秋の日は、植物をいろいろに色づかせる。野ブドウ、ザクロなどの色味は神秘的ですらある。山では錦秋の紅葉、それらは冬に向かって、最後の輝きを見せる。果実として食用にされるが、その色を愛でて鑑賞用の庭木も多い。この写真もまたスマホである。色の再現は、素人目にも充分であるように思える。静物画のスケッチにも、よい素材であろう。
美しき柘榴に月日ありにけり 瀧井孝作
野ブドウの写真を撮っていて、きれいな色の実が宝石箱をひっくり返したように生っているが、よく見ると虫の穴があっていびつな実が多い。虫の入らないきれいな実はないか探してもなかなかみつからない。調べてみると、その筈で、虫が入っていない方が珍しいらしい。虫は
ブドウタマバエで、実を割ってみると、糞のようなものを残しているらしい。
野葡萄のむらさきあはきおもひかな 鳥谷 征良