走り梅雨のようなお天気の今日、
仕事を終えてビルから出たとたん、
目の前の空に広がっていたのは、
思わず声が出るほどの、雄大な七色の架け橋。
目の前の建物の向こうの地平から完全な弧を描いて
南に広がる水平線まで、途切れることなく180度。
ひとつひとつの色相が輝きながら
夕暮れの天空に描く、スペクトル。
カメラを持ってなかったことを
どれほど後悔したことか。
やむなく携帯のカメラで写したんだけど
携帯カメラの画像では、のびやかな三次元の光の広がりも
どこか干からびて縮んだ、押し花のよう。

(もっと大きく輝いていて、これが海まで続いていました)
一人で見るにはあまりに惜しくて、
職場に残っているスタッフに電話で伝えたり、
ふと気付くと隣でも携帯で撮影している人がいたので
これまた我慢できずに、見事ですねと話しかけたり。
なんだかいっぱいの祝福を受けたような気分。
これまで雨ってあまり好きではなかったけれど
あんな素晴らしい虹が見られるなら、
どれだけ雨が降っても構わないな、
そう思えるくらいの、虹でした。
一人でも多くの人が、あの虹を見られましたように。