常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ミョウガ

2018年10月09日 | 日記

秋の花ミョウガがおいしい季節である。一

度植えたミョウガは、年を越しても芽を出

して葉を茂らせ、夏から秋にかけて花ミョ

ウガをつける。刻んで卵とじしてよし、酢

漬けにしても美味である。俗説にミョウガ

を食べるともの忘れをすると言われ、いま

だにそれを信じている人もいる。

花茗荷咲くや扇子の忘れ時 隆 五

秋になって不要になる扇子は忘れやすいの

が道理だが、花茗荷を季語で出しているの

はこの俗信を詠み込んでいる。

落語に「茗荷宿」というのがある。金持ち

の宿泊客が来たので、宿の主人はこの客に

たっぷりとミョウガを食べさせた。もちろ

ん客がミョウガを食べて、大金の忘れてい

くことを期待してのことだ。客が去って、

大金を忘れていかなかったので、宿の女将

はがっかりして「さてさてミョウガもきか

なんだ」。ところが亭主は「いや、きいた

きいた」と答える。女将が「どうして?」

と問うと、「うん宿賃を払うのを忘れて行

った」。どうにも宿には大損失のミョウガ

の落ちであった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする