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「もっと案内したい場所があるの」と、萩に住むお友達の案内で、次に向かったのは「黄檗宗 東光寺」。


「りっぱなお寺だねぇー」。参道から望む威風堂々とした三門(国の重要文化財)。ミモロは、トコトコとお寺の奥へと進みます。
りっぱなはずです。そもそも、この「東光寺」は、元禄4年(1691)に、黄檗宗に帰依する3代萩藩主、毛利吉就公が建立した藩主が眠る、毛利家の菩提寺なんですから…。
境内の奥へ奥へと歩いてゆくと、深い森に包まれた一角に、門で区切られた場所が。

その中に、しずしず入ると、ミモロの目の前に、整然とシンメトリーに並ぶ、いくつもの石燈籠の姿が。

ここは、御廟(おたまや)と呼ばれる毛利家歴代の藩主とその夫人などが眠る墓所。
整然と配された石灯籠は、家臣らが寄贈したもので、その数約500基。

実は、この墓所の造園には、さまざまな工夫が施されているそう。遠近法や黄金分割を巧みに取り入れた参道や仕切り石の配置など、門に立つと、藩主の威厳を示すごとく、荘厳な雰囲気を感じられるようになっているんです。

「すごく厳かな感じがする場所だねぇー」とミモロも声をひそめるように話します。
ちなみに毛利家の菩提寺は、もうひとつ2代藩主、毛利綱広公が、初代秀就公の菩提を弔うために明暦2年(1656)に建立した「臨済宗 大照院」があります。
「大照院」には、2代から12代まで、偶数代の藩主とその夫人らが。そして、ここ「東光寺」には、3代から11代まで、奇数代の藩主とその夫人らが眠っています。
墓石は、唐破風の笠石を戴いた角柱のスタイルに統一され、まるで大きな位牌が並んでいるよう。

しばらくして、「あれ?なんか不思議?」とミモロが首をかしげたのが、この景色。

どこが不思議か、わかりましたか?そう、墓所なのに、鳥居があるんです。
これは神仏習合の名残りであり、また藩主らの御霊の眠る神聖な場所であることを示すものとか。
「ここは、空気が冷たくて、すごく清らかな気が流れているみたい…。」と、スピリチュアルなものに敏感なミモロは、なにか感じたみたい。

確かに、周囲に茂る木々も、他とは違った感じ。
静寂に包まれた時が、ゆっくりと流れて行くよう。
萩藩の繁栄と人々の安らかな暮らしを、長きに渡り守り続けた毛利家。今も、その御霊が、萩の町を見守っているようです。
*「黄檗宗 東光寺」の詳しい情報は、ホームページで。