雨が降り出したと思ったら、気象庁から入梅の発表があった。栗の花が咲き始めている。それにしても、天気予報というものは、あてにならない。つい数日前まで、あと2週間も雨の降らない日が続くような話が、一転入梅である。雨が降ってよかったのだが、なにも文句はないが、いままでの予報はなかったように、大雨が続いて河川の氾濫に注意というようなアナウンスが流れると、どうなっているのかと思う。
梅の実は少しづつ大きくなっている。地主さんが梅ノ木を3本ほど持っているので、梅干用の梅を分けてもらえまいかと、話してみた。「成っていればいいがな」という返事であった。手入れをしていない梅の木は、突然に実を落としてしまうことも珍しいことではないらしい。梅雨とは、入梅して梅を育てる雨だから、こう呼ばれる。梅だけではない。植物にとってこの時期の雨ほど大切なものはない。
雨が降っても畑にいくのが楽しい。オクラも、茄子も、キュウリもこの雨で一段と大きくなる。それにともなって実がなる。キュウリは一日もがずにおくと太くなりすぎて味が落ちる。ズッキーニの花の盛りである。ようやく雄花をつけたので、筆で受粉を行う。それにしても夥しい雌花だ。これが全て受粉すれば、大量のズッキーニが収穫できる。
きょうの雨は夕方になって止んだ。
夕近み梅雨明かりして湯の村の人声物の音静かに聞ゆ 古泉 千樫
雨の空が明るくなってくるを、梅雨明かりという。まだ日がさすまでには至らないが、山がくっきりと緑を見せている。