常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

紫陽花

2019年06月19日 | 

 

年に一度、公民館で行われる健診の日である。パラパラと降る梅雨空のなか、公民館に着くと、その花壇に紫陽花の花が咲いていた。毎日、血圧を計り、毎月、血糖値を計り、健診の日には、胃がんや大腸がんの検査をする。今年から、歯周病の検査もできるようになった。こちらは歯科に通って、口中の消毒を行っているので、省略。健康に大きな不安はないが、加齢ととも、あらゆる病気のリスクは高くなっていると承知している。せめて、足の筋肉を鍛えることで、これからの一年を健康に生きることが、一番の目標である。体重が62㌔で、目指していた理想であることに一安心。

思ふ事紫陽花の花にうつろひぬ 内藤 鳴雪

紫陽花の七変化、という言葉がある。咲き初めの青から、少し白味が加わり、深い紫碧となり、やがて紅を帯び、茶褐色となって枯れて行く。通りがかりしかこの花を見ることがないので、本に書いてあるように紫陽花の花が色を変えていくことを観察したことはないが、確かに見るごとの紫陽花はその印象を変える。梅雨冷の雨のなかに咲く、紫陽花が一番美しいよに思う。

紫陽花は山に自生するガクアジサイを改良したものだが、万葉集にこの花を詠んだ歌が二首ある。その表記は味狭藍である。花が集まって咲く様子を、その人や家が子をたくさん産んで栄えているシンボルとして、縁起のいい花とされている。しかし内藤鳴雪が詠んだように。老いの身には、自分が思っていたことがらが、次々と移ろっていくのは、ややさびしい気がする。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする