昨日までの雨が、小康状態である。散歩しながら、季節が進んでいることに気づく。タチアオイが先端近くまで咲きあがり、向日葵が咲いているのを見かけた。畑から今朝の収穫はズッキーニの大きくなったもの、キュウリ、トマト、ナス少々。モロヘイヤの伸びはじめた葉を採ってきた。今年初めての収穫である。湯がいて、少しばかりをしたしにして、食卓へ乗せる。色合いもよく、柔らかい食感、適度なネバネバ。朝食が豊かになった気分である。
青簾裏畑の花を幽かにす 芥川龍之介
梅雨時の花はどれも原色に近い強い色彩の花が多い。それらの花も、日よけに下げた簾ごしに見ることで、花の原色が薄められ、落ち着いた日本間の雰囲気をかもしだすところに趣向がある。若い作家の鋭敏な感覚が、裏庭の情景を切り取っている。
住宅にはサッシが付けられ、カーテンを引くのがこの頃の住まいである。大正の家屋のぬくもりは遠い昔のものとなっている。しかし、こうした過去の時代の句を読むことで、当時の暮らしの雰囲気を味わい、想像してみることができる。
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