10月だというのにびっくりするような暑さ。
夏でも涼しいはずの蔵王が半袖でちょうどい
い。台風は色んなものを連れてくるが、この
度は真夏の暑さを連れてきた。あまりの暑さ
に、宿で窓を開け風を入れた。涼しい風が入
ってきた同時に部屋を訪れたのは秋の蚊。部
屋を勢いよく飛んで、むき出しの肌を狙って
いる。この暑さで秋の深まりは一時停滞。紅
葉の見ごろも少し先になる。
秋の蚊と夢油断ばししたもうふな 漱石
この句は、夏目漱石が赴任先の熊本で、熊本
弁を取り入れて詠んだ句だ。「何ばしとるね」
と言えば、すぐに熊本弁がわかる。俳句もこ
んな方言を入れると俄然楽しくなる。孫たち
一家いつも明るい。昨日、蔵王でジンギスカ
ン鍋を堪能して、今日は100歳になる祖母を
訪ねる。その間中、軽口をききながら笑いが
絶えない。