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【art】特別展「国宝 東寺展 - 空海と仏像曼荼羅」@東京国立博物館平成館

2019-04-26 01:02:40 | art

【art】特別展「国宝 東寺展 - 空海と仏像曼荼羅」@東京国立博物館平成館

 

 

 

東寺の立体曼荼羅を再現した展示ということで、これは絶対見たいと思っていた。実は立体曼荼羅は以前にも同じ平成館で見ている(記事はコチラ 書きかけ💦)けど、何度でも見たい!ということで、見に行ってきた~

 

 

 

弘法大師空海(Wikipeida)が嵯峨天皇(Wikipeida)から東寺(東寺 - 世界遺産 真言宗総本山 教王護国寺)を与えられ、唐(Wikipedia)から持ち帰った密教の教えをわかりやすく伝えるために構想した立体曼荼羅。その立体曼荼羅をメインに、空海が唐からもたらしたものを展示する企画展。今も行われている後七日御修法の再現なども見どころ。

 

今回なんとイケ仏こと帝釈天様のみ撮影OK!という素晴らしい展示。ということで、いろんな角度から撮影してきた。そのあたりも含め感想をTweetしておいたので、追記する形で記事にしようと思う。

 

 

空海が唐に渡ったのは31歳の時、恵果阿闍梨(Wikipedia)から教えを受け、日本へ密教をもたらした。例えば師から授かった80粒の仏舎利などをもとに、密教の教えをいかに伝えるかを考え、それが形になっていく感じが伝わってくる。立体曼荼羅はその最たるもので、密教の教えは難しいので、庶民に伝えるために曼荼羅をもとに仏像を用いて視覚に訴えようという作戦。立体曼荼羅は承和6年に完成したけれど、残念ながら空海は完成を見ずに承和2年に亡くなってしまった。けれど、その思いは約1200年後の自分にも伝わってきた。

 

後七日御修法(後七日御修法(ごしちにちのみしゅほう)とは-コトバンク)とは、元旦から7日まで行われる前七日節会の後に行われる法会だそうで、胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅(Wikipedia(両界曼荼羅))を毎年交互に掲げ、その前に大壇を設けて供物を並べて行うそうで、これが再現されていた。入り口側が胎蔵界曼荼羅で反対側が金剛界曼荼羅となっている。曼荼羅の周りには仏画が配されるようで、こちらは期間ごとに展示替えが行われているらしい。一応現物が展示されていないものは写真パネルでの展示となっていた。両界曼荼羅も写真パネルの展示。これはかなり荘厳な法会と思われて大変に興味深かった。ちなみに2019年は胎蔵界曼荼羅での法会だったのだそう。

 

「獅子子面」

 

ビックリしたのが「獅子子面」お面だよね? このお面がどんな場面で用いられるのか説明があったと思うけれど、いろいろメモとったつもりなのに書いてない💦 毛がボーボーとかどうでもいいこと書いちゃってるし😅 とはいえ、この毛を埋め込んでるみたいのスゴイ! 獅子って全然獅子じゃないし疑問だらけ。

 

「兜跋毘沙門天立像」

 

この「兜跋毘沙門天立像」(Wikipedia)は地天女と尼藍婆と毘藍婆を踏んでいる。いわゆる鎌倉以降の動きのある四天王の姿を見慣れているので、ちょっと不思議な感覚。そして帽子的なものを被っているのも興味深い。目の表現などもおもしろかった。そしてこの方、平安京にあった羅城門にいらしたのだそう。羅城門ホントにあったんだね!

 

後醍醐天皇(Wikipeida)の受け取りというのは「後醍醐天皇宸翰舎利奉請誡文」のことで、空海が恵果から授かった仏舎利が天皇の命で朝廷に分与された際に書かれたらしい。いわゆる受領書的なものなのかな? 後醍醐天皇自ら書かれた書がお軸になっているもの。全然読めないけれど、冒頭に正中元年十二月十四日と記載されていて興味深い😌

 

 

曼荼羅とはザックリ言うと仏の世界を図示したもので空中から見た見取り図的なもので、別尊曼荼羅、種子曼荼羅、三昧耶曼荼羅、そして立体曼荼羅などいろいろな種類があるのだそう。立体曼荼羅のことは羯磨曼荼羅とも呼ぶとのこと。灌頂を受ける者が目隠しで花を投げ、落ちた如来や菩薩と縁を結ぶという投華得仏を行う際に使用したりもするそう。

 

東寺の立体曼荼羅は空海自ら仏を選び配置も考えたのだとか。残念ながら完成を見ずに亡くなってしまった😢 立体曼荼羅は広い展示スペースを使って展示してある。東寺は行ったことあると思うけど全く記憶がない。なので立体曼荼羅を見た覚えもない。なので、実際の配置がどうなのか分からないのだけど、どうやら大日如来を中心として4如来が並び、その前に向かって右前に金剛波羅蜜菩薩を中心とした4菩薩、左前に不動明王を中心に4明王が円形に並び、その周りを天部が取り囲む形なのかな?

 

今回は大日如来、金剛波羅蜜菩薩、不動明王は不在で、菩薩と明王は円形ではなく2体ずつ平行に並ぶ展示。四天王は持国天と増長天のみ。他のお2人はお堂にいらっしゃるのかしら? 不在の方については写真展示があったけれど、多聞天と広目天の写真パネルはなかったような?

 

入口脇の映像展示室では10分間の映像展示があり、立体曼荼羅のことなども説明していたのだけどメモ取れずうろ覚え。胎蔵界曼荼羅は大日如来の慈悲が宇宙に行きわたっている様子、金剛界曼荼羅は悟りに至るまでの道筋を表しているそうだけれど、この立体曼荼羅はどちらの曼陀羅がもとになっているのかな? 金剛界曼荼羅の中心の部分に大日如来を中心とした部分があって、それをもとにしているといっていたような気もするのだけど自信がない。

 

4体の如来については説明パネルにも書いてあったけれど、結んだ手の印の違いくらいしか見分けがつかない💦 というのも焼失してしまったため、天保5年(1834)に再建されたため。とはいえ何故同じにしたのか? 「阿弥陀如来坐像」のみ螺髪が小さいと思ったら、この方だけ頭部を12世紀の流用とのことだった。

  

「阿閦如来坐像」

 

「阿閦如来坐像」の阿閦というのは不動を意味するそうで、右手を地面に触れているのは瞑想中の釈迦が悪魔の誘惑から逃れるためにした形で、何ものにも屈しない不動の決意を表しているのだそう。

 

 

「金剛宝菩薩坐像」

 

菩薩様、明王様方は承和6年の完成当時のもの。それぞれ個性的なお姿。「金剛宝菩薩坐像」のお姿が美しかった。この印は初めて見たかも。左手で結んだ印がキリリと美しく、伸ばした右手の指の先まで優美。お顔も女性的で優しく、この方が一番優美だった。 

 

「降三世明王立像」

 

明王(Wikipedia)は如来が変化したもので、怒りで人々を導くため憤怒の表情をしている。例えば降三世明王(Wikipedia)であれば8本の腕を持つなど、それぞれ独特の姿をしていることも特徴。東寺の立体曼荼羅は不動明王(Wikipedia)を中心とした五大明王(Wikipedia)で表している。別の展示室にも降三世明王がいらして、この踏みつけられてる夫婦誰だっけ?とずっと考えていた、このお二人シヴァ神(Wikipedia)とその妻だった! 

 

「軍荼利明王立像」

 

軍荼利明王(Wikipedia)は宝生如来の化身だそう。この方も8本の腕を持つ。表情はややコミカルな気もするけれど、この脚の踏ん張り方もいい感じ。力が入っていそうで入ってない感じ。この怒髪天な感じの髪型もいい。

 

「大威徳明王騎牛象」

 

大威徳明王(Wikipedia)は独特のお姿で有名かな? 6本の腕と4本の脚を持ち、顔が3つ。そして牛に乗っている。いったい何故こんなお姿になったのだろう? 信仰的は考えは置いておいて、とにかく仏像という形に表した時点で、誰かが考えたんだよね? このデザインスゴイ。この辺りが自分が仏像に惹かれるところ。

 

 

帝釈天(Wikipedia)は天部(Wikipedia) の1人。仏像の位としては、如来>菩薩>明王>天部となり、立体曼荼羅のように仏像を配置する場合は、周囲を守護するような形で置かれる。代表的なのは4つの方角を守る四天王(Wikipedia)。天にはインドの神からの流用がよく見られるそうで、帝釈天はインドラ神。象に乗っているところがインド風なのだそう。とにかく東寺の帝釈天様はイケ仏として有名! 本当に美しいお顔をされている。それも男性的な美しさ😍

 

今回、帝釈天様のみのコーナーがあり、なんと撮影OK! ということで、いろんな角度から写真撮って来たので貼っておく😌

 

正面

 

左横顔

 

右斜め顔

 

横顔

 

 

左横 

 

左斜め前

 

右斜め前

 

右横

 

 

正面ややアップ 

 

左斜めややアップ

 

正面アップ

 

 

正面ドアップ

 

右手アップ

 

左足アップ

 

象アップ

 

 

 

 

お土産は帝釈天様と金剛宝菩薩坐像の型抜きポストカード。

 

平成館は入口入って正面のエスカレーター上って、左右に展示スペースが別れている。第2会場は仏像メインで立体曼荼羅はその最後。混み具合によっては先に仏像から見てしまうのもいいかも。ただ、第1会場から空海がもたらしたものをじっくり見て学んでから見ると、立体曼荼羅での感動が違ってくると思う。ホントに完成を見せてあげたかった😭

 

とにかく見応えのある企画展だった!空海が何故こんなに日本で尊ばれているのかということはとてもよく分かった。毎回言っているけど見れる機会があるなら是非本物を見るべき! 次は是非東寺のお堂で見てみたい✨ 

 

🎨特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」:2019年3月26日~6月2日 @東京国立博物館平成館
特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」

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