みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「故郷、奪われたまんま」 福島第一 原発避難/テレビ各局の“平成事件振り返り”から「福島原発事故」が消えた! 広告漬けと政権忖度で原発事故をなかったことに

2019-05-01 23:11:48 | ほん/新聞/ニュース
きょうは雨なので。
数日前に写しておいた花たち、です。

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エニシダ(金雀児 金枝雀)



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テレビも新聞も奉祝ムード一色に染まるなか、
東京新聞が気骨のある記事を載せています。。

  「故郷、奪われたまんま」 福島第一 原発避難 
2019年5月1日 朝刊 東京新聞

 三十日午後七時、小雨が降る福島県大熊町の国道6号を車で北進すると、暗闇の中にほのかに光を放つ三本の排気筒が東側に見えた。二〇一一(平成二十三)年三月十一日から、事故の収束作業が続いている東京電力福島第一原発だ。

 大型連休中、福島第一では汚染水処理を除き、ほとんどの作業は休止している。平日は約四千人が働くものの、この日は出入りする車はほとんどなかった。正門につながる道では持参の線量計が毎時二・四マイクロシーベルトを示し、警告音が鳴りやまない。放射線量は東京都心部の二十倍を超える。

 原発事故では、多くの人が避難を強いられた。避難指示が解除されても、自治体によっては戻って住む人は事故前の一割以下だ。

 「元号さ変わっても、うれしくも悲しくもねえ」。福島県富岡町から同県いわき市に避難を続ける渡辺敏子さん(56)は、解体を終えた同町の生家跡地に立って言った。事故前に住んでいた同町夜ノ森地区は線量が高い帰還困難区域。「故郷さ、奪われたまんまだよ」

 東電は、福島第一の事故収束を終える廃炉まで四十年かかると見込む。しかし、原子炉で溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しなど困難な作業が山積となっている。原発で働く四十代の男性作業員は「おれが百歳になっても終わんねえ。令和の間なんて夢のまた夢だよ」と笑った。 (小川慎一)
 


 テレビ各局の“平成事件振り返り”から「福島原発事故」が消えた! 広告漬けと政権忖度で原発事故をなかったことに
2019.04.30  lite-ra.com

「平成」の終わりまであと数時間。この1、2カ月テレビ各局はこぞって「平成振り返り」特番を放送してきた。しかし、そのなかで、気になったことがある。どの番組を見ても、あの福島原発事故のことがほとんど出てこないのだ。

 たとえば、4月6日に放送された『池上彰のニュース そうだったのか! 3時間スペシャル』(テレビ朝日)。その内容は「平成30年大ニュース」と題し、平成の時代に起こった事件や出来事を「昭和」と比較し分析するというもので、ゆとり教育や消費税導入、テロの激増、そして「日本を大きく変えた自然災害」として西日本豪雨、雲仙・普賢岳などともに東日本大震災にも触れられていた。ところが、その震災についても「SNSが普及」「LINEに既読機能が」といった災害対策がメインで、多くの国民に甚大かつ深刻な被害を与えた福島原発事故についてはクローズアップしなかった。

フジテレビが3月31日に放送した『報道スクープ映像 昭和・平成の衝撃事件!大追跡SP』も同様で、昭和のロス疑惑まで取り上げているのに、原発事故にフォーカスすることはなかった。

 NHKでも同じ現象が起きている。『NHKスペシャル』ではこの間、「平成史スクープドキュメント」と銘打った回顧シリーズを放送していたが、「大リーガーNOMO」「山一証券破綻」「小選挙区制導入」「安室奈美恵」などがテーマで、原発事故は結局、テーマにならなかった。

 情報番組やワイドショーも、この間、レギュラー枠の中で平成ふりかえり企画を放送したが、やはり原発事故をクローズアップした番組は皆無。

 とくに、唖然としたのがきょう、平成最後の日の『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ系)だ。「年表で振り返る30年間」として平成の事件を振り返り、小泉政権の誕生、高橋尚子のシドニー金メダル、ライブドア事件などはたっぷり映像で放送したのだが、2011年になると、「災害の多かった平成、なかでも東日本大震災、いまだに復興道半ば」という短いコメントとともに、津波で押し流された町の写真パネルが一瞬、映されただけで、すぐに「それから2012年、東京オリンピック開催決定、スカイツリー開業、えーそんな前になんの?」と、宮根がおちゃらけトークで別の話題に移してしまった。

 そのあと、天皇・皇后の東日本大震災被災地慰問の映像が流れて、再び震災の話題になるのだが、ここでも不可解なことが起きる。「被災による避難者数」というフリップが映され、林アナが「およそ4万8000人の方が避難している、そのうちおよそ4万人は福島県の方」と解説したのだが、そのあと、原発のゲの字も口にせず、その「4万人の福島県の避難者」の原因についてネグってしまったのだ。

「この間、原発事故のことをきちんと取り上げていたのは『報ステ』やTBS、それも報道局が作った番組くらいじゃないですか。他の民放も、NHKも明らかに原発事故を避けていた」(民放関係者)

 言っておくが、この原発事故は当事者である吉田昌郎・福島第一原発の所長(当時)がいったんは「東日本壊滅を覚悟した」と回想したくらいの危機的な状況だった。そして、いまも4万人以上の人々がこの原発事故の影響で故郷を追われ、避難生活を強いられている。そんな重大事故をテレビの平成振り返り企画が不自然なくらいに避けまくっているのだ。これはいったいなぜなのか。

東京五輪を控えて強まる忖度、そして原発広告の復活
 もちろんその理由のひとつは安倍政権に対する忖度だろう。現在、安倍政権は、原発被災者への支援打ち切りと強引な帰還政策を推し進める一方で、まるで事故などなかったかのように、原発再稼働を推し進めている。また、東京五輪を来年に控えて、原発事故の影響などないことをアピールしようと必死になっている。

「直接的な現場への圧力というのはないが、局の上層部には、『五輪を前に日本の安全をアピールする必要がある。協力してほしい』というプレッシャーがかかっているようです。そのためか、原発事故をクローズアップしようとすると、上から『風評被害を助長するのはどうか』とクレームがつく。振り返り企画でも、そういう空気を忖度したということでしょう」(前出・民放関係者)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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