みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

速報!「福田首相、辞任へ」。あまりに無責任!

2008-09-01 22:34:01 | 市民運動/市民自治/政治
岐阜放送を見ていたら、<速報>が流れて、
「福田首相辞任の意向・・・」(びっくり)。

あわててNHKに変えたら、もう辞任会見をやっていた。



エーっ、お前もかぁ。
「政治的空白はいけない」とか言ってるけど、まじ「空白」だろー。


政権を途中で放り出したとしかいえない。
先週末に決めていた、ということだけど「あまりに無責任」。

安倍と違うといってるけど、1年前の安倍と同じこと言ってるよ。

つぎは麻生なんて、最悪のシナリオ!


福田首相が退陣表明、官邸で緊急記者会見 
(2008年9月1日22時08分 読売新聞)

緊急記者会見で辞任の意向を表明した福田康夫首相(1日夜、首相官邸で)=関口寛人撮影 福田康夫首相(72)は1日午後9時半から、首相官邸で緊急記者会見を行い、退陣する意向を明らかにした。
 首相は、8月1日に内閣改造に踏み切ったが、内閣支持率の低迷から抜け出せず、政権浮揚の展望が開けなかった。来年9月の衆院議員の任期満了まで約1年となり、民主党が対決姿勢を強める中、次期臨時国会の召集前に人心を一新して、今後の政局に備える必要があると判断した。
 自民党は近く総裁選を行い、後継総裁を選出する。麻生幹事長が立候補すると見られる。対抗馬として、小池百合子・元防衛相や谷垣国土交通相を推す声もある。
 首相は記者会見で、辞任を決断した理由について、「新しい布陣のもとに政策の実現を図っていかなければならないと判断し、辞任を決断した」と述べた。
 この時期に辞任を表明した理由については、次期臨時国会召集を間近に控えていることを指摘し、「今が政治空白を作らない一番いい時期と判断した。臨時国会が順調にいくためには、私がやるより、ほかの方がやっていた方がよりよくなるのではないか」と説明した。
 辞任の意向を固めた時期については「先週末に最終的な決断をした」と明かした。
 記者会見に先立ち、首相は1日夕、首相官邸に自民党の麻生幹事長を呼び、約1時間にわたって会談した。会談には、途中から町村官房長官も加わった。首相は、席上、麻生、町村両氏に辞意を伝えた。
 首相は8月29日に総合経済対策をまとめ、9月12日に臨時国会を召集し、補正予算案を提出する構えを見せていた。
 臨時国会では、新テロ対策特別措置法改正案や消費者庁の設置法案を成立させることに意欲を見せるとともに、衆院解散・総選挙の時期については、できるだけ先延ばしする意向を示していた。
 しかし、来年夏の東京都議選に集中したい公明党・創価学会からは、年明けの衆院解散・総選挙を求める圧力が強まっていた。与党内には、支持率の低い首相のもとで衆院選を戦うのは難しいとの声が広がっていた。
 首相は昨年9月、安倍前首相の退陣を受けて就任し、安倍改造内閣の17人の閣僚のうち、13人を再任した。政権発足当初から、民主党が参院で第1党を占める「ねじれ国会」が足かせとなり、政策面で実績を挙げられずに苦しんだ。
 昨年11月には、民主党の小沢代表と会談し、自民、民主両党による連立政権構想を協議したが頓挫。民主党が対決姿勢を強める中、今年6月には参院で戦後初の首相に対する問責決議が可決された。
 首相は今年7月に、北海道洞爺湖サミットの議長を務め、8月初めに、政権発足以来初めての内閣改造を断行し、自前の内閣で政権浮揚を目指した。しかし、その後も支持率の低迷が続いていた。
(2008年9月1日22時08分 読売新聞)



福田首相:辞任を表明 後継は麻生氏軸に

 2008年9月1日午後9時33分、山本晋撮影 福田康夫首相は1日午後9時半から、首相官邸で緊急に記者会見し、「新しい布陣の下、政策実現を図るためにきょう辞任を決意した」と述べ、首相を辞任する考えを正式に表明した。昨年9月12日に安倍晋三首相(当時)が突然、辞任表明したのに続き、福田首相も任期途中で政権を投げ出す異常事態になった。首相退陣に伴い、自民党総裁選に焦点が移るが、後継レースは自民党の麻生太郎幹事長を軸に進むとみられる。
 首相は「私が続けるのと、新しい人がやるのとでは、間違いなく違うと考えた」と辞任の理由を説明。「先週末に最終的な決断をした」とも語り、「政治空白を作らない一番いい時期だ」と強調した。麻生氏に総裁選の手続きを進めるよう指示したことを明らかにした。
 首相は8月1日に内閣を改造し、12日召集の臨時国会では総合経済対策、新テロ対策特別措置法の延長、消費者庁関連法案の成立などに取り組む意欲を示していた。しかし、公明党が臨時国会の早期召集に難色を示し、新テロ特措法改正の見通しが立たないことや、「定額減税」などで政府への圧力を強めていることを受け、これ以上政権を維持するのは難しいと判断したとみられる。
 福田首相の辞任表明を受け、自民党は直ちに後継総裁の選出手続きに入る。総裁選が行われた場合、麻生太郎幹事長が最有力候補とされるが、麻生氏の経済財政政策に反発する中川秀直元幹事長らは小池百合子元防衛相らを擁立し対抗する可能性もある。
 首相は同日夕、麻生氏、町村信孝官房長官と首相官邸で約1時間会談。ここで辞任の意向を伝えた。【中田卓二】
(毎日新聞 2008.9.1)


昨年の安倍の辞任劇から、ちょうど1年。

前にも言ったと思うけど、

のんびり自民党総裁選なんかやってないで、
解散・総選挙で国民の信を問うべきだ。
 


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本選でも人種の壁が問われる/オバマ氏が背負うもの・黒人候補が抱える難題(5/14)

2008-09-01 17:22:45 | 市民運動/市民自治/政治
米大統領選で、オバマ上院議員の
28日の民主党の指名受諾演説をテレビで見た。

さすが演説がうまくて、多くの人をひきつける。

演説だけだったら、オバマ氏だろう。

わたしも共和党は好きでないので、オバマ氏を応援しているが、
アメリカには根づよい人種差別が存在していて、
ことはそう簡単ではないようだ。


 社説2 勝つために語ったオバマ氏(8/30)
日本経済新聞 2008年8月30日
 
 米民主党大会で大統領候補に指名されたバラク・オバマ上院議員の受諾演説は、選挙に勝つことにこだわる内容だった。アフリカ系米国人が2大政党で初めて大統領候補になった歴史的事実に対する微妙な扱いにそれが見てとれた。
 オバマ氏は「変革」を掲げる。それを象徴するのは、ケニア人男性とカンザス州出身の白人女性との間に生まれた自身が大統領候補になった事実だが、それを強調する戦術は、選挙戦のなかで有利にも不利にもなりうる。
 このためか、受諾演説の冒頭に近い部分でオバマ氏は、4年前の民主党大会での自身の演説を振り返る形で比較的あっさりと触れた。さらに締めくくりの部分で「私には夢がある」の一節で知られる公民権運動の指導者キング牧師の有名な演説に言及したが、その程度にとどめる計算が感じられる扱いだった。
 11月の一般投票に向け、オバマ氏に必要なのは、ヒラリー・クリントン上院議員との激しい予備選でできた民主党内の亀裂の修復である。クリントン支持者のうちオバマ支持になったのは半数以下とする世論調査の結果もあり、受諾演説は修復を目指す重要な機会とされていた。
 したがって演説の冒頭部分で大会運営関係者に続いてクリントン氏の名前を挙げて謝意を表した。共和党が来週の党大会で大統領候補に正式に指名するジョン・マケイン上院議員に対する批判にも多くの時間を割いた。いずれも11月に勝つために不可欠と考えたからだろう。
 米大統領選挙の見通しを立てるうえでいくつかの通説がある。例えばそれぞれの候補者の支持率は党大会の後に跳ね上がるとする党大会効果である。9月の第1月曜日の米国の祝日「労働の日」明けの世論調査の数字で11月の結果がわかるとする説もある。
 オバマ氏の支持率は党大会効果で上昇するだろうが、共和党のマケイン氏がオバマ氏を抜く結果が出た民主党大会前の世論調査もある。共和党大会は「労働の日」に始まる。党大会効果を考えれば、今回は「労働の日」明けの世論調査を見ても11月の結果を予測できないのは確かだろう。


毎日新聞が予備選のときから、一貫して、
この人種差別の視点で、問題を取り上げているので紹介したい。


余録:ブラッドリー効果とオバマ効果
毎日新聞 2008年8月31日

 白人と黒人の対決となった米国の選挙で白人候補の選対本部長が言った。「世論調査で5%負けていても、こちらが勝てる」。黒人への偏見を隠すため、世論調査では黒人を支持すると答え、実際には白人に投票する白人の有権者がそれくらいはいるからだ、と言う。人種問題を選挙に持ち込んだ差別発言だと批判され辞任した▲今年の大統領選挙ではない。1982年のカリフォルニア州知事選挙だ。黒人候補のトム・ブラッドリー・ロサンゼルス市長は投票日の出口調査でもリードした。「当選」と速報した新聞さえあった▲だが、わずかの差で敗れていた。選対本部長の読みが当たったのだ。黒人候補の実際の得票が調査の支持率より低く出る現象を、それ以来「ブラッドリー効果」と呼ぶ▲バラク・オバマ氏が民主党の大統領候補に指名された。ブラッドリー効果はいまだにあるのか。米民間機関ピュー調査センターによると、白人が多い州の予備選でオバマ氏の得票が世論調査より減った例があり、効果は存在した▲しかし、世論調査より実際の得票が高い逆転現象もあり「逆ブラッドリー効果」と命名された。アラバマなど黒人が多い州だ。世論調査ではオバマ支持と言えず、実際は投票した黒人がいたのだろうか。白人の裏返しの答え方をする心理に差別の歴史がどう反映しているのか▲米国史で人種という概念は肌の色に優劣を持ち込み、先住民や黒人の差別を白人が正当化する理由に使われた。一方、60年代の公民権運動の成果で人種差別は消えたという社会の建前もある。人々の心の奥底にある戸惑いと揺らぎはどんな「オバマ効果」につながるだろう。



社説:オバマ氏指名・本選でも人種の壁が問われる
毎日新聞 2008年8月30日 

 こんな日が来るとは、昨年までだれも想像できなかっただろう。8万人の熱狂的な聴衆の前で、民主党の大統領候補指名を受諾し、人々を奮い立たせたのは47歳の黒人だった。バラク・オバマ上院議員の指名はそれだけで米国史に新しいページを開く事件だ。
 黒人がこの国の政治システムで指導者として欠かせない役割を果たす時代が来た。絶え間なくみずからを刷新し続け、自己像を作り替えていく米国の力強さをみる。
 今年の大統領選は民主党に有利な条件がそろっている。ブッシュ大統領の支持率は低迷し、サブプライムローン危機やガソリン価格値上がりで経済は悪化している。長引く戦争や苦しい生活への不安と疑問が社会に広がる。
 世論調査によると民主党支持は51%で共和党(38%)を13ポイントも上回る。現政権への失望感は大きく、政権党交代の理由は十分にある。
 ところが、オバマ氏は優勢とはいえない。共和党候補に来週、正式指名されるジョン・マケイン上院議員に全米レベルの支持率調査では、ほぼ同率に追いつかれた。調査機関によると、州ごとの選挙人の獲得予想数でオバマ氏はわずかにリードしているが差は縮まっている。両候補互角の州は10以上あり、大接戦だ。
 なぜオバマ氏は有利な条件を生かせないのだろう。予備選で訴えた「変化」だけでは通用しないとか、政策のあいまいさを批判されたとか、さまざまな解説がある。
 表面には出にくいが底流にある理由は、「人種」ではないか。たしかに民主党の予備選では人種の壁は乗り越えられた。だが、いざ大統領当選の可能性が現実となると、後押しをためらう心理が働く米国人がいるのかもしれない。
 人種差別主義者を自認する米国人はほとんどいない。しかし、政策や能力、人格などの問題点を探し、オバマ氏に投票しなくていい理由を見つけ、なぜか安心する人はいるだろう。接戦州で有権者の5%がそういう投票行動をとるなら、オバマ氏は苦戦する。
 決して正面から取り上げられないが、人種は隠れた争点といえる。黒人を大統領として受け入れる準備が米国人にあるかが問われる選挙となるだろう。
 指名受諾演説でオバマ氏は「私が最も大統領候補らしくない候補であることはわかっている。典型的な名門でもない。だが全米で何かが揺れ動いているから、私はここにいる」と述べた。時代が見つけた新しい指導者の自負と挑戦がうかがえる。
 主流ではない少数派の初の候補として、マケイン氏と3回のテレビ討論で政策を競いあってほしい。次期政権の動向に大きな影響を受ける世界中の人が本選まで約2カ月間、両候補の政策論争と米国民の選択を見守っている。



【関連記事】

特集ワイド:オバマ氏が背負うもの 黒人候補が抱える難題

「夕刊特集ワイド」 毎日新聞2008年5月14日夕刊

 ◇格差と差別に、米社会の本音と建前
 米大統領選予備選で当初本命だったヒラリー・クリントン上院議員(60)を代議員数でリードし、民主党の指名を固めつつある黒人候補バラク・オバマ上院議員(46)。米国史上初めての黒人大統領への期待は膨らむが、黒人であるがゆえの不利もある。オバマ氏が背負うものとは何だろうか。【國枝すみれ】

 ◇隠れた偏見、これから--上坂昇・桜美林大教授
 ◇支持者に歴史作るカタルシス--久保文明・東大教授
 ★アンクル・トム攻撃
 オバマ氏は今までの黒人政治家と全く違う。桜美林大の上坂昇教授(アメリカ論)は「従来の黒人政治家は、黒人の権利を闘いとった公民権運動時代に原点を持ち、黒人の利益を代表し、白人社会に異議申し立てすることで、支持基盤を固めてきた。だが、オバマ氏は黒人の代表として政界に登場したわけではない」と指摘する。
 実際、オバマ氏は今回の選挙戦で「白人と黒人、金持ちと貧しい人、保守とリベラルの懸け橋になる」と主張。米紙の取材に「私は政治的点数稼ぎに自分の人種を使う人間ではない。自分が黒人だからという理由だけで動きたくはない」と答え、黒人から「本物の黒人ではない」と批判されたこともある。
 米国では、黒人が白人に協力すると、「アンクル・トム(白人に迎合する黒人)」と攻撃されることがある。オバマ氏はこぼしている。「黒人の政治家であるためにはなんらかの形で白人の気分を害さなければならない。白人と連携しようとすると、黒人から白人におもねっていると非難される」

 ★血の一滴ルール 
 オバマ氏が黒人と白人との間を揺れ動くのは、その生い立ちにある。父はケニア人、母は白人で、両親が離婚したため、母と祖父母の白人家庭で育てられた。コロンビア大とハーバード大法科大学院を卒業し、米国の主流文化を吸収した。
 米国にはかつて「ワン・ドロップ・ルール」という決まりがあった。1863年の奴隷解放宣言まで、一滴でも黒人の血が混じった人間は黒人とみなされ、奴隷とされた。現在でも、混血は黒人として扱われる傾向があり、オバマ氏も例外ではなかった。
 オバマ氏は自伝で「自分を偽らないと、白と黒のどちらにも所属できない恐怖にとらわれた」といい、「青年期には麻薬に浸ったこともあった」と告白している。
 オバマ氏の自分探しは、シカゴの貧困地区で育った、いわゆる「本物の黒人」であるミシェルさんと結婚したことで決着したようだ。彼女は黒人として生まれたことを「負債」とせず、プリンストン大、ハーバード大法科大学院と進学、弁護士になった。オバマ氏は彼女を「私の心のよりどころ」と呼んでいる。

 ★4分の1は貧困層
 1964年に公民権法が制定され法的立場は平等になったが、経済格差は依然大きい。米政府の統計によれば、黒人の4人に1人が貧困生活を送り、7割が未婚の母から生まれる。黒人の高校退学率は白人の2倍近い。囚人約220万人のうち4割が黒人だ。
 アジア系やアフリカからの新移民が経済力を高めていくなか、米国生まれの黒人が低迷しているのはなぜか。人種差別、公教育の崩壊、麻薬や犯罪のまん延。いろいろな理由があるが、多くの白人は黒人自己責任論に傾いている。上坂教授は「60年代は白人も人種差別をしたという罪の意識があり、差別解消に努力した。だが今は、もういいかげんにしてほしい、が白人の偽らざる気持ちだ」という。
 3月末のNBC世論調査で、米市民の72%が「米国は黒人大統領候補に投票する準備ができている」と回答した。 しかし、上坂教授は、本選になれば「米国人の隠された偏見がじくじくとしみ出てきてオバマ氏は白人である共和党のマケイン氏に負ける」と予想、「暗殺が企てられる可能性もある」と心配する。本音と建前を使い分けるのは米国人も同じというわけだ。

 ★夢を見たい支持層
 一方で、黒人だからこそ熱烈に支持する白人もいる。東大の久保文明教授(アメリカ政治)は「米国人はオバマ氏を支援することである種のカタルシスを感じている」と分析する。
 オバマ支持者は反戦団体などリベラル左派。民主党内で左の原点を取り戻そうとしているグループ。一方で、オバマ氏は無党派層や共和党穏健派の支持も得ている。久保教授は「支持者はオバマ氏の選出自体が目的で、政策はさほど関係ない。黒人に投票することで、新しい歴史を作ることに参加できると感じ、いい気持ちになれるのだ」と言う。
 米国の世論調査会社「ギャラップ」の4月の調査によると、大学を卒業していない白人はクリントン支持56%、オバマ支持35%だが、大学以上の学歴がある白人の場合、オバマ支持56%、クリントン支持37%だ。
 「インテリ層や高所得層ほど『米国は変わった』『米国にも良いところがある』というメッセージを世界に発信したいと思っている。夢を見たい人はオバマ支持。明日の3度の食事が心配な人がクリントン支持」(久保教授)なのだ。

 ★直面する難題 
 私は米国特派員時代、黒人居住区に何度も取材にいった。道路に麻薬中毒者が倒れている。高校生が射殺される。無料学校給食のリンゴはしなびていた。だから、白人たちが「差別はない」と強弁するとき、怒りを覚えた。一方で、黒人にも問題があるのは事実と感じた。子どもたちは黒人なまりの英語を話し、一般的な発音の英語を「アカデミック・イングリッシュ」と呼び、「白人的」としてばかにしていた。彼らに未来はあるのか、と暗たんたる思いがした。
 05年6月のギャラップ調査によると、「マイノリティーの地位向上のため政府が大きな役割を果たすべきだ」と考える割合は、白人26%、黒人71%。もう差別はなくなったと考える白人と、そう思わない黒人。その差は大きい。
 オバマ氏は、オレゴンなど2州で予備選が実施される5月20日、一般代議員の数が過半数に到達するのは確実として、事実上の「勝利宣言」に踏み切る意向を表明している。民主党の指名を獲得したら、次は、「信念の男」として知られ、白人労働者層に人気がある共和党のマケイン候補と対峙(たいじ)することになる。
 オバマ氏は人種問題という難題を抱え、薄氷の上を今後も歩かざるを得ないのだ。
(毎日新聞 2008年5月14日 東京夕刊)


アメリカは変わることができるのか、
アフリカ系米国人が大統領になることができるのか、

あと2ヶ月、目がはなせない。


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