Merry Christmas!Joyeux Noël!
今年も独りぼっちのクリスマスですが、もう何とも思わないほど、慢性化した孤独に心は麻痺しちゃってます♪独りがいいの...
売れ残りの叩き売りケーキを買って、蝋燭がないので線香を灯し、静かに世界平和のための祈りを捧げました。その次に、宝くじ当たりますように!いい男と出会いますように!と、自分の幸せと欲望が満たされることを願いました。ラーメ、じゃない、ザーメ、でもない、アーメン
皆様が素敵なクリスマスを過ごされてますよう、心よりI wish!
お松の独りイギリス&アイルランド映画祭①
「ダブリン・バスのオスカー・ワイルド」
60年代のアイルランド・ダブリン。初老の独身バス車掌アルフィーは、仲良しの乗客たちと素人演劇をしている。次の演目にオスカー・ワイルドの「サロメ」を選んだアルフィーは、バスで一目見た瞬間に惚れ込んだアデルをサロメ役に抜擢。周囲はアルフィーがアデルに恋をしたと思い込むが、彼が密かな想いを寄せている相手は、運転手の青年ロビーだった...
ほのぼのと楽しい、そして残酷で悲しい映画でした。素朴で陽気で信心深い人々が、複雑で陰険で狂信的な素顔をあらわにする恐ろしさに、背筋が凍ります。アルフィーが同性愛者と知った途端、彼をおぞましい害虫のごとく扱う人々。厳格なキリスト教の教えに背くからという信仰の名のもと、自分たちとは違う者は拒絶!排除!な排他的な狭量さや、自分たちこそ正しい!という頑強な独善が、同性愛よりよっぽど罪深く病んでるようにも見えます。
「ゴッド・アンド・モンスター」もそうでしたが、老いらくの同性愛って、ほんと切ないですよねえ。理解のない人にとっては、いや何よりも本人たちが、醜悪で滑稽な悲劇と見なしているのでは...厳格な宗教にがんじがらめにされた社会で、若くも金持ちでもないアルフィーの、愛も欲望も口に出せない苦悩が痛ましいです。勇気を出して欲望に従い、オスカー・ワイルドの扮装でハッテン場に赴くアルフィーの姿は、滑稽を通り越して悲壮です。でも結果、ひどい目に遭ってしまうアルフィー、可哀想すぎる...
何だか陰気で悲惨な映画みたいな書き方しちゃいましたが、どちらかといえば明るい心温まる作品です。主人公のアルフィーが、とてもチャーミングなおじいさん。読書好きで感受性が強くて優しくロマンチック、おまけに料理が上手だなんて、典型的なゲイなんですが、ゲイなんて宇宙人と同じぐらいありえない!みたいな周囲の人々は、長く同居してる妹でさえ、ある事件が起こるまでまったく気づかない。愛がないとセックスなんかできない、と信じてる純真なところとか、ロビーへ片想いしてる様子とか、中身は乙女なアルフィーが可愛いです(オカマちっくなところは全然ありません)。
出てくる人々も、無情な連中ばかりではなく、ほとんどが心優しい善き人。こいつは毒!汚れたバスに乗るな!と言われても、演劇仲間の乗客がバスから降りないシーンは、なかなか感動的です。アデルとロビーが、アルフィーには最後まで優しかったのも救い。
アルフィー役は、アルバート・フィニー。優しく繊細で、なおかつ悲哀に満ちた演技や表情や、舞台の台詞や詩を朗詠するところなど、さすが名優!と感嘆させられます。
アルフィーの妹役は、「マイ・レフト・フット」でオスカーを受賞したブレンダ・フリッカー。兄に依存してるくせに、女々しい男と軽蔑してたり、姦淫や同性愛は罪悪!と言いつつ自分はアル中気味だったりと、ヤなオバハンを好演してます。
アルフィー兄妹の家主である肉屋役、ハリポタの校長ことマイケル・ガンボンが、憎々しい~!宗教き○がいって、ほんと怖いよなあとゾっとさせる役です。でも、宗教がらみの差別偏見さえなければ、気のいいオッサンって感じの役ではあるんですよねえ。その二面性をガンボンおぢさんが怪演してます。
若い運転手ロビー役は、「ロック・ユー!」や「トリスタンとイゾルデ」でも男前だったルーファス・シーウェル。
今回は、ちょっと若い頃のジョニーっぽくてカッチョE!不良っぽくてぶっきら棒、でもいい奴なロビーに片想いな乙女ちっくアルフィー。まさに少女漫画な二人です。ラストのロビー、ホントいい奴!ちょっとハッピーすぎるけど、後味の良いエンディングにホっとできます。
ダブリンの街並みも美しく、行ってみたくなります。
今年も独りぼっちのクリスマスですが、もう何とも思わないほど、慢性化した孤独に心は麻痺しちゃってます♪独りがいいの...
売れ残りの叩き売りケーキを買って、蝋燭がないので線香を灯し、静かに世界平和のための祈りを捧げました。その次に、宝くじ当たりますように!いい男と出会いますように!と、自分の幸せと欲望が満たされることを願いました。ラーメ、じゃない、ザーメ、でもない、アーメン
皆様が素敵なクリスマスを過ごされてますよう、心よりI wish!
お松の独りイギリス&アイルランド映画祭①
「ダブリン・バスのオスカー・ワイルド」
60年代のアイルランド・ダブリン。初老の独身バス車掌アルフィーは、仲良しの乗客たちと素人演劇をしている。次の演目にオスカー・ワイルドの「サロメ」を選んだアルフィーは、バスで一目見た瞬間に惚れ込んだアデルをサロメ役に抜擢。周囲はアルフィーがアデルに恋をしたと思い込むが、彼が密かな想いを寄せている相手は、運転手の青年ロビーだった...
ほのぼのと楽しい、そして残酷で悲しい映画でした。素朴で陽気で信心深い人々が、複雑で陰険で狂信的な素顔をあらわにする恐ろしさに、背筋が凍ります。アルフィーが同性愛者と知った途端、彼をおぞましい害虫のごとく扱う人々。厳格なキリスト教の教えに背くからという信仰の名のもと、自分たちとは違う者は拒絶!排除!な排他的な狭量さや、自分たちこそ正しい!という頑強な独善が、同性愛よりよっぽど罪深く病んでるようにも見えます。
「ゴッド・アンド・モンスター」もそうでしたが、老いらくの同性愛って、ほんと切ないですよねえ。理解のない人にとっては、いや何よりも本人たちが、醜悪で滑稽な悲劇と見なしているのでは...厳格な宗教にがんじがらめにされた社会で、若くも金持ちでもないアルフィーの、愛も欲望も口に出せない苦悩が痛ましいです。勇気を出して欲望に従い、オスカー・ワイルドの扮装でハッテン場に赴くアルフィーの姿は、滑稽を通り越して悲壮です。でも結果、ひどい目に遭ってしまうアルフィー、可哀想すぎる...
何だか陰気で悲惨な映画みたいな書き方しちゃいましたが、どちらかといえば明るい心温まる作品です。主人公のアルフィーが、とてもチャーミングなおじいさん。読書好きで感受性が強くて優しくロマンチック、おまけに料理が上手だなんて、典型的なゲイなんですが、ゲイなんて宇宙人と同じぐらいありえない!みたいな周囲の人々は、長く同居してる妹でさえ、ある事件が起こるまでまったく気づかない。愛がないとセックスなんかできない、と信じてる純真なところとか、ロビーへ片想いしてる様子とか、中身は乙女なアルフィーが可愛いです(オカマちっくなところは全然ありません)。
出てくる人々も、無情な連中ばかりではなく、ほとんどが心優しい善き人。こいつは毒!汚れたバスに乗るな!と言われても、演劇仲間の乗客がバスから降りないシーンは、なかなか感動的です。アデルとロビーが、アルフィーには最後まで優しかったのも救い。
アルフィー役は、アルバート・フィニー。優しく繊細で、なおかつ悲哀に満ちた演技や表情や、舞台の台詞や詩を朗詠するところなど、さすが名優!と感嘆させられます。
アルフィーの妹役は、「マイ・レフト・フット」でオスカーを受賞したブレンダ・フリッカー。兄に依存してるくせに、女々しい男と軽蔑してたり、姦淫や同性愛は罪悪!と言いつつ自分はアル中気味だったりと、ヤなオバハンを好演してます。
アルフィー兄妹の家主である肉屋役、ハリポタの校長ことマイケル・ガンボンが、憎々しい~!宗教き○がいって、ほんと怖いよなあとゾっとさせる役です。でも、宗教がらみの差別偏見さえなければ、気のいいオッサンって感じの役ではあるんですよねえ。その二面性をガンボンおぢさんが怪演してます。
若い運転手ロビー役は、「ロック・ユー!」や「トリスタンとイゾルデ」でも男前だったルーファス・シーウェル。
今回は、ちょっと若い頃のジョニーっぽくてカッチョE!不良っぽくてぶっきら棒、でもいい奴なロビーに片想いな乙女ちっくアルフィー。まさに少女漫画な二人です。ラストのロビー、ホントいい奴!ちょっとハッピーすぎるけど、後味の良いエンディングにホっとできます。
ダブリンの街並みも美しく、行ってみたくなります。