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【play】「ラブ・ネバー・ダイ」鑑賞@日生劇場

2019-02-15 00:12:45 | play

🌹【play】「ラブ・ネバー・ダイ」鑑賞@日生劇場🌹

 

 

 

 


昨年4月に再演を知ってから(その時の記事はコチラ)楽しみにしていた。作品自体もそうなのだけど、石丸幹二ファントムが見たかった! 以前、MMS(感想はコチラ)で「Till I Hear You Sing」を聴いて、絶対LNDファントムに合うと思ってたので! ということで、石丸幹二ファントムからチケット取って見に行ってきた!

 

「ラブ・ネバー・ダイ」は2010年3月10日ロンドンのウエストエンドで初演。この時のオリジナルキャストが後に『オペラ座の怪人 25周年記念コンサート in ロンドン』(感想はコチラと、コチラと、コチラ)で、主演を務めたラミン・カリムルーと、シエラ・ボーゲス。「オペラ座の怪人」の10年後を描いた作品で、オリジナルと同じくアンドリュー・ロイド・ウェバーが作曲。ロイド・ウェバーの続編製作の意図を受け、フレデリック・フォーサイスが書いた小説を原案とした作品。小説は未読なので分からないのだけど、結末は同じなものの内容は違っているらしい。曲の美しさや、主演2人の素晴らしさ、そして妖しい雰囲気にカルト的な人気を得る一方、メロドラマ的な内容やオリジナルと大きくキャラを変えてしまった役柄などが受け入れられず、さらに続編は不要と考えるオリジナル版ファンの方のバッシングなどにあい、2011年8月27日に突然クローズしてしまった😢

 

その後、オーストラリアでサイモン・フィリップスの演出により、よみがえった。この公演を収録したものがBlu-rayとして発売された。日本でも発売時には試写会が開かれるなど話題になった。ホリプロによる今公演は、このバージョンとなっている。Wikipediaもあるようなので、リンク貼っておく😌

 

自身は、このウエストエンド公演を何度も見られた方々から、お話を伺う機会があり、残念な部分はあるが埋もれさせるには惜しい作品であることを聞いており、なおかつBlu-ray版が素晴らしい出来になっているから興味があるなら是非見た方がよいとのことで、恐る恐る見てみたところ、オリジナル版の続編とは考えにくいが、単独の作品としては魅力的な作品だと思った。(感想はコチラ)

 

前回(記事はコチラ)も見に行って、その妖しい世界に感動した。再演されたら見てもいいかなくらいに思っていたのだけど! 前述したとおり、石丸幹二さんがファントム役に入ったということで、これは絶対見なくちゃとなったわけです😳

 

前置きが長くなった😅 いつものように感想をTweetしておいたので、それに追記する形で感想記事にしておく。

 

 

ぐずぐずしててチケット取るのが遅くなってしまい、最前列ながら2階席の端の方になってしまった💦 かなり右斜めから見る形。幸い見切れはなかったものの、背もたれを使うと舞台中央に柵が入ってしまうという悲しい席だった😢 これS席として売っちゃダメでしょう😣

 

冒頭ファントムが歌う「Til I Hear You Sing」の場面でのクリスティーヌ肖像画が見えなかったのはそんな席だから? 期待の石丸ファントムいいです キーはラミンが歌っているのより低い気がするけど、美声でとても情感がこもっている。

 

前回見落としていたのか、ファントムはピアノごとそのまま舞台上に配置される。ファントムは隠れ家から劇場全体を見ているということなのかな。メグたちの公演など、かなり長い間上から見ている。クリスティーヌたちが到着する港に場面転換するまで上空にいたと思う。これはオリジナル版(「オペラ座の怪人」のことです😌)よりもさらにファンタズマという劇場を支配している感が出ている。まぁオリジナル版は自分の劇場ではなかったからね😅

 

メグの咲妃みゆは歌も上手いしダンスも良い。今作のメグにとても合っている。キャストは全体的に歌が上手く皆よかったけれど、マダム・ジリーの鳳蘭だけ不満が残った。クリスティーヌやファントムに対する愛憎など演技はよいが、声が出ていない😣 お年を考えると仕方のないことだけれど、オリジナル版に比べるとセリフ多めではあるものの全編歌のミュージカルだから、それで歌が聞き取れない、もしくは発声的に苦しそうだったりすると聞いているのが辛い💦 特に1幕ラストはジリーの歌で終わるので。とはいえ、どの曲も美しいけど高低差が激しいから歌うの大変そうではある。

 

クリスティーヌの部屋はアールヌーヴォーで素敵。花モチーフなのかホタテ貝のような形の装飾がある鏡。これオペラグラス使ってじっくり見たけど、花などが彫り込まれていて素敵だった✨ 後にここからファントムがバーンと現れる。クリスティーヌの平原綾香は前回も見てとても良い印象があったのだけど、さらに良くなっている。特にグスタフとのシーンは母親としての貫禄のようなものも備わった。美しい声で難曲を歌いこなしている。高低どちらも完璧に聞き取れる。グスタフの熊谷俊輝くんのボーイソプラノが美しく、こちらも難しい曲を危なげなく歌っていた。出生の秘密を持つグスタフ。その存在が切ない😢

 

ファントムが現れてからは、かなり赤裸々な過去が明らかになるわけだけど、2人とても良かった。石丸幹二ファントムがセクシー。石丸怪人は怖さよりも切なさを感じさせる。そしてとてもカッコイイ😍 スタイルがいいので長めの丈の上着なども着こなしていた。

 

この作品の肝である「The Beauty Underneath」は録音だよね? ちょっと残念😢 これはなぜ録音なんだろう? 移動しながら歌うから? 毎度、このシーンはスゴイ! 回転舞台上をファントムとグスタフが歩いていくと、コニーアイランドの神髄ともいえる妖しい世界が展開する。舞台上に三角錐の柱のようなものが現れて、明かりがつくとその中にフリークスたちがいる。彼らを美しいと思うかどうかではなく、その裏にある美に気づくかどうかということがこの作品のテーマなんだと思う。見た目ではなくてその奥に潜んでいる美。それが分かるからファントムとクリスティーヌは惹かれあっているのだし、ファントムとグスタフも繋がっているのだということ。そう、グスタフはあの夜に授かったファントムの息子。このシーンは本当に好きだな。

 

 

 

 

 

第2幕はファントムvsラウルの場面から。ホテルのバーで泥酔するラウルの前に、バーテンダーと入れ替わって現れるファントム。いつ入れ替わるのだろうとドキドキしながら見ていたけど、なかなか入れ替わらない。ラウルの小野田龍之介は泥酔していても品のいいラウルだった。まぁDV夫だけど😅 ラウルが借金してしまったから、お金のためにクリスティーヌが歌うという設定だから仕方がないけど、オリジナル版ではあんなに颯爽としていたラウルが、まさかのアルコール依存症のDV夫になってしまうとは😣

 

でも、ラウルにはクリスティーヌを愛しているのに、彼女の本質であり、彼女が愛しているもの芸術を理解できないという苦悩がある。しかも、その彼女の芸術で生活しているわけだから、屈辱的なのも分からないでもない🤔 ラウルが本能的にグスタフを自分の子でないと察知していたかは別として、グスタフを愛せない理由には、彼にもクリスティーヌと同じ資質を感じており、自分一人が疎外されている感じがあったからかもしれない。今回、そういう部分まで感じさせる演出になっていたし、小野田龍之介の演技にもそれがあったと思う。このバーのシーンの薄い茶色の衣装では、ちょっとスタイルが悪く見えていたのだけど、後にタキシードで登場した際にはシュッとしててかっこよかった。歌が上手く声量もある。「レ・ミゼラブル」のアンジョルラスで見る予定なので楽しみ😳

 

そうそう! BD版も前回も記憶から抜け落ちていたのが、ファントムがグスタフにオリジナル版の「Phatom Of The Opera」の最後のクリスティーヌの声がどんどん上がって行く部分を歌わせるシーン。この時点でファントムはグスタフが自分の息子であることを知っているから、グスタフの中の芸術性を引き出すことに喜びを感じているのだろうし、クリスティーヌに2人の子供であることを強烈に意識させようとしているということなのだろうけど、これはオリジナル版ファンとしてもドキドキする場面だった。熊谷俊輝くんのボーイソプラノが美しい✨

 

ファントムとラウルから歌え、歌うなと迫られるクリスティーヌ。結果、歌うわけなのだけど、舞台の両脇にはファントムとラウルがいて、それぞれに歌いかける部分がある。愛とはこういうものだという内容なのだけど、それぞれで違う。それが本当に2人の男性に当てはまっていて、それこそがクリスティーヌの気持ちなんだろうと思った。歌ったことで結果、ファントムが賭けに勝ったわけだけど、クリスティーヌとしてはやっぱり芸術を選んだんじゃないかな🤔 歌い終わって楽屋でファントムとキスしちゃってるから微妙なところではあるけど、この曲は埋もれさせないって言ってたし、LNDを歌いたいと芸術家なら思うでしょう。この平原綾香の歌唱は本当に素晴らしかった! 圧倒的な歌唱だったと思う。Bravo!の声かかった

 

さて、いよいよラストに向かうわけですが、やや強引な展開ではあるかな😅 自身の新作をファントムに全く無視された形になったメグは、錯乱してグスタフを連れ去ってしまう。明言はしていないけれど、ハッキリと分かる形でファントムをサポートするためにメグが枕営業をしたことが語られている。ジリー親子が勝手にしたことかもしれないけれど、そこまでした相手が、自分を全く気にかけてくれない上に、親友であるクリスティーヌに夢中であるというのは辛い😢 クリスティーヌのことは友達として愛情を持っているけれど、今では大スターとなった彼女と自分の現状を思えば複雑。ファントムに認められることだけを心のよりどころとしていたのに、10年間結局一度も自分を気にもかけていなかったことを思い知った。それは心も壊れるよね😣

 

自暴自棄になったメグはグスタフを桟橋から海に落とそうとする。そこにファントムとクリスティーヌ、そしてマダム・ジリーが駆けつける。ファントムの心からの詫びと説得が効果を発揮したかに見えた時、クリスティーヌとは違うのだというあり得ない失言をしてしまうファントム😫 その言葉に取り乱したメグが銃を手にして暴発。なんとクリスティーヌに弾が当たってしまう。メグとマダム・ジリーは助けを呼びに走る。クリスティーヌはグスタフに本当の父親はファントムであることを告げようとする。一度ファントムフェイスを見せてグスタフに拒否されているファントムは、止めようとするけれど、あなたにはもうグスタフしかいないのだと言うクリスティーヌ。ファントムが父親でなくても、今まで父親だと思っていた人とは別の人が父親だと言われたら混乱するに決まっている。ましてグスタフはまだ10歳。彼は走り去ってしまう。ラウルがそれを追う。

 

2人きりになったファントムとクリスティーヌは愛を確かめ合う。しっかりとクリスティーヌを抱きしめ、求めに応じてキスをするファントム。そして息絶えるクリスティーヌ。ファントムの絶叫。この石丸幹二の絶叫が切ない😭 息絶える平原綾香の演技も良い。グスタフを連れて戻って来たラウルにクリスティーヌを託し、一人涙にくれるファントム。グスタフはファントムに向き合い、そして膝まづくファントムを抱きしめる。これって前回もやってたっけ? このグスタフがファントムを抱きしめた瞬間涙腺崩壊😭 そしてグスタフはファントムの仮面をはずし、そっとファントムフェイスに触れる。そして幕。

 

確かにこの展開はやや強引で、メグにクリスティーヌを撃たせるためのファントムの失言もちょっと無理がある。さらにヒロインが死んでしまうというのもどうなのかと思うけれど、この愛憎渦巻く物語の終わりとしてはこうでもしないと終われないかも。ファントムとクリスティーヌは幸せに暮らしましたとさっていうのは違うかもしれない🤔 クリスティーヌの資質はグスタフに受け継がれているということで、これからはファントムとグスタフの物語が始まるということだし😌

 

 

初演時の公演はYouTubeでいくつかの場面を見ただけなので、ネットで検索したり見て来た方に聞いた話でしか情報はないのだけど、どうやら1年半の公演期間かなり迷走していたようで、曲順が変わったり演出が変わったりしていたのだそう。オーストラリア版での新演出を経て、日本での公演、そして今回に至りとても素晴らしい作品になったと思う。WE初演時チープだと言われていた内容も、前回は感動しつつもメロドラマだなと思ったけれど、今回登場人物たちのそれぞれの思いや愛憎が浮き彫りにされていて、それらが絡み合った見応えのある作品になっていた。とても良かった。

 

とにかくセットが豪華! コニーアイランドを舞台にしているから、メリーゴーランドが出現したり、ファントムのマスクをデザインしたアーチが舞台の幕のように使われたり、妖しくも美しい世界観。クリスティーヌがタイトルソングを歌うシーンでは、衣装とセットが一体となってクリスティーヌが孔雀になるという趣向。このセットをデザインした女性は産休中だったところを、サイモン・フィリップスが口説き落としたということらしいけれど、このセットなくしては有り得ない! 衣装も素敵✨

 

そして、曲が素晴らしい。タイトルソングのオペラ的な曲調から、ロック調まで様々な曲が散りばめられていて、それらがとても妖しくて美しい。だけど歌うの難しそう。時々、オリジナル版の曲が出てきてニヤリ😀

  

 

 

 

オリジナル版が大好きな身としては、やっぱりこの作品を続編とは考えにくい。というのも、自分の解釈としてはオリジナル版でファントムは死んでいるから。それは原作で明確に亡くなっているということもあるけれど、あのままクリスティーヌの想い出を胸に生きていくのは辛過ぎる😭 それに、やっぱり犯罪者だからね。まして、2人の間に子どもがいる未来は考えにくい。でも、単品としての今作は好きだし、今回見て素晴らしい作品になったと思う。これはこれでアリだと思う。パラレルワールド的な存在として。

 

もしかしたら石丸幹二怪人が登場しなければ見なかったかもしれない。見て良かった! また見たい。


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