■□国際情勢を地方議会に
地方議会で国際情勢を語る人は少ないのではないかと思います。
しかし、国まかせで、世界を知らなくては地方行政にもまともに取り組めないことがあるのが現実です。この立場から、特に中国・朝鮮・韓国問題、在日外国人の問題、アジア、アフリカ、ラテンアメリカが相次いで民主化されていく様子などを系統的に発言し、向日市が世界の変化から立ち遅れてはならない、と言い続けてきました。
韓国の金大中大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正日労働党総書記が、朝鮮半島の南北分断以来五五年を経て、初めて首脳会談を実現し成功させたことについて、「朝鮮半島問題の平和的解決だけでなく、我が国を含む東アジアの平和と安全にとっても極めて重要な意義を持つ」ものと、歓迎の意を表明しています。
日朝国交正常化交渉の成功をはじめ、朝鮮半島を含む東アジアの平和と安定の事業に対し、日本外交が重要な貢献をすることが求められる中で、日本共産党は、そうした方向を促進するために全力を尽くしています。
二〇〇四年九月一一日に京都国際会議場で、外務省主催のタウンミーティングがありました。私は外務省から参加証が届きましたので、川口前外相の話を聞きに行きました。外務大臣の話は、アジアの将来を見越した良い話でした。
川口前外務大臣が「東北アジアと日本」のテーマで話されたのは、
①中国の発展がアジアをリードする、GDPで日本が追い抜かれる日は近い。
②東南アジア諸国連合に関心、アジアが世界をリードする時代が来る。
③日本・韓国・中国三国間の交流の進展が急速に広がっている、反目している時ではない。
④東北アジアにおける日本の外交のスタンスは「平和外交」で、北朝鮮の問題を平和的に解決する基本は「日朝平壌宣言」である、の四点です。
その具体的内容を議会で紹介しました。
世直しご一緒にの中で 既に「世界平和都市宣言」を行い、過去の反省と憲法を遵守することを宣言しました。
■□中国杭州市との友好盟約をどのように発展させるのか
外国の都市と友好をすすめる場合の原則は、対等・平等・互恵・内部問題不干渉・一致点での友好促進です。特に大日本帝国主義時代に侵略を繰り広げたアジアの国には、国民感情を大切にし、過去の反省と今後の平和的な発展を約束しなければ信頼されません。
中国杭州市との友好盟約をどのように発展させるのかについて、国連憲章、日本国憲法を守るという立場で臨むことを市長に要望しました。
市長に対し、杭州市へのあいさつでは、次の点を入れるよう助言しました。
①向日市は既に「世界平和都市宣言」を行い、市長自身が憲法を遵守し、平和で民主的なまちを実現するための施策を進めていること。
②向日市では教育長が、歴史を歪曲した教科書は採用しないと議会答弁していること。
③向日市では、首相の靖国神社公式参拝について、既に議会で反対の意見書を採択していることなどを説明して、盟約に基づいてどういう考えで、杭州市との友好を発展させたいのかをはっきり述べ、国際親善に役立つあいさつをするように求めました。
当時中国は日本の多くの都市と友好盟約を結び、人口500万以上の杭州市が人口5万人ほどの小さい向日市とも友好盟約を結び、友好的に経済政策を進める時期でした。長岡京市も寧波市と盟約を結び、企業交流などを進めました。