ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

優しいライオン

2012年06月09日 17時36分00秒 | 花・自然
先日何気なく見た動物ドキュメンタリーが
あまりに感動的で、泣いてしまって。

カメラが捕らえたのは、ケニアの草原地帯。
オリックス群れの前にメスライオンが突如現れ
逃げ惑って幼い赤ちゃんが母親からはぐれ
果ては疲れて座り込んでしまって、絶体絶命。
なのにライオンはその赤ちゃんを襲うどころか
何とそこから3日の間、自らは飲まず食わずで
赤ちゃんに乳を与え、他の動物を追い払い、
我が子のように育て始めたのだから、びっくり。

(オリックス-画像はお借りしました)

そして3日後、空腹のあまり狩りに出ている間に
偶然にも母親オリックスの群れ通りかかって
赤ちゃんは何事もなかったかのように
母親の元に戻って、めでたしめでたし。
でも可哀相だったのは、メスライオンの方。
いなくなった赤ちゃんを探して何日も歩き回り
最後は足元がフラフラになっていた。
失くした子を探す、気がふれた母親のように。

群れを作る動物なのに、孤独だったから
こんな行動を取ったのだろうということらしい。
この性格ゆえに群れに入れなかったのかも、と。
一頭では、獲物にありつく可能性も低いから、
あまり生きてはいられないだろう、と。
事実そのメスライオンは痩せこけていました。

肉食獣の本能を超えた母性愛には
理屈抜きに、胸を打つものがあって。
このメスは、ライオンとしては劣等生で
じきに淘汰されてしまうのだろうけれど
生涯、少なくとも1つの生命を守ったことで
充分に尊い生だったように思えるのです。
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