熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

和解

2012-03-09 22:39:34 | Weblog
切り餅に入れる切り込みの特許権侵害をめぐり、越後製菓が佐藤食品工業に商品の製造・販売差し止めと、損害賠償を求めた訴訟で、知財高裁が勧告した和解を、両社とも拒否したそうです。

知財高裁は既に中間判決で佐藤食品工業の特許侵害を認め、22日には賠償額などを決めた最終的な判決を言い渡す予定で、佐藤食品工業は最高裁に上告する見通しです。

知財高裁の和解提案に対して、佐藤食品工業側は「特許権侵害はしていない」、越後製菓側は「中間判決ですでに特許権侵害は認められている」という趣旨の主張を繰り返し、最終的に協議は不調に終わったそうです。

中間判決がでる前であれば、和解を受け入れる余地があったように思われますが、中間判決で特許権侵害を認める判決が出されてしまうと、特許権者は強気になるでしょうし、被疑侵害者も後に引けないでしょうしね。

裁判所が和解提案を出すタイミングは難しいですね。
和解をするメリットの一つは、特許権侵害の有無等が表に出ないで決着できることですから、今回のように中間判決が出た後の和解は、タイミングが遅すぎますね。

裁判官は何故この時期に和解提案したのか、機会があれば聞いてみたいですね。






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コメント
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