「果因」この言葉は、私が企業の研究所に勤務していたときに、技術部門の最高責任者の方から教えていただいた言葉です。
「果因」とは、「因果」の反対語です。
「因果」は、一般的に用いられている言葉で、因果関係のことです。
すなわち、研究遂行に際して、研究者は問題点を改善するために、仮説を設定し、検証することによりこの仮説の正しさを明らかにします。
つまり、仮説設定⇒検証のプロセスを重視する考え方です。
これに対して、「果因」は、問題点を改善するために、結果、つまり現象を徹底的に分析して、この結果分析から原因を導くことにあります。
つまり、結果分析⇒原因究明のプロセスを重視する考え方です。
私を含む多くの研究者は、当時、「因果」の考え方で研究を遂行していました。
仮説設定⇒検証のプロセスが一般的であり、特に疑問を持たずに研究していたこと、このプロセスの方が研究者らしくスマートに見えたのかもしれません。
このプロセスの欠点は、自分の設定した仮説に都合のよいデータを重視する傾向が強くなることです。
つまり、都合の悪いデータは採用せず、都合の良いデータのみ採用すれば仮説が検証されることが多くなり、研究の成果(主に論文ですが)が得られやすくなります。
このような欠点のある考え方に多くの研究者が捉えられていることに、当時の技術部門の最高責任者が気づいて、その考え方を変えようとしたものと思われます。
この「果因」という考え方は、私にとって衝撃的なもので、まさに「目から鱗が落ちる」ような体験をしたことを鮮明に記憶しています。
それ以降、研究のプロセスを「果因」に変更し、正しい結論を導くことができるようになりました。
この「果因」の考え方は、知財部門へ異動した後も知財戦略立案、発明創出等に数多く応用しました。
例えば、発明を創出する場合、企業のビジネスにとって最も重要な収益源となるものについて、特許権を獲得するための発明を創出する(特許権の活用という結果に役立つ発明を創出する)、つまり、結果から原因に遡るというプロセスが採用できるということです。
この「果因」の考え方を知財活動の多くに活用できるようにしたいと考えています。
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「果因」とは、「因果」の反対語です。
「因果」は、一般的に用いられている言葉で、因果関係のことです。
すなわち、研究遂行に際して、研究者は問題点を改善するために、仮説を設定し、検証することによりこの仮説の正しさを明らかにします。
つまり、仮説設定⇒検証のプロセスを重視する考え方です。
これに対して、「果因」は、問題点を改善するために、結果、つまり現象を徹底的に分析して、この結果分析から原因を導くことにあります。
つまり、結果分析⇒原因究明のプロセスを重視する考え方です。
私を含む多くの研究者は、当時、「因果」の考え方で研究を遂行していました。
仮説設定⇒検証のプロセスが一般的であり、特に疑問を持たずに研究していたこと、このプロセスの方が研究者らしくスマートに見えたのかもしれません。
このプロセスの欠点は、自分の設定した仮説に都合のよいデータを重視する傾向が強くなることです。
つまり、都合の悪いデータは採用せず、都合の良いデータのみ採用すれば仮説が検証されることが多くなり、研究の成果(主に論文ですが)が得られやすくなります。
このような欠点のある考え方に多くの研究者が捉えられていることに、当時の技術部門の最高責任者が気づいて、その考え方を変えようとしたものと思われます。
この「果因」という考え方は、私にとって衝撃的なもので、まさに「目から鱗が落ちる」ような体験をしたことを鮮明に記憶しています。
それ以降、研究のプロセスを「果因」に変更し、正しい結論を導くことができるようになりました。
この「果因」の考え方は、知財部門へ異動した後も知財戦略立案、発明創出等に数多く応用しました。
例えば、発明を創出する場合、企業のビジネスにとって最も重要な収益源となるものについて、特許権を獲得するための発明を創出する(特許権の活用という結果に役立つ発明を創出する)、つまり、結果から原因に遡るというプロセスが採用できるということです。
この「果因」の考え方を知財活動の多くに活用できるようにしたいと考えています。
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