
今日は24節気の冬至である。北半球では、太陽の高さが最も低くなる。したがって、昼の時間が最も短い。この日を境に、少しづつ昼の時間が長くなる。一陽来復、気候は厳しい冬だが、春に向かって歩みを始める。
我が家では、この日小豆カボチャを煮て食べるのが、昔からの習慣である。ご近所でも一様に小豆カボチャを煮るので、お互いに交換して食べる。何軒もの小豆カボチャを食べると、風邪をひかないという、言い伝えがあるようだ。
カボチャに入れる小豆粥だが、これを食べる風習は中国からやってきた。昔中国で、ある高官の子が冬至の日に死んで、疫鬼となった。この鬼が現われると、国中に病魔をまきちらすので恐れられた。この疫鬼は、赤小豆を怖がったので、厄払いのために小豆粥を作ったのだということだ。
冬至粥土鍋の蓋のことことす 小野内泉雨
いづくにか在りたる冬至南瓜切る 皆吉爽雨
年の瀬は、何かと忙しい。少しは室内を居心地よくするため、クッションフロアを買う。もう店がどんどん少なくなっていく道具屋に行って、五徳や灰均しを買ってくる。こんな店には、年配の主人がいて、古い道具を色々とすすめてくれる。百金で用を足している身にとっては、昔ながらの道具が高級品であることが思い知らされる。