ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

贈りもの

2008年09月27日 12時26分47秒 | 出会い
昨日の朝は、家を出た時は傘もいらないほどだったのに
駅に着いたとたんから少し先も見えないくらいの
ものすごいどしゃぶりの暴風雨。
バケツどころか、琵琶湖をひっくり返したくらい。

そんな時、駅のホームで、目の不自由な男性が
何か途方にくれていらっしゃるご様子。
声を掛けてみたら、案の定京都から初めて来て、
階段も改札も場所が分からず、お困りとのことだったので、
下手なナビでしたが改札までお連れし、
ICOCAのチャージもお手伝い。

行き先を伺ったら駅のすぐ近くにあるところだったため
どうせなら、ということで、そこまでお供しました。
二人ともびしょぬれにはなったものの
無事に目的地の玄関にたどり着き、ほっとひと安心。
ささやかながら人のためになれたということで
わたしも小さいけれど十分な幸福感を頂きました。

それなのにその方は、背負っていたリュックから
手探りで一冊の本を取り出し、
「助けていただいたせめてものお礼とこのご縁に、
僕が書いた本ですが、良かったら読んでください。」と
わたしに手渡してくださったのでした。



風になってください」というタイトルの、
きれいなコスモスの写真の表紙の本は
見える人たちには見えないもの、気付かないものが
幸福感と人間愛に満ちたまなざしで綴られていました。
見えているつもりで、見えてなかったこと
こんなにもいっぱいあったんだなと、
たくさん、気付かせていただきました。

あの時はお名前さえ知らなかったけれど、
松永信也さん、あの朝わたしは
あなたから2つも贈りものを頂きました。
ささやかでもお力になれたという、幸福感と、
そしてこの本から届けられたたくさんの温かなメッセージと。

本の帯には、こう記されていました。
「今、この本を手にとってくださっている、あなた。
ありがとう。
この種を運ぶ風になってください。
理解は共感につながります。共感は力となります。
そして、力は、未来を創造すると、僕は信じています。」

仕事には遅刻しちゃったけれど、
わたしも小さな風になれるでしょうか。

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