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京都の町中のもみじの紅葉は、まだ、イマイチの感じ。「あともう少しかな?」とミモロ。
京都の紅葉の名所として有名な高雄や大原、また東福寺、永観堂などの紅葉も「今年は、あまりパッとしないねぇ」と、囀る京都スズメたち。
正直、紅葉した木もありますが、茶色の枯葉も目立ち、それが混在して、どうもスッキリしないものに。
そこで、ミモロは、ちょっと足を伸ばして、滋賀県大津にある「石山寺」に行ってみることに。
ミモロの住む岡崎からは、車でスムーズに走れれば、30分弱で到着できる場所。
平日に出かけたミモロも、「思ったより早く着いちゃった!」とびっくりするほどの近さでした。
到着した石山寺の入口には、堂々とした東大門(重要文化財)が聳えています。源頼朝の寄進により建久元年(1190)に建てられたもので、門の両脇には、大きな仁王像が、ギョロッと眼を見開いて、睨みをきかせています。
「そんなに睨まないで…ミモロは、いい子なんだから…」
門からまっすぐに伸びる参道。11月27日まで、「もみじのライトアップ」を開催中で、夜になると両脇の燈籠に明かりが灯り、幻想的な雰囲気に。
さて、境内の中を進むにしたがい、ミモロの期待通りに、色鮮やかな紅葉が姿を現します。
「わーキレイ!」思わず声を上げるミモロです。艶やかな色に染まった楓の葉が、枝からこぼれ、地面の上にもその色を移し、なんとも美しい景色です。
さらに奥へと進むと、池が。「わー大きな鯉が集まって来ちゃったーどうしよう…」
ミモロがエサをくれると思ったか、またはミモロ自体をエサと思ったか、ともかくたくさんの錦鯉がミモロ目がけて押し寄せてきました。
鯉に迫られ、池から慌てて離れたミモロ、トコトコ歩くとお清めをする水場へ。「まずは、お清めをしなくちゃね」と、参拝の手順をきちんと守る律儀なミモロです。
「ところで本堂はどこ?」。紅葉した木々の合間を見上げると、山の上の方にお堂らしき建物が。
でも、その前には、長ーい階段が。「えーここを上るの?フー」とため息を。
*本堂へは、急な階段のそばに、なだらかな迂回路がありますので、ご安心を。
「あともう少し…ヨイショ」
息を弾ませながら、到着した本堂。そこには、急な階段を上った労をねぎらうように、見事な紅葉が。
「わーキレイ、真っ赤だねぇー」と、額の汗をぬぐいながら、しばし紅葉に見惚れるミモロです。
そもそも石山寺は、聖武天皇の勅願により、天平19年(747)に良弁僧正によって開基された歴史あるお寺。西国巡礼十三番の札所でもあります。
本堂は、山の急斜面に張り出した舞台をもつ懸造り。
「あ、清水寺の舞台みたい…」。その通り、ほかにも奈良の長谷寺も同じ建築様式です。
この本堂は、国宝に指定される滋賀県最古の木造建築物。本尊が安置される内陣は、平安時代に建てられ、それから外の部分は、慶長7年(1602)に淀君の寄進で増築。その両方合わせて国宝です。
本尊は、如意輪観世音菩薩。安産、福徳、縁結びのご利益は、平安時代から有名で、多くの平安貴族の女性たちが深く信仰した仏様です。ただし、秘仏となっており、御開帳は、33年ごと。平成14年に御開帳が行われ、その折、さまざまな学術調査が行われ、本尊の体内から4体の小さな仏様が見つかりました。
「つまり…次の御開帳は、平成47年(2035)ってこと?わーずっと先、ミモロおばあちゃんになってるかも」
本堂での参拝を済ませ、舞台に出ると、眼下は、まるで赤い絨毯を敷いたよう。
「素晴らしい景色…ここまで足を伸ばしてよかったー」と、しばらく、見事な紅葉を眺めるミモロです。
*旅のポイント:「石山寺」への交通など詳しい情報は、ホームページをご覧ください。
紅葉の見ごろは、11月末までがおすすめ。「もみじライトアップ」は11月27日まで。
<もみじと狂言を楽しむ秋の夜>
尚、ライトアップの期間中、狂言を学ぶ京都の大学生たちが中心となって「石山寺 狂言十八番」が、本堂にて18:30~19:30に同時開催されています。(観覧無料。ただし、夜間特別入山料500円が必要)ライトアップされた紅葉と狂言の両方が楽しめる、見逃せない企画です。ぜひ