
夕方、日が西の空へ落ちていくころ、カラスの群れが、山の方を目指して飛んでいく。写真で黒いゴミのように見える点々は、カラスの群れである。カラスは春から夏にかけて、雌雄のつがいが巣を作って、繁殖行動を起こすが、巣から独立した若いカラスは、集団を作って行動する。
特に夜間の過ごしかたである。集団になってねぐらにするのは、人が入れないようなよく繁った林か、竹林である。そのため、日が落ち始めると群れになってねぐらを目指すのだ。朝、ねぐらから出てくる集団を目にする。日が昇ると、餌を取る場所へと移動する。群れの大きさを見ると、カラスの固体が増えているような気がする。鳥のなかで知能がよく発達している言われるカラスは、餌の取り方も賢い。
散歩中の道路へ胡桃を空から落として割ろうとしたり、車に轢かせようようしているのを、よく目撃する。ゴミ集積所もカラスにとっては格好の集餌場所だ。人が近くにいても恐れる様子もなく、ゴミ袋を喰い破って餌を取っている。取った餌はその場で食するのでなく、近くの屋根や木の電線の上の安全なところで食べる。東京では一時、カラスの増殖に手を焼いて、個数減少作戦を取ったこともあった。
カラス 何故鳴くの
カラスは山に
かわいい七つの子があるからよ
かわいいかわいいと
カラスは鳴くの
童謡に人間と近い存在ととして歌われていたカラスも、昨今の繁殖ぶりからは、もう可愛いというイメージは何処かへいってしまった。