常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

こころ

2019年06月28日 | 日記

萩原朔太郎の少年時代の詩に「こころ」がある。生涯の友となった室生犀星を感嘆させた詩である。萩原はこころが移ろい、変化していく様相を紫陽花の花に譬えた。

こころをばなににたとへん

こころはあじさゐの花

ももおいろに咲く日はあれど

うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて。


こころはまた夕闇の園生のふきあげ

音なき音のあゆむひびきに

こころはひとつによりて悲しめど

かなしめどもあるかひなしや

ああこのこころをばなににたとへん

この詩が愛唱されて久しい。音楽家によって曲がつけられて、合唱曲となり、吟譜がつけられて詩吟として吟じられてもいる。大正から昭和の初め、朔太郎の生きた時代は、大きな嵐が吹き荒れていた。


 

 

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