切り悟の元へ。あの日買ったあぶら取り紙を渡す。すると悟が泣き崩れる。叔母の法子(竹内結子)が、両親の死以来初めて泣きましたと言う。悲しみのあまり泣けなかったというのは切なく、見てる側も泣く場面だけれど、正直あまり上手いと思えない子役の泣きシーンが長すぎて、ちょっと泣けなかった。すみません🙇

 

前述どおり幸介が今抱えている問題は、嫁が実家に帰ってしまっていることと、父親との関係。幸介がナナの里親になろうと思ったのは、猫好きの嫁に帰って来て欲しいから。それを聞いた悟は、そういう事情ならばナナではなく、2人で自分たちの猫を飼うことから、お互いの関係をやり直した方がいいのではと言う。関係修復のきっかけとしての猫なのであれば、友人から譲り受けた猫でも、新しく飼う猫でも本人たちにとっては同じな気がしなくもないけど、ナナにとってかわいそうかもしれない。でも、嫁が実家に帰った根本的な理由は、幸介の父親がデリカシーに欠ける言葉で嫁を傷つけてしまったことだし、それに対して幸介が毅然とした態度が取れなかったこと。今度は父親に文句は言わせないと誓う幸介。上手くいくといいけどと見ている側も思う。

 

ということで、ナナの里親候補の1人だった幸介はNGとなったため、悟とナナはさらに旅を続けることになる。そこに中学時代の友人吉峯大吾(前野朋哉)から電話がかかって来る。大吾も里親候補の1人だが、子猫を拾ってしまったというのだった。大吾としては2匹を会わせてみて相性がよければどちらも飼うと言うけれど、それでは大吾にも猫たちにも負担ということで、大吾は候補から外れることとなる。原作では大吾に会いに行き、中学時代のエピソードが展開するらしいけれど、尺の問題かこのエピソードは全てカット。前述したとおり、続く高校時代のエピソードが個人的にグッと来なかったので、中学時代の方が見てみたい気もするけれど、小学校と中学校が男同士エピソードで続いてしまうので、良い決断だったかもしれない😌

 

順番が分からなくなってしまったけれど、とにかく次の目的地までの間に回想シーンが入る。両親の葬儀の後、親戚一同が悟のこれからのことについて話し合っている。どの家も引き取ることはできないから悟を施設に預けるしかないと話している。そこで、叔母の法子が自分が引き取ると名乗り出る。独身で転勤の多い判事をしている法子に小学生男子の世話は無理だと反対する親戚たち。自分たちは引き取りたくないと言っていたのに、自分が引き取ると言ったら反対するのかと啖呵を切る法子。その勢いに押されて親戚たちは了承するけど、帰り道にあれは絶対苦労すると皮肉を言ったりする姿にずいぶん酷いなと思う。でも、この親戚たちの態度については後に真相が分かる。そして、重要なのはこの悟はこの叔母に育てられたということ。そして、叔母の家では猫が飼えないためハチを里親に預けなければならなかったということ。

 

さて、次の里親候補は高校時代の友人杉修介(大野拓朗)と千佳子(広瀬アリス)夫婦。2人はペンションを経営している。結構大きめの素敵なペンションだけど、悟の他にお客さんいたっけ? 2人は猫のモモ(声:沢城みゆき)と犬の虎丸(声:前野智昭)を飼っている。ナナはいきなり虎丸の洗礼を受ける。虎丸がナナを攻撃したのには実は訳があった。

 

叔母の仕事の都合で転校が多かったらしい悟は、ある時期を杉と千佳子の高校で過ごした。杉と千佳子は幼馴染み。イケメンだけど目立たないタイプの杉は千佳子を好きだけれど、正義感が強く物おじしない姉御肌の千佳子の気持ちが分からない。穏やかで誰にでも優しい悟を気にしているようでもある。悟はハチに会いに行くための旅費を稼ぎたいと思っていた。そこで、千佳子は自身の親の畑でのバイトを世話する。2人の仲が心配で杉も一緒にバイトする。3人で畑を手伝っている時、千佳子は悟に彼女いるのかなとつぶやいたりする。

 

ある日、悟がバイトに遅れて来た。理由を聞くとハチが交通事故にあって亡くなったというのだった。バイトする理由もなくなってしまったと言う。すると千佳子はハチとちゃんとお別れしてこいと言う。悟はハチの里親の家へ行ったようだけれど、その様子は描かれない。ハチが亡くなったことを連絡してくれるのだから、里親さんを訪ねるのは初めてじゃないかもしれないけれど、人間のように葬儀をするわけじゃないし、先方の迷惑にならないかしらと思わなくもないけれど、猫好きならば飼い猫が亡くなった後、粗末に扱うはずがないから大丈夫か。

 

悟は無事にハチとの別れを済ませて帰ってくる。千佳子にお礼を兼ねてお土産を渡す。とてもうれしそうな様子。周りの女子の態度も、千佳子が悟を好きなことを知っていて、悟からお土産を貰ったことを祝福しているような感じ。その様子を見て杉は複雑な気持ちになる。そして、学校の帰りのラーメン屋で、杉は悟に千佳子が好きだと告白する。ライバルが友人の場合の常套手段。先手を打つ。言われてしまった方は相手が親友だけに身を引かざるを得ない。でも、決めるのは千佳子なんだけどね😅

 

多分、悟は千佳子のことが好きだったと思うけど、おそらく杉ほどは好きではなかったってことだと思う。千佳子は悟に惹かれていたのかな。少なくとも映画ではそう描かれていたと思う。結局、悟は自分が千佳子をどう思っているかは杉には言わなかったと思う。そして、転校してしまったっぽい。高校時代の回想どう終わったか忘れた💦

 

現在、杉と千佳子はペンションをオープンしたばかり。杉は犬派で千佳子は猫派。千佳子は悟に里親になるのではなく一時預かりのつもりだから、早くナナと一緒に暮らせるように頑張れという。2人は悟の事情を知っているのかな? 悟とナナの部屋には2人が飼っているモモが現れ、ナナとおしゃべりをする。熟女モモがナナにいろいろ教えてくれるけれど、内容は忘れてしまった。この時、悟がナナに感動的なことを言った気もするけどこれも失念💦

 

結局、ナナと虎丸の相性が悪す過ぎるということで、杉夫妻は里親NGとなるのだけど、虎丸がナナを攻撃していたのは、ナナを預かることになると、自分の主人である杉が悟を連想し、高校時代の苦い思いや千佳子の気持ちが自分にあるのか自信を失ってしまうことを懸念していたからなのだった。そして、お前の主人からはもう助からない人間の臭いがするとも言われてしまう。見る前から分かっていたけど、やはり悟は余命宣告を受けたためナナの里親を探しているということなのだった。

 

悟は去り際に自分は高校時代千佳子のことが好きだったかもしれないと言う。すると千佳子は今さら何をと言いつつも、当時言ってくれれば2人の男の間で揺れる女心を経験できたのにと答える。つまり、千佳子はずっと杉のことを思っていたということ。もちろん悟はその言葉を引き出そうとしたのだし、千佳子もそれを理解して言ったのだろうけれど、杉が救われたことは間違いない。杉のホッとしたような笑顔が印象的😌

 

杉と千佳子のエピソードを入れたことは、虎丸がナナに言うセリフで旅の理由が分かることになるからだと思うけれど、この高校時代の三角関係がありがちで、個人的にあまりグッとこなかった。また現代を演じている3人がそのまま高校時代を演じているため、高校生に見えないのも入り込めなかった原因かも😣 悟の年齢設定が分からなかったのだけど、20代後半と考えると高校時代は約10年前。いくら10年前とはいえ、高校生が同級生の女子をアネゴ呼ばわりするのも違和感があるし、現代でもまだ若い主人公が千佳子に対して「よ、日本一」というのもちょっと💦 と、重箱の隅をつつくような感じになってるけど、中年以降世代が若者を描く場合、そんなこと言わないよとか、そんな行動取らないよという違和感があって入り込めないことがある。とはいえ、自分も全然若者文化に詳しいわけではないのだけど😅

 

悟とナナは最後の里親候補の元に向かう。途中、菜の花畑の美しさに感動して車を止めた時、ナナがどこかに行ってしまって悟がパニックになったのはここだっけ? ホントに菜の花が美しくて、それを見つめるナナがかわいくて絵になるシーンだったのだけど、まさかの展開にビックリ😲 そして、それ以上にビックリしたのが悟がナナがいなくなったことにパニックになって、子供のように泣きじゃくってしまったこと。イヤ、自分の愛猫が旅先で逃げてしまえばパニックになりますよ。でも、いくら若くても大人の男の人がこんな風に泣くかなと思ってしまったり😵

 

悟たちは船に乗ったので、最後の里親候補の家は九州という設定なのかな? 風光明媚なところに寄ったりしていたので、どこか分かる人には分かるのかも。最後の里親候補は叔母の法子。里親というよりも、おそらく悟は人生の最期を叔母の元で過ごすということらしい。そのため、叔母は転勤の多い判事を辞め弁護士に転職している。ナナを迎えることも考慮して戸建ての家に住んでいる。叔母は実は以前猫に噛まれたことがあり、それ以来苦手ということらしく、ナナが脚にスリッとしたため驚いてテーブルの上に乗ってしまったりする。個人的にこういうベタ演出に違和感があるけど、ギリギリOK。とにかく、叔母は苦手な猫も受け入れようとするくらい悟を大切に思っているということで、これから分かる重大な事実でより感動することになる。

 

叔母さんの料理(メニューは失念💦)に普通あまり入れない素材(何かは失念💦)が入っているという話題から、叔母が早くに両親(母親だけだったかも?)を亡くし、悟の母親である姉に育てられたことがさりげなく語られるのは良かった。他にもいろいろ話をしていたけれどよく覚えていない。ここで重要なのは叔母が悟に話した出生の秘密。実は悟は叔母が担当した幼児虐待事件の被害者。叔母がその事件の話をすると、姉夫婦はその子を心配し、自分たちの養子にしたというのだった。衝撃の真実😲 だから葬儀の後親戚たちはあんな反応だったんだと納得。ちょっと悟が不幸設定過ぎないかと思うけれど、実の親に愛されなかった子が、叔母の法子も含めて血のつながらない育ての親に愛されたという事実はなかなか重いし、増え続ける児童虐待問題に一石投じたい部分はあるのかなと思った。

 

実際、悟は一度も両親が本当の親でないことを疑ったことはなかったと語っているし、叔母がこんなことを話してしまう自分は保護者失格だと言うと、本当のことが知れて良かったと思うし、叔母に育てられたことにも感謝していると語っている。その言葉に嘘はないように思った。ならばきっと悟は幸せだったのでしょう😌

 

悟の入院の日、ナナは悟と離れるつもりはない。キャリーの中に入って待機。すると悟はキャリーの向きを変え、出口をふさいでしまう。ナナは必死で出せと叫ぶけれど、悟はナナに感謝の言葉を述べる。ここ感動的なこと言ってて泣いてしまったけど、正確な言葉は憶えていない。でも、猫飼ったことある人なら絶対この気持ち分かると思う。

 

悟の担当の看護師の神崎(戸田菜穂)はとても良い人で、悟を車いすに乗せて散歩に連れ出してくれる。その時間に合わせて叔母の法子がナナを連れてくる。悟はナナと会うととても元気になる。ある日ナナは叔母の目を盗み脱走。いつでも悟に会えるように再び野良猫になる決心をしたのだった。泣ける😭それからしばらくナナとの束の間デートは続くけれど、悟は病状が悪化し散歩もままならなくなる。いよいよという時、叔母は神崎にナナを病室に連れて来てはいけないかと聞く。神崎はそんなことは聞かないで下さいという。暗黙の了解ということ。叔母は急いでナナを探しに行く、すると悟の危篤を悟ったのか、ナナが病院の入口で必死に中に入ろうとしていた。これは泣いたー😭 叔母はナナを抱き病室に連れてくる。おそらく他の患者さんのことを考えると、衛生的に動物はダメだろうと思うけれど、でもナナは家族なのだから最期に会いたいという気持ちはとてもよく分かるし、もう助からないのであれば一目会わせてあげたいと思う。

 

悟は叔母やナナに感謝して静かに息を引き取った。見る前から分かっていたことだけど、やっぱり悲しくて泣いてしまう😭 悟が余命宣告をされた場面は描かれていないから、その時どんな気持ちだったのか、どうやって死を受け入れたのかは分からない。でも、最期の時をこんなに穏やかに静かに感謝を持って迎えられる悟は素晴らしいと思う。きっと幸せな人生だったのでしょう。

 

シーン変わって1年後、悟の一周忌の法要に幸介、杉と千佳子夫妻、そして大吾が法子の家を訪れている。それぞれが悟の思い出話などをする中、窓辺にカメラが移るとそこにはナナの姿が。よかった😊 ナナは叔母の法子と暮らしているんだ。原作では、叔母の法子との暮らしがもう少しつづられるらしいけれど、映画はここで終了。これは悟とナナの話なので良い判断だと思う。

 

正直、ちょっと前半部分は展開や演技や演出がベタだし、コミカルというよりドタバタな感じが合わず、ダメかもしれないと思ったりもした。前半はナナも傍観者的な感じだったし。でも、そのたびナナのかわいさに救われた。ベタな感じは後半にもチラホラ見受けられたけれど、悟とナナの関係がギュっと密になり、さらに悲劇へと向かう中でのそれぞれの思いが伝わってきて泣いてしまったし、感動した😭 とにかくナナがかわいい😍

 

正直若手キャストたちの演技は可もなく不可もなくという印象。正義感が強く真っすぐな女子高生を演じた広瀬アリスは良かったと思う。神崎の戸田菜穂が短い出演シーンながら印象を残す。母親の木村多江は好きな女優さんなのだけど、ベタ演出のせいか個人的には合わなかった💦

 

叔母法子の竹内結子が良かった。自身の正義感で姉夫婦に引き取られた悟。その血のつながらない甥を育て、自分の子は持たず、彼を看取るため職業も変えた。その愛情が嫌味なく、重すぎもせず伝わってきた。主演の福士蒼汰は原作既読の方によると、悟のイメージにピッタリとのことだけど、自分は読んでいないので分からない。ただ、このピュアな青年役はとっても合っていると思う。


そしてナナ役のトム! かわいいよトム!! 病院に入ろうとしている演技に泣かされた~😭

 

車種は分からないけど悟とナナが乗る小形の車がかわいい。菜の花畑や風光明媚な場所も出てきて映像が美しい。いい人しか出てこないので見ていてほっこりする😌 ちょっと悟が不幸を背負い過ぎじゃないかというほどの、これでもかの不幸設定が気になるけれど、悟と友人たちとの関係、血のつながらない両親への思い、そして叔母との絆などはやっぱり感動した😭

 

以前、番組か何かで福士蒼太がナナと船に乗った時、外のベンチに座ったら怖かったのかナナがしがみついてきた悶絶エピソードを披露していたのだけど、映画内にそのシーンはなくてガッカリ😞 船内で動物をキャリーから出すという描写がNGだったのかな?

 

見てから1ヶ月くらい経ってしまったけど、まだ上映中かな? 難しいことは全くなく、ほっこりする話なので全方向にオススメ。竹内結子好きな方、福士蒼太好きな方是非! 猫好きの方必見です!🐈

 

『旅猫リポート』公式サイト

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