寝る子は「海馬」も育つ=脳で記憶や学習担う部分―子ども290人測定・東北大
宮城県内の健康な5~18歳の子ども290人について、脳で記憶や学習を担う「海馬」と呼ばれる部分の体積を測定したところ、平日の睡眠時間が5、6時間の
子より、8、9時間の子の方が大きい傾向があることが分かった。東北大加齢医学研究所の瀧靖之教授らが17日、名古屋市内で日本神経科学大会開幕に先
立ち発表した。
海馬は大人になっても脳神経細胞が新たに生み出されるが、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)の患者、高齢のアルツハイマー病患者では縮小して い
る場合がある。瀧教授は「若いうちに睡眠をしっかり取る生活習慣をつけ、海馬を大きくしておけば、発症リスクを下げられる可能性がある」と話している。
一方、東日本大震災後、被災地ではストレスで海馬の成長に影響が出た子どもがいたとみられるが、「今後1日8時間程度眠れば回復するのではないか」として
いる。 (写真は記事とは無関係です)