常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

尾花沢スイカ

2014年07月21日 | 日記


尾花沢は日本でも有数のスイカ産地。親戚のsさんから、毎年この季節に初物のスイカが届く。今年も上々のできで、小玉とはいえずっしりと重い。産地には、猿、熊、ハクビシンなどの野生動物が、スイカが熟するのを待っている。それに加えて、出荷するばかりのものをごっそりと盗難されるという被害も毎年のようにニュースになる。昨今は、これらの被害を無くしようとする自治体や農協の対策もあってか、減少傾向にあるようだ。

まだきより西瓜常陰の井にて冷ゆ 中尾 白雨

井戸でスイカを冷やすなどというのは、すでに過去の風物となった。尾花沢のスイカが全国の市場へ運ばれる出発式がこの季節のニュースなる。スーパーの売り場で尾花沢スイカを見かけたら、ぜひその味を試して欲しい。この夏は高温と少雨で、甘いスイカになっている。


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心頭を滅却すれば火も亦涼し

2014年07月21日 | 漢詩


蒸し暑い日が続く。夏野菜は概ね順調だが、挨拶がわりについ、言うのが、「今日は暑いね」だ。暑い中、禅の修業に余念のない悟空上人をたたえた、晩唐の詩人杜荀鶴の詩がある。この当時は、当然扇風機やエアコンを用いることもない。

夏日悟空上人の院に題す 杜荀鶴

三伏門を閉ざして一衲を被る

兼ねて松竹の房廊を蔭う無し

安禅は必ずしも山水を須いず

心頭を滅却すれば火も亦涼し

三伏は夏至あとの三番目の庚の日を初伏(7月12日ころ)、四番目を庚の日を中伏(7月22日ころ)、立秋後の最初の庚の日を末伏(8月7日ころ)を言い、三つ合わせて三伏、夏の暑いさかりのことである。禅に望んで、心空しくすることで涼しい境地にあることができるというのが、この詩の意味である。



この詩を有名にしたのは、織田信長の焼き討ちあった恵林寺の快川和尚である。武田勝頼を匿ったことを咎め、信長が寺に火を放つと、和尚は寺の衆僧とともに端座し、「心頭を滅却すれば火も亦涼し」の句を誦しながら、悠然として死についたと伝えられる。この故事から、暑い日も気持ちの持ちようで、涼しく過ごせるという俚諺に使われることがある。


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