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今井町の散策をスタートしたミモロは、町の奥へと進みます。
内部を見学した「高木家住宅」の同じ通り(中尊坊通り)沿いには、酒造業を営む「河合家住宅」が。
建物は、18世紀中頃の2階建ての堂々とした構え。豪商らしい店構えです。
「あ、ここのお家にも飾りがある・・・」
ミモロが関心を抱いたのは、それぞれの家の壁にある家紋のような意匠です。
今井町の町家の造りには、屋根の反り具合、色使い、軒の出し方などなど、厳しい規制がありました。(今流に言えば、建築基準法でしょうか)。まずは、そこをクリアさせなくてはいけませんが、それ以外の屋根の煙出し、鬼瓦、むしこ窓(軒と屋根の間の部分の窓)、出格子などに、個性を発揮しています。
町全体の美しさを厳しく守るという、昔の町の指導者の美意識の高さが、町並みの美しさを造り、今も、多くの人を引き付ける魅力的な町に。
厳しい規制の中でも、町衆は、それぞれの個性を発揮。各々の美意識の高さにも驚かされます。
時代の流れで、それぞれの家が、昔の規制に関係なく、改築や増築をし、今井町の古い美しい町並みが、損なわれたことも。昭和30年代から、町並みを守る運動が起き、50~60年代には、住民と行政が一体となり、調査や話し合いを進め、平成5年には、重要伝統的建造物群保存地区に選定され、現在も積極的に歴史的町並みを活かした町づくりを推進しています。
「近江八幡もそうだったけど、町全体をトータルに考えて、町づくりをした昔の人ってスゴイね。それだけ、トップの人の力が強かったということだけど・・・・。今は、住人が、みんなで守っている町並みなんだねぇー」ミモロは、通りを歩きながら、いっそう興味を深めたよう。
ミモロが、壁の張り紙に足を止めました。
「おみやげだって・・・なんだろ?」
店の中を、さっそく覗きます。
手作り醤油のお店「恒岡醤油醸造本店」です。
明治末期から、醤油醸造を始め、1年以上、熟成した諸味から作るお醤油です。
「いろいろな種類のお醤油があるね。おみやげに持って歩くのは、重いけど、宅急便で送ってもらえるんだって・・・」
お刺身大好きのネコのミモロは、お醤油にもこだわりがあるみたい・・・。
*「恒岡醤油醸造本店」奈良県橿原市今井町3-2-34 (今井町の御堂筋沿い)電話0744-22-2071 年末年始休 9:00~17:00
お店のそばには、寺内町今井町発展の基となった浄土真宗本願寺派の「称念寺」が。
山門は、明治天皇がお立ち寄りになった際に、談山神社から移築されたもの。
本堂は、2002年に重要文化財に。浄土真宗寺院の本堂としては、本山の本願寺以外、初の指定です。
現在も、修復が進んでいますが、かつては荒廃した状態だったことも。
ミモロが訪れた時もいろいろな場所にシートがかけられ、修復作業の真っ最中という感じ。
「今度、またゆっくり見たいね・・・」とミモロ。
ミモロは、さらに町の西へと、トコトコと歩きます。