どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

11月12日(木) その1

2015年11月12日 | 日記
昨日は 京都から大阪に入って友人と一杯やった

天神橋筋商店街という日本一長い商店街があり そのほとんどがアーケード街という

天六に「大阪くらしの今昔館」という 大阪の都市居住に関する歴史と文化をテーマとする市立のミュージアムがあり 友人はしばしばここを訪れている

その時に軽く飲むお店がこの商店街にあり なんと ビールの大瓶が 大瓶ですよ ちゃんとした大瓶 なんと350円だという

私も友人も小食なので 一品の量が多いような店は苦手である

こうした気軽な居酒屋であればメニューは豊富なうえに 量もお財布にもお手頃で とても楽しみにしていたのに・・・

なんと 本日休業と

こんなことだってある

ところが歩いて見つけた店でも なんとビールの大瓶が350円!

さすがは 食の台所 大阪である


今日 最終日は堺市に行く

浜寺あたりに 少しではあるけれど 見ておきたいものがあるのだ

しかも 荷物を背負ったままでそこそこ歩かなければならない

大阪で知ってはいるけれどまだ見ていない建物を 友人もまだ見ていないようで 午後からは私が帰るまでそれを見ながら付き合ってくれることになっている

朝 ホテルのそばのコンビニでおでんを買って食べると 6時過ぎにチェックアウト

まだ暗いけれど 今日も天気は良さそうだ


楽しみにしていた阪堺電車に乗る

いわゆる路面電車だ

浜寺駅前は 海が目の前ということもあって大正末期から昭和にかけて別荘地として人気が高まった場所である

料亭もあり 与謝野晶子と鉄幹が親しくなった歌会も開かれたことがあるという

ヴォーリズの設計による「近江岸邸」があるのも そんなわけなのだろう

登録文化財ではあるけれど 今でも住居として使われているので 写真を撮るのが申し訳無いような気になる

ここには他にもなかなか面白い近代洋館が幾つかあり そうでないものでもこの土地独特の建物であったり 新築の建物にしてもその景観を大事にした(あるいは憧れたのだか)ものも数多くあり 新旧含めても歩いていて楽しい

      

以下は「近江岸邸」とても綺麗に保存されていると思う








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11月11日(水) その3

2015年11月11日 | 日記
出町柳まで戻り 昼食を取りながら相談の結果 私のリクエストでもある京大の建築物を見ることに決めた

伏見見学も考慮してあったのだが 何しろ11月はつるべ落としでもある

それに なんといっても近代建築の方が興味があるし これを見ればもう大方の京都市内の建築物は見たことになる


京都大学 YMCA会館(ヴォーリズ)


旧石油化学教室本館(別名「ノーベル賞の館」)


尊攘堂(登録有形文化財)


法経本館


楽友会館



いかにも大正期らしいオシャレな感じが残っているスパニッシュ風の建物である

このほか 修復中の建物(文学部陳列館)や 有名な時計台のある建物も見たが それは残念ながら私の好みではない

他にもまだ幾つかあるはずだけれど こうした一定の敷地内にあるものは 調べて行くよりも 何となく歩いて発見するほうがずっと楽しいものだ

京阪の丸太町まで歩く間に 京大医学部を通ったが あまりの広大さにびっくりする

しかもまだ新築中であり 病室はマンションのようである

最後に 私がその日の朝に撮った写真を載せる

これほどの広大な土地が昔は何であったのかに興味があったのだが どうやらこの一部に尾張藩京都下屋敷があったらしい

滋賀街道の一部がそれによって塞がれることになったという

それがこれかどうかはわからないが これだけの並木は何物かが存在した証拠ではないかと密かに思っている


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11月11日(水) その2

2015年11月11日 | 日記
出町柳から乗る叡山電鉄は 比叡山や鞍馬に向かう電車である

そうした観光客も多く 車内はそこそこの混み方だった

建築・町並みフェチの友人と駅で降りて 修学院離宮まで歩く


西の入口から入ったところに下離宮がある

そこを出ると二方向に分かれる松の並木道が田畑の中に伸びており 南には中離宮 そして北の方に上離宮がある

ここにも わざと隠してすぐには見せない工夫がなされている



見学を始めてからまもなく 桂離宮に比べてインパクトが少ないと思い始めていた



しかし この一見退屈そうな田畑の中の松並木を歩いているうちに それもまた建物へと誘うまでの仕掛けなのだと段々わかってくる

   

嵯峨の山々を借景として広がる田畑 そして少しずつ石段を上がり 坂を上るにつれて眺望が良くなっていく



この野趣的な雰囲気こそがここの持ち味なのだとわかってくる

眼下に広がる景色が目に入った時 だれもが感嘆の声を上げてしまう




四季折々でまったく違った様相を見せてくれるのだろうと思うと たった一度のことではこの良さをまだ知ったとは言えないだろう

友人は 近くに住んでいることもあってもう何度も訪れているが 中でも雪景色の時が良かったという

桂離宮にしても修学院離宮にしても かつての宮廷文化と室町時代の東山文化の精神を引き継ぎながら 桃山文化も取り入れた 保養所(別荘)であり 社交場でもあり そしてテーマパークのようなものでもあったのだと感じる

映画やテレビといった映像があるはずもない時代を想像すれば 光と影の動き 揺れる水面 月の動き 風にそよぐ木々 流れる水といった自然や それらに伴う音響を楽しむのも至極自然なことだとわかってくる

そして 人の歴史の長さからしたら こうした時代の方がずっとずっと長かったのだ

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11月11日(水) その1

2015年11月11日 | 日記
今日は修学院離宮の見学の日である

ホテルの朝食は7時からなので それを食べてすぐにチェックアウト

四条の橋まで歩き そこから出町柳まで電車に乗ることにする

四条から見る鴨川

そこで見たい物は 京大近くの進々堂というカフェ 京都大学人文科学研究所分館 そして駒井家住宅の三つ

どこも点在しているので 駅から少なくとも3キロは歩くことになる







進々堂



  


京都大学人文科学研究所分館

この近くもなかなか立派な家が多く立ち並ぶ場所である


水音がする方に行ってみたら こんな水路があった(煉瓦が見てとれる)

   
京都らしい風景


駒井家住宅(設計はヴォーリズ)

白川疏水の流れるこのあたりは 京大が近いこともあって学者村と呼ばれたらしい

日本ナショナルトラストに寄贈されたこの建物は 一般公開日も設けている(有料)


今日の修学院離宮見学は大阪の友人も付き合ってくれることになっているので 再び出町柳の駅まで戻る


追記:煉瓦が見てとれたものは、白川疏水とわかった。階段にして数段ほど道よりも上にあるため、落ちる水の音がかなりする。これが道路の下に見え隠れしながら大きな流れになっていくようだ。

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11月10日(火) その3

2015年11月10日 | 日記
桂離宮のそばを桂川が流れる

道なりに歩いてくると桂橋に出るが それを渡らずに川沿いの道を行けば参観入口が見えると 旅に出る前に地図で何度も学習している



時間はたっぷりあるので 川を眺めたり 水門を見たり 桂離宮の外側にある庭を眺めたりして過ごす

時々 晴れ間も見られるようになってきた

まだ時間はたっぷりあるのに 次第に人が集まってくる

受付のあと 簡単なビデオ解説があってから いよいよ1時間ほどの桂離宮の見学開始

説明をしてくださる人の後ろを40人ほどだかがぞろぞろとついていくので 写真を撮るどころか 眺めるのでさえじっくりと鑑賞している時間は無い

しかも 人物が入らないように写真を撮ることが難しく もうとりあえずバシャバシャとシャッターを切るだけになった

詳細はここでは書ききれないし 検索すればいくらでも出てくるので 興味のある人はそれを見て欲しい


ここの美の発見者は ブルーノタウトであった

京都での滞在先は 京都御苑そばの下村正太郎邸

あのヴォーリズがつくった 今も非公開の大丸ヴィラである

桂は昔から平安貴族が多く住み 月を愛でる場所だったらしい

この回遊式庭園が造られたのは17世紀のことである

簡素でありながら美の追求と憎い遊び心が随所にみられる

季節に応じた自然を 舟遊びや月見 お茶会などをしながら味わう場所としての いわば別荘である

庭を歩くにつれ景色が変わり 建物も池も見え隠れするように設計されており 敷石にしてもそれぞれが違った顔を見せるようにできている

次は何が現れるのか そういう面白さがある

写真はあげればきりがないほどだが そのいくつかを載せておく

 


延段(のべだん)とよばれる飛石には 真・行・草の三つがありそれぞれ表情が違う 

石段を上がった先の沓脱ぎは6人の沓が並べられることから「六ツの沓脱」と言われている



切り取られた空間が絵のように見える

 



月見は夜空ばかりでは無く 池に映った月も楽しむ趣向(月見台)


こうした正方形の石を斜めに配置するだけで ぐっと印象が変わる

       

桂駅には3時過ぎに到着

そのまま嵐山まで行ってみた

観光地らしい観光地に少し浸ってみたいと思ったが 行ってみて間違いだったとわかった

とりあえず渡月橋は渡った

それで充分

ホテルそばの大丸の地下で食料を調達してからチェックインして 一日を終える
 
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