常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

寒露

2018年10月08日 | 日記

今日は24節季の寒露にあたる。朝の冷気が一

段と増して、朝露が凍るかと思えるような気

候という意味である。ところが実際は、朝か

ら日がさし、畑の野菜たちへも溢れるような

暖気がそそがれている。寒露と呼ぶにふさわ

しい寒気がやってくるのは一週間ほどあとの

ことらしい。庭の柘榴にも光がいっぱい、色

づいてきた実がさらに大きくなって、裂ける

のを待っている。

話は変わるが、元気な旧友たちが、故郷でク

ラス会や同窓会を開いて、秋の故郷を思い出

す機会も増えてきた。

ラインなどのSNSが普及して、住んでいる場

所の距離間がどんどん無くなっていくような

気がする。ふと、昔歌った唱歌を思い出し、

日本人が共有していた距離感に懐かしさを感

じた。

更け行く秋の夜、旅の空の、

わびしき思いにひとりなやむ。

恋しやふるさと、なつかし父母、

夢じにたどるは、さとの家路。

更け行く秋の夜、旅の空の、

わびしき思いにひとりなやむ。

故郷を離れ、異郷の地で果てていった若い命。

夢を果たせないで失意のうちに果てていった多

くの失敗者。この唱歌はそれらの命への鎮魂の

歌である。技術革新で想像もできないほど近く

なった距離感。しかし心のなかに今も残る唱歌

の時代の距離感を失いたくない。

コメント
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