明日の日本が見えてくる「しんぶん赤旗」
世界と日本がわかる タブーなく真実伝えます
「20年来の読者です。A紙と併読ですが、A紙を見ていると世の中のことがわからない。そこで、『赤旗』を読むと、世の中のことがよく見えてくるんです」 ―東京都内在住の女性から、こんな電話をいただきました。現在の世界がどのように大きく変わっているか、日本政治でいま起きている変化の本質は何か、現状 打開の展望はどこにあるのか。「タブーなく真実を伝える新聞」=「赤旗」の役割は、マスメディアの現状と対比すると、いっそう際立ってきます。
米軍基地問題
「沖縄の心」伝え打開の道
「新たな視点をきょうのシンポジウムで共有できた」。沖縄県議会の高嶺善伸議長がこうのべた12月5日の基地問題シンポジウム(全国革新懇など主催)。 「赤旗」は、このシンポジウムをとおして、沖縄基地問題の激動が起きていることを「沖縄大変化 基地シンポに超党派集合」(10日付)と報じるなど、「沖 縄の心」を伝え、打開の道を示す報道に力を入れています。
「普天間基地問題 一から考える」(11月1日付)では、基地形成 の歴史から、なぜ米軍が新基地建設を狙うのかなど見開きで特集しました。11月8日に2万1000人を集めた沖縄県民大会も1面と16面でカラー特集し、 普天間基地撤去、新基地建設反対の「ゆるぎない思い」を伝えました。沖縄大名誉教授の新崎盛暉さんのインタビュー「普天間問題の原点は何か」も反響を呼び ました(18日付)。
「赤旗」は、「県民の総意」を伝えるとともに、「移設条件付き」ではなく無条件撤去こそ、問題解決の大道だとずばり指摘。「日米安保があるから」「抑止力も必要」という鳩山政権を縛る“二つの呪縛(じゅばく)”も突破できるとキャンペーンしています。
これに対して、大手紙は「日米関係の危機にするな」(「朝日」10日付社説)、「同盟の危機回避へ決断せよ」(「読売」同日付社説)とそろって「抑止力と 安保」に固執。辺野古への新基地建設の受け入れを迫ったり、移設先探しを提案したりしています。11月8日の県民大会も、写真を掲載して報じた大手紙は一 つもなく、社会面で2~3段という扱いでした。
国民の声、「沖縄の心」を受け止め解決策を示す「赤旗」の役割はますます大きくなっています。
世界の変化
ありのままの姿を報道
「政権交代した米も各国と合意や協定の見直しをやっている」「(県民の多数が反対する)辺野古への移設は明確な間違いだ」―本紙19日付で紹介した米国のシンクタンクの研究者の声です。
日米同盟絶対の米側主張しか伝えない一般メディアと違って、「赤旗」は世界の多様なありのままの声を伝えます。
世界は変わり動いています。かつての軍事同盟に代わって平和の地域共同体が世界の各地に広がっています。東南アジア諸国連合(ASEAN)には現在10カ 国が加盟していますが、その基礎となる東南アジア友好協力条約(TAC)には、欧州連合(EU)を含め52カ国が加入し、世界人口の68%を占めることに なっています。
連載「新国際秩序への胎動」は、米国の一国支配から多極構造へ動きだした世界と、すべての国が参加するG192体制の模索の動きを詳報しました。
米国が押しつけた市場原理主義と米国支配からの自立の動きが主流となった中南米。オバマ米政権がよびかけた「核兵器のない世界」の実現をめざす動き。さらに21世紀の社会主義をめざす国々と人民運動など、一般新聞が報じない世界の流れと変化を報じます。
くらしと経済
「二つの聖域」にメス
景気がさらに落ち込む「2番底」懸念が強まるなか、鳩山政権初の予算編成が大詰めを迎えています。くらしと経済をめぐる報道でも「赤旗」の真価が発揮されています。
子ども手当や高校無償化をめぐり、鳩山政権は扶養控除の廃止・縮小などで財源をつくろうとしています。そんなことをすれば、雪だるま式に負担が増え、所得が低い世帯にしわ寄せがいくと本紙は警告してきました。
財源がないからと、庶民に増税するのは、民主党がマニフェスト(政権公約)にかかげた「暮らしのための政治」にも反します。財源をめぐる民主党の混迷も、 5兆円規模にふくらんだ軍事費やゆきすぎた大企業・大資産家減税という「二つの聖域」にメスを入れる姿勢がないからです。「二つの聖域」にメスを入れろと キャンペーンをはっているのは本紙だけです。
雇用破壊をめぐっても、本紙はトヨタ自動車が内部留保の一部である利益剰余金だ けで11兆円もため込んでいることなどを指摘。輸出大企業は、内部留保のほんの一部を活用するだけで、雇用を維持し正社員化を進めることができると、主張 し続けています。大企業の身勝手な行動をおかしいとズバリ指摘できるのも、「しんぶん赤旗」が大企業から広告をいっさいもらわない新聞だからで す。(2009年12月24日「しんぶん赤旗」より)
草の根で国民と結びついた 「国民共同の新聞」です
国民の苦難に寄り添い、解決のために奔走する「赤旗」、平和、民主主義、暮らし向上へ、たたかいになくてはならない「赤旗」―政治を前にすすめるために、草の根で国民と結び付いた「国民共同の新聞」としての「赤旗」が、いまほど求められているときはありません。
各界トップ続々登場
社会的連帯の輪広げる
農協、森林組合、医師会など各界のトップの人が続々「しんぶん赤旗」に登場しています。共通して語っているのは、農業分野なら農協だけでは日本の農業は守れない、消費者・国民の理解を広げていきたいという国民的共同への熱い思いです。
「もう新しい出発点に立とう、国民の『食の安全を守りたい』という思いを実践していきたい」(JA鹿児島の川井田会長)
「森林は国民全体の財産。森林があって人間の住む環境が守られる」(山形県森連の加藤理事専務)
「金持ちでも貧乏であっても受ける医療は平等でないといけない。これは共産党の考えと同じ」(奈良県医師会の塩見会長)
いずれも最近まで政権党だった自民党と深い政治的関係にあったところ。その代表がすべての政党に「全方位」で関係をもち、政治が変わることを期待しています。
「共産党の農業政策に違和感はない。お互いが歩調を合わせて新しい農政をつくっていきたい」(JA福岡の花元会長)
マスメディアが「事業仕分け」報道に見るようにいまだに新自由主義的な政治手法を持ち上げているなかで、「赤旗」は社会的連帯の輪を広げるため、各界の人々にどんどん登場してもらいます。
国民の生活
社会的弱者によりそう
「毎日、多くの肝炎患者が亡くなっている」と本紙が1面トップで報じた直後、先送りが心配されていた肝炎基本法案が与野党間で合意され、先の臨時国会で成 立しました。高次脳機能障害者をとりあげた記事は、ふだん光のあたらない問題をとりあげてくれたと多くの反響が寄せられました。薬害被害者、難病患者、障 害者などの社会的弱者に寄り添い、その実情と命をかけた要求と運動を紙面化してきました。
派遣切り、失業、雇用不安…路頭に 迷う人々に密着し、声なき「叫び」を伝えるシリーズ「雇用破壊の現場から」などで報じてきました。ときには記者が仕事探しから生活保護の申請まで同行し、 現実の厳しさと機能していないセーフティーネットの問題点を身をもって取材、改善を求める記事を掲載してきました。
年末年始に向け、事態は悪くなる一方です。
どん底状態にある国民生活の「今」を生々しく伝えることで、世論を喚起し、少しでも政治を動かし、弱者救済の輪を広げていきます。
政治とカネ
献金疑惑 徹底して追及
小沢一郎民主党幹事長の秘書をめぐる西松建設の違法献金事件の初公判で、公共工事をめぐる小沢事務所の「天の声」疑惑が明らかになりました。西松建設以外のゼネコンからの献金と「天の声」も発覚。加えて、億単位の政治資金疑惑も新たに浮上しました。
本紙は、3月の秘書逮捕時から、シリーズ連載「腐敗の聖域・企業献金を問う」などを掲載。問題の核心にある政治をカネの力でゆがめる企業・団体献金の害悪について、徹底的に追及してきました。
企業・団体献金の禁止を主張し、一銭も受け取らずにきた唯一の政党、日本共産党の中央機関紙だからこそできる「政治とカネ」をめぐる調査報道を続けます。
一方、鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友政懇)をめぐる偽装献金疑惑が重大局面を迎えました。首相の母親から約9億円という巨額資金を 受け取りながら、政治資金規正法上も税法上もなんら処理せず、すべて「秘書まかせ」にして幕引きが図られようとしています。この問題も徹底追及していきま す。
雇用の社会的責任
大企業にものをいう
年末になり、大企業の「非正規切り」で解雇された労働者が無事に新しい年を迎えられるかどうかが心配されています。派遣、契約社員など低賃金、劣悪な労働条件で働く非正規雇用の労働者は、いまや日本の労働者全体の3割を超え、4割に近づいています。
労働の「使い捨て」で利益を拡大する大企業。「正社員が当たり前の社会」へと流れを転換するためには、大企業の横暴をくい止め、雇用の社会的責任を果たさせる必要があります。
「しんぶん赤旗」は、大企業にはっきりものをいう新聞です。商業メディアとはここが違います。
最近の主な記事をあげると―。
昨年「非正規切り」の先陣をきったトヨタが反省もなく期間社員の募集を再開した事実の告発(10月)
正社員2000人リストラ計画を出して派遣か退職かを迫る富士通の横暴(11月)
契約社員700人全員を登録型派遣社員に切り替えるNTT東日本―北海道の逆行(12月)
富士通の記事は、「しんぶん赤旗」の記事アクセス数が5000件をこえて注目されました。
働くものが生活の不安におびえる社会に未来はありません。大企業の横暴にたいして正面からものをいい、労働者、労働組合のたたかいを励ます「しんぶん赤旗」の役割はますます大きくなっています。(2009年12月25日「しんぶん赤旗」より)