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【cinema】『アス』

2019-09-24 01:20:14 | cinema

2019.09.06 『アス』鑑賞@TOHOシネマズ日本橋

 

製作のニュース聞いてから見たいと思ってた! 試写会応募したけどハズレ。公開初日に6ポイントで見に行ってきた~

 

 

 

ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

「アデレードは夫と娘と息子と4人で現在は別荘として使っている実家へ休暇を過ごしにやって来た。懐かしいはずの実家だが、アデレードには少女時代に海辺の遊園地で怖い体験をして以来、この家にいるのが落ち着かない。アデレードが不安を募らせる中、ある晩家の前に揃いの赤いつなぎを着た家族4人が現れる。その姿は自分たちにそっくりだった」と言う話で、これはめちゃめちゃ面白かった! コミカル要素もありながらちゃんと怖い。良く考えるとトンデモ設定なのだけど、あり得るかもしれないというリアリティを持たせるのが上手い。なので、見ている間はもちろんだけど、見終わった後でもじんわり怖い😱

 

ジョーダン・ピール監督作品。作品は『ゲット・アウト』(感想はコチラ)を見ていて、めちゃめちゃ面白かったので今作にも期待してた。作品について毎度のWikipediaから引用。『アス』(原題: Us、英: "私たち"の意)は2019年に公開されたアメリカ合衆国のホラー映画である。監督はジョーダン・ピール、主演はルピタ・ニョンゴ、ウィンストン・デューク、エリザベス・モス、ティム・ハイデッカーが務めている。自分たちと瓜二つの姿をした集団に遭遇した一家に起こる惨劇を描いている。

 

本作に関しては様々な角度から分析がなされているが、ピール監督は本作について「『アス』における主題の一つは、我々が特権に与れない人々の存在をすっかり無視できるということなのです。私たちが享受するに値すると思っているものは、他者の自由や幸福の犠牲の上に成立しているのです。アメリカ合衆国のような、特権を享受する党派的な存在がなし得る最大の害悪は、自分たちが特権に値する人間だと思い込んだり、特権に与れるのは良い場所に生まれたという幸運によるものではないと考えたりすることなのです。私たちが特権を保持しているとき、他の誰かはそのために苦しんでいるのです。つまり、苦しむ人間の存在と富を享受する人間の存在は表裏一体なのです。この点において、クローン人間たちの決起は最も心に響くものになっていると思います。観客の皆さんには、この事実を決して忘れて欲しくないのです。我々は恵まれない人たちのために闘う必要があります。」という趣旨のことを述べている。

 

2018年2月、ジョーダン・ピールはインタビューの中で新作映画の脚本を執筆中であることを明かした。5月、本作のタイトルが『Us』に決まり、ルピタ・ニョンゴ、エリザベス・モス、ウィンストン・デュークが起用されたと報じられた。7月11日、ティム・ハイデッカーが本作に出演するとの報道があった。19日、アナ・ディオプ、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世の出演が決まったと報じられた。9月14日、デューク・ニコルソンが本作で俳優デビューを果たすとの報道があった。 本作の主要撮影は2018年7月30日にカリフォルニア州で始まり、同年10月8日に終了した。

 

本作は公開初週末に5100万ドル前後を稼ぎ出すと予想されていたが、実際の数字はそれを大幅に上回るものとなった。2019年3月22日、本作は全米3741館で公開され、公開初週末に7111万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場1位となった。この数字はピール監督の前作『ゲット・アウト』の数字(3337万ドル)の2倍以上のものであった。

 

本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには459件のレビューがあり、批評家支持率は94%、平均点は10点満点で7.94点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「ジョーダン・ピール監督の第二作は野心的かつ斬新なホラー映画に仕上がっている。『アス』は「デビュー作で脚光を浴びても、2作目はパッとしない」というジンクスを打破したのである。」となっている。また、Metacriticには56件のレビューがあり、加重平均値は81/100となっている。なお、本作のシネマスコアはBとなっている。とのこと😌

 

冒頭、アメリカの地下には実験などに使われた施設があり、そこには人知れず何者かが生きているかもしれない的な文章が流れる。場面切り替わってテレビの画面。粗い画像なので現代ではなさそう。どうやら、手をつないで何かを(失念💦)訴えようというムーブメントが全米で起きているらしく、手をつないで連なっている人々の映像が映し出されている。それをリビングで少女が見ている。なんとも不思議な映像。

 

夜の遊園地。両親と少女の3人の後ろ姿が映し出される。彼らが遊園地内を歩く姿が結構長めに続く。父親はいわゆる射的のようなものをやり、家族を楽しませようとするけれど、娘(マディソン・カリー)のリアクションは薄め。その後、移動して父親はモグラたたきゲームを始める。母親がトイレに行って来るので娘を見ているよう頼むけれど、ゲームに夢中になる父親は退屈した娘がそばを離れたことに気づかない。この娘の行動が何かのきっかけになることは分かるのでイライラすることはないけど、勝手に行動してしまう娘にドキドキするし、じっとしてろと思ったりする。メッセージボードを持った青年を配置したりと、不安を煽る映像もいい。例えば、屋外のフードコーナーでお互いに食べさせ合うカップルなどの映像が続くけれど、これは後の伏線になっていて覚えていればいるほどニヤリ😏 とはいえ種明かしはされる。

 

娘は階段を下りて行き浜辺に出る。そこにアトラクションの小屋が建っているのを見つける。本当の自分を見つけろ的な文言が書かれた看板が怪しげな小屋。やめておけ!と思うけれど、もちろん娘は入ってしまう。中はミラーハウスになっている。ミラーハウスって今どきの遊園地にもあるのかな? 遊園地久しく行ってないから分からないけど、最初はおもしろいんだけど急に不安になった記憶がある。出られなくなったらどうしようとか、それこそたくさんの自分の中に意志を持った別の自分がいるんじゃないか的な感覚になった。見ている側にもその感覚があるから、余計に見ていて怖い。しかも電気はついているけど薄暗く、入口ではフクロウが脅かしてきたりして、アメリカではお化け屋敷的な感覚なのかな? グルグルと迷い込んで行き、見ている側も不安もMAXになった頃、鏡なのでコチラを向いているはずなのに、背を向けているソックリな姿が! 驚いた娘の顔がアップになりシーンが変わる。

 

自動車を走らせる一家。父親のゲイブことガブリエル・ウィルソン(ウィンストン・デューク)が運転し、後部座席には娘のゾーラ(シャハディ・ライト=ジョセフ)と息子のジェイソン(エヴァン・アレックス)、そして助手席に母親のアデレード(ルピタ・ニョンゴ)。4人は別荘であるアデレードの実家に休暇を過ごすためにやって来る。特別この家が別荘であり、アデレードの実家であるという説明はなかったように思うけれど、アデレードが子供の頃の物があったり、ジェイソンが中からは開かない納戸に閉じ込められてしまい、ここに入ってはダメだと言っているだろうと言われていることから、アデレードの実家であり頻繁に訪れていることが分かる。

 

アデレードは気が進まないようだけれど、ゲイブは海に行こうと誘う。いい人そうだけれど結構強引でイライラする。結局、しぶしぶアデレードも海に行くことになる。海岸でタイラー一家と落ち合う。両親とゾーイより年上の娘2人の4人家族。以前CMに出演したことがあるというキティ・タイラー(エリザベス・モス)と並んでデッキチェアに寝そべるけれど、一方的にキティが話すだけで会話は弾まない😅 というよりも、アデレードは人と話すのが苦手だとさえ言っている。この時は、アデレードの性格描写なのだと思っていたけど、後から考えるとこれは伏線だった。

 

トイレに向かったジェイソンは、少女がミラーハウスに入る前に出会った青年と同じプラカードを持っている男性と出会う。この男性は手から血を流している。ジェイソンが驚いていると、彼がいないことに気づいたアデレードは半狂乱になって探し回る。海外では日本よりも子供を1人にしてしまうことに敏感ではあるけれど、これはちょっと周りもビックリの取り乱しっぷり。これもアデレードの性格描写かと思っていたけど、後の伏線だった。

 

アデレードはしばしば、子供の頃のことがフラッシュバックしている。地下室に作ってもらったと思われる、壁一面の鏡の前でバーを握りバレエの練習をしている子供の頃の自分を見下ろしている。このフラッシュバックにより、アデレードがあの娘なのだと分かる仕組み。あの日以来変わってしまった娘を取り戻したいと、カウンセラーの前で泣く両親の姿と、それを待合室から見ている幼いアデレードの姿。見ている側はショックだったのだろうと思っているけど、実はこれも伏線だった。

 

アデレードはゲイブに家に帰りたいと訴えるけれど、ゲイブは真剣に聞いてくれない。ホラー映画にありがちな異常を察知した人物を、全否定する人物。アデレードは例のミラーハウスでの出来事を話して聞かせる。あの日、鏡の中の自分ではなく、確実に自分とそっくりな少女がいた。それ以来、その少女にずっと見張られている気がする。涙ながらに訴える妻にゲイブも驚く。そこにジェイソンが表れて「外に家族がいるよ」と言う。キタ!😃

 

アデレードとゲイブがドアから外を見ると、おそろいの赤い作業着をきた自分たちと同じ構成の家族が手をつないで立っていた。ゲイブが話しかけるも無反応。アデレードは警察に電話するけれど到着までに14分かかると言われてしまう。ゲイブはアデレードが止めるのも聞かず家族を威嚇し始める。すると子供2人は四つん這いになりどこかへ行ってしまい、父親がゲイブに対して攻撃を仕掛けてくる。足を怪我してしまうゲイブ。なんとかドアを閉めることに成功するけれど、ドアを破って2人は入ってくる。子供たちも別ルートから侵入してきて4人は、アデレードたち4人の前に姿を現す。とにかく4人が黙って立ってるシーンがめちゃめちゃ怖い😱

 

アデレードにそっくりなレッドと名乗る女性のみ言葉を話すようで、しゃがれ声でたどたどしく話すところによると、自分たちもアメリカ人で影である。影は主の影響を受けて同じ行動をしてしまうけれど、それは主の幸せとは反対にとても辛いものだという。例えばアデレードがお肉料理を食べたのであれば、レッドはウサギを生のまま食べたとか、アデレードが結婚すれば、自分も意に染まないながらも結婚したとか、そんな内容を目を見開いてしゃがれ声で話してくる。この時点ではレッドたちの存在が霊的なものなのか、"人間"なのかが分かっていない為、見ている側は混乱する。とにかくレッドのしゃべりが怖いし、レッド以外は話さないのも怖い。ジェイソンのドッペルゲンガー プルートーなどは、お面を被っており四つん這いで奇声を上げているのも不気味😱

 

レッドは何故かゾーラに逃げるように言う。アデレードはゾーラを目で促す。ゾーラは夜道を走って逃げ、タイラー家の別荘を目指すがゾーラのドッペルゲンガー アンブラが後を追ってくる。ドッペルゲンガーたちはそれぞれで"自分"を殺そうとしているらしい? ジェイソンはプルートーを巧みに例の納戸?に誘い込む。プルートーは子供だからか一緒に遊びたい様子で、ジェイソンがすることの真似をする。実はこれは伏線なのかな? ジェイソンがいつも被っているお面を外すと、プルートーもお面を外す。すると彼の口元は火傷でケロイド状になっていた。彼は火で遊ぶのが大好きなのだった。これは後の伏線。ジェイソンはプルートーを閉じ込めることに成功するけど、結局レッドに出されてしまっていたと思う。ちょっと記憶が曖昧😵

 

ゲイブはドッペルゲンガーのアブラハムに襲われて外に逃げたんだっけ? とにかく外に逃げる。実はゲイブはボートを購入していて、そのボートが右だか左だかに曲がってしまうクセがあり、ボートを購入したことを含めてアデレードたちに呆れられていた。ゲイブはこのボートに乗り込み逃げようとするけれどアブラハムも乗ってくる。格闘することしばし。ゲイブはなんとかアブラハムをエンジンに巻き込み殺すことに成功する。ゲイブが返り血を浴びたということは、アブラハムには血が通っているということで、彼らは"人間"ということになる。

 

アブラハムや子供たちはモンスター的に、それぞれの主を襲っている感じだったけれど、レッドだけはアデレードに明確な憎悪を向けている。これは後の伏線。アデレードをガラスのテーブルに手錠で拘束し、ガラスが割れるまでテーブルにに顔を押し付る。えーと、具体的にどうしたのか忘れてしまったけれど、アデレードが反撃に出て脱出することに成功する。イヤ、ホントにレッドが不気味。このルピタ・ニョンゴはすごいわ

 

えーと、詳細は忘れてしまったけれど、とにかくアデレードは逆襲して手錠はついたまなものの、拘束を外して逃げることに成功。ジェイソンと共に入り江に向かいゲイブと合流してボートで逃げる。悔しそうに見送るレッド。

 

ゾーラはアンブラに追いつかれそうになり車の陰に隠れるも執拗に迫られる。近くの家の老人が出て来てうるさいと怒鳴ってアンブラに殺されていたよね? この間にゾーラは逃げたんだっけ? とにかくゾーラもアデレードたちと合流し4人でタイラー家に向かうことにする。しかし、実はタイラー家も彼らのドッペルゲンガーに襲われていたのだった。このタイラー家が襲われるまでも、妻がさんざん物音がするから見て来てほしいと要請するのに、面倒だから嫌だという夫がなかなかクソでイライラさせつつ、コミカル要素になっているし、娘たちのドッペルゲンガーの動きがアクロバティックで見せ場の1つとなっている。

 

タイラー家にたどり着いたアデレードたちは、惨状を目にして事の次第を理解する。彼らが襲われたということは、襲った者がいるということ。4人はタイラー家のドッペルゲンガーと戦い倒すことに成功。ここも見せ場の一つなのだけど、あまりのことに笑えてきたりする。その辺り狙っているかもしれない。主役だから当然かもしれないけれど、アデレードの戦闘能力がスゴイ😲

 

理由は忘れてしまったけれど、アデレードだけ外に出ており、戻って来るとタイラー家のリビングでゲイブたち3人がテレビを見ており、アメリカ各地にドッペルゲンガーが現れて人々を襲っていることが伝えられていた。予備知識としてドッペルゲンガーが現れることは知っていたけど、主人公たち家族のみだと思っていたので、アメリカ全土に広がる問題とは思っていなくてビックリ😲 アデレードはここに居ては危険だから逃げようと言うけれど、ゲイブはここにいた方が安全だし快適だという。友人が殺された家でオットマンに脚を投げ出してくつろいでしまっているのはどうかと思うけれど、ここはコミカル要素となっている。

 

そんな中、タイラー家の娘のドッペルゲンガーが起き上がり襲ってくる。4人はタイラー家から脱出することにするけど、うっかり車のカギを持っていないことに気づく。何故かアデレードが取に行くことになる。いざという時に旦那さんが頼りにならない話よく聞くけど、アメリカでも同じなんだね😅 結局襲われてドッペルゲンガーを倒してたよね?

 

アデレードが車に戻ると運転席にはゾーラが座っていた。ゲイブは足をケガしているし、アデレードは手錠をつけたままなので、自分が運転すると言い張って聞かない。そんなことをしている場合かと思うけれど、仕方なしにゾーラに運転させる。すると目の前にアンブラが立ちはだかる。ゾーラはアンブラを跳ね飛ばそうとするけれど、屋根に上られてしまう。そうそう! 言い忘れていたけどドッペルゲンガーたちは指先の開いた手袋をはめており、金色のハサミを持って襲ってくる。屋根の上から襲われる。えーと、詳細は忘れたけど結局は振り落したんだよね? アデレードが車を降りて探しに行くと、森の中の木に引っ掛かり瀕死の状態。そのまま息絶えるのを見届けて車に戻り、結局はアデレードが運転することに。

 

アデレードは国境をめざしメキシコへ向かうと言っていたけど、結局あの遊園地のある海岸に来たのは何故なんだっけ? そこには赤いつなぎを着た人々が手をつないで列を作って立っていた。駐車場に来るとプルートーが立っていた。プルートーはあいかわらずジェイソンの真似をする。詳細は忘れてしまったけれど、ジェイソンがこれは罠であることに気づく。火を好むプルートーの後ろでは火が燃えており、彼の足元から4人が乗った車までガソリンがまかれている。プルートーが火をつけたら引火する仕掛け。そこでジェイソンはゆっくりと後ずさりを始める。するとプルートーも後ずさりをして自ら火の中に入って行き焼け死んでしまう。プルートーはまだ小さな子供で、あまり攻撃的ではなかったし、なんだか無邪気でかわいかったこともあり、このシーンはちょっと切なかった😭

 

ホッとしたのもつかの間、レッドが現れてジェイソンを連れ去ってしまう。アデレードにはレッドが向かった先が分かった。ゲイブとゾーラを残してあのミラーハウスへ向かう。ミラーハウスの入口のフクロウを叩き壊したりしてちょっと笑ってしまうけどドキドキ。このミラーハウスの裏側には地下に続く長いエスカレーターがある。アデレードはそこを降りて行く。ドキドキ。地下に降りると人気のない廊下。両脇には部屋が並び、廊下の中央にはベンチが置いてあったりする。学校とか病院のような雰囲気。何故かたくさんのウサギ🐇が放し飼いになっている。実はオープニングは1匹のウサギのアップで、カメラが引いていくと小さなケージが上下左右無数に並び、ウサギたちが閉じ込められている映像だった。ここにつながるのねと思うと同時に、レッドが言っていたアデレードがお肉を食べると自分はウサギを食べたというセリフがよみがえり戦慄😱 まさかこの子たちを

 

廊下を進んでくと小学生用と思われる教室がありレッドがいた。黒板には手をつなぎ列を作る人々の絵。レッドがしゃがれ声で秘密を話しをする。これは後の伏線だと思うのだけど、詳細な説明はせずたどたとしく話すので、なぜ?どうして?という疑問が残り、これは結局映画が終わっても解決しなかったような? 自分の理解力がないだけ? とにかく自分が理解できたのは、レッドたちドッペルゲンガーはクローン人間ということ。彼らは元の人間たちの影響を強く受けるため、例えば元の人間が食事をすれば、自分たちも食事をしてしまうということらしい。

 

ここで、あの日がアデレード側とレッド側で再現される。アデレードが両親と遊園地内を歩くと、レッドもレッドの両親と施設内の廊下を歩く。父親がモグラたたきをすれば、父親のクローンは何もない空間でモグラたたきの動きをする。周りのクローンたちも元の人間と同じ動きをする。その動きや無表情の顔はゾンビのよう。レッドはアデレードが建物の上のミラーハウスに入ったことに気づき、禁じられていたであろうエスカレーターで地上へと出て行ったということらしい。

 

この設定は酷いし不気味なのだけど、いつ誰が何のためにクローンを作ったのか? 何故彼らをここに閉じ込めていいるのか? 彼らの衣食も含めこの施設を誰が管理しているのか? レッドのセリフによるとクローンは元の人間の影響を受けて彼らのクローンと結婚し子供をもうけているらしい? となると、どこからクローンなのか? クローンの子供は元の人間の子どもの影響を受けるということ? そして、元の人間を殺してもクローンが死なないのは何故か? と、かなりの突っ込みどころ満載なのだけど、もうそこはどうでもいいと言いたくなるくらいの不気味さとおもしろさ。

 

えーと、他にもいろいろ話していたと思うけれど、たしか隙を見てアデレードがレッドを襲ったんだっけ? とにかくアデレードは教室を出てロッカー室のような部屋のロッカー内に閉じ込められているジェイソンを助け出す。そこにレッドが現れてもみ合いになるけど、結局アデレードがレッドを殺す。手錠で絞め殺したんだっけ? とにかく絞め殺したように思う。アデレード強過ぎ😅

 

アデレードはジェイソンと共に施設を脱出。ミラーハウスから出ると海岸から海の中まで手をつなぐクローンたち。何をしているのか? 全編を通し会話が成立していたのはレッドのみなので、おそらく彼女がリーダーだったのではないか? レッドを失った彼らはどうするのか?

 

シーン変わってワゴン車を運転するアデレード。助手席にはゲイブと後部座席にゾーラとジェイソンがいる。一家は無事それぞれのクローンを倒し逃げ延びたということなのでしょう。アデレードの言っていたようにメキシコに向かうのかな?と思っていると、アデレードにある記憶がよみがえる。あの日、アデレードの影響を受けて施設の中を歩く少女レッド。レッドは意を決してエスカレーターを上る。そしてミラーハウスに入りアデレードの前に姿を現した。記憶が曖昧なのだけどアデレードは気を失ったんだっけ? とにかくアデレードを地下に連れて行き監禁してしまう。

 

今まで見ていたアデレードは実はレッドで、レッドが本物のアデレードだったということ。このオチは特別目新しくないし、なんとなく予想はつく。なので、えー!! そうだったのかーーーー!😲とはならなかったけど、ミラー越しに目が合うジェイソンの表情が良く、やっぱりゾクリと来るラスト。

 

レッドのみ話すことができたり、地上のことに詳しかったのはレッドがアデレードだったからで、だからこそアデレードになったレッドを憎んでいるのは分かるし、外の世界のことをクローン皆に伝えて扇動したのも理解できる。でもねー。レッドたちが人間たちの影響を受けているのはクローンだからという説明だったと思うけれど、だとすると地下にいる本物のアデレードが地上にいる偽アデレード(レッド)の影響を受けたというのは変じゃない? あの施設に秘密があるなら話は別だけども。それとも地上のレッドに影響を与えていたのは地下のアデレード? でも施設内から出られないならそんな影響力はないよね? そもそもクローンがいる人間ってアメリカ国内から出られないの? 国外へ行って外国人と結婚する場合もあるよね? その辺りはどうなっているのか? と考えれば考えるほどツッコミどころが出て来るわけだけれど、そんなことは全部後から思ったことで見ている間はめっちゃおもしろかったし、怖かったからOK

 

キャストについては、タイラー家の人々の俗物感溢れてて、白人中流家庭を揶揄しているのかなと思ったけれど違うかな? とにかく、ほぼ4人芝居という感じ。ゲイブのウィンストン・デュークは優しいけれど全く頼りにならないダメ夫をコミカルに演じていていて良かった。子役たちが上手い! 元の人間とクローンをしっかり演じ分けていた。ゾーラ/アンブラのシャハディ・ライト・ジョセフはアンブラの時がホントに怖い。ジェイソン/プルートーのエヴァン・アレックスは、プルートーの無垢さというか無知さというか上手く言えないけど、あの疑いのない目でジェイソンを見つめるのが切なく、炎に包まれるシーンでは泣けた。

 

そして、アデレード/レッドのルピタ・ニョンゴがスゴイ! とにかくレッドが怖いのだけど、アデレードの戦闘能力が半端なくてそれはそれで怖い。ラストで実は逆だったとなるわけだから、その辺りの伏線含めて良かったと思う。

 

ホラーかというと違うような気がするし、得体の知れない不気味さは前作の方があったと思うし、前述通りツッコミどころ満載だけど、やっぱりこの設定を思いついて強引に押し切る感じは凄いなと思う。多分、ホラー映画などのオマージュがたくさんあるのだと思うので、詳しいとより楽しめると思う。あと英語力があるとレッドの言葉が子供喋りだとか分かったりするのかしら?

 

惨殺シーンもあるけどアクション的だし、コミカル要素もあってホラー苦手な人も楽しめると思う。オススメ! ルピタ・ニョンゴ好きな方是非!

 

『アス』公式サイト


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2 コメント

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Unknown (mig)
2019-10-23 20:45:26
maruちゃんお久しぶり!
いやーここまで面白いホラーって最近ないんだよね。
しかもオリジナルだしね。すごいよ、ジョーダンピールの才能。最近なんてホラーもリメイクとか多いしね。
オチもうまいことできてたし。
そしてキャストも良かったよね、男の子のキャラとか娘も素早くて笑えるし、そう笑えるところがあるのもこの監督&脚本の面白いとこでさすがコメディアン出身だなーって。
シャマランとこないだこの監督が写真撮ってるの観て、二人組んだら面白いかもって思ったわ。
シャマらんもう落ち目だけどね 笑
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>migサマ (maru🎵)
2019-10-24 00:23:18
久しぶり~😃

そうかホラーもネタ切れなのかしらね😢
ジョーダンピールは前作も面白かったし、ホラーって枠じゃなくても映画として面白いよね!

キャストが良かったわ! 子役ちゃんたち上手かったし。
特に息子ちゃんのドッペルゲンガーが切なくて😭
そうそう笑えるところがあるからホラーでも見れちゃうんだよね!

なるほどシャマランと組んだらどんな感じになるんだろ🤔
シャマラン『ヴィジット』は面白かったけどね✨
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