いよいよミモロの「桂離宮」リポートも締めくくりへ。
「あまりに、見どころが多くて、目が回りそう…フー」と、見学中、キョロキョロしっぱなしのミモロは、やや疲れ気味の様子。とても1回くらいの見学では、「桂離宮」の魅力を知ることは不可能ではないかと…。
案内の方の後に続き、見学する一行は、敷地の南にある「笑意軒(しょういけん)」という離宮で最も大きな茶屋へと進みます。
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「笑意軒」の池の畔には、船着き場があり、池の端は、他の池の淵とは違い、直線になっています。建物は、茅葺寄棟造で、柿色の壁をもつ農家風に。
お座敷の壁の丸窓の配し方が、とても洒落ていて、扁額とのバランスの良さが際立ちます。
「どんなお座敷かな?」と、中を覗くミモロ。
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手前の4畳の間に続く6畳の二の間は、広々した印象。畳の縁、襖、障子の入ったひじ掛け窓の直線により、構成された空間は、静寂を物語るよう。庭の緑が、絵のように見えます。
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ひじ掛け窓の下の壁には、市松模様の部分にビロードを、そのほかの部分に金箔をはりつけた斬新なデザインが施されています。
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また、押入れのような部分の襖も、かなり斬新です。
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「なんかすごくモダンな感じ…日本のお座敷は、家具を置かないようになっているから、とてもすっきりした感じ…。なんにもないもの…。でも、ここにお客様が来たら、きっと華やかなになるのかも…。御所の女の人たちは、艶やかな着物をお召しになっているだろうし…。昔は、きっと今、ミモロが見ている景色とは、違った感じかも…」と、窓から中を覗きながら思うミモロです。
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ここでは、どんな装いを親王さまをはじめ、ゲストの方々はしていたのか、知りたいところです。
「なんか豪華な着物で来たら、この離宮に合わない気がする…。わざと地味な姿で来たのかな?『修学院離宮』は、華やかな装いでも似合う気がするけど…どうしよう、何を着たらいいんだろ?」と、おしゃれに関心の高いミモロとしては、気になるところです。余計な心配ですけど…。
見学の撮影タイムには、しばし縁側に座って、お庭を鑑賞。
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お庭には、三角燈籠や雪見灯篭が。
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離宮のお庭には、このほか、意匠を凝らしたさまざまな灯籠が点在し、それを見て廻るだけでも、燈籠ファンには、たまらないはず。
「笑意軒」からは、持仏堂の「園林堂(おんりんどう)」を眺めながら、書院へと向かいます。
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「あ、梅が咲いてる…」
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ミモロが、訪れたのは、3月上旬。
離宮にあるグラウンドと思われる鞠場や馬場では、梅の花がほころびかけていました。
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「わーこの建物、テレビで見たことあるー」そう、ここが「桂離宮」のメインビルディングの「書院群」です。
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「書院群」は、「古書院」「中書院」「楽器の間」「新御殿」が連なってできています。これは、増築を重ねた結果で、それぞれの部分の風通しや日当たりを考慮して作られていったそう。
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「へぇー離宮も建て増しなんだー」。あの、ミモロ、普通のお家の増築とはわけが違います。
残念ながら、内部の見学はできませんが、写真で見る限り、それぞれが、異なった趣で作られています。でも、外観には、見事な統一感が漂うあたり、さすが離宮の美意識。
「うん、確かに、普通のお家の増築は、いかにも建て増ししましたよって感じになるよね。でも、ここのは、同じに見える…」
「わー歩きにくそうな飛び石…作った人、ちょと意地悪なんじゃないの…」と、失礼な発言も。
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その石の先にあるのが有名な月見台です。
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細い竹を何本も横に渡した竹簀子(たけすのこ)で、できていて、屋根はないテラスという感じ。
そこに座ると、お庭が目の前に開けます。
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「池に映る月も楽しるんだー。きっとすごく幻想的なんじゃない?見たいなぁー」と。
桂川から引き入れた水が満たす池に映る満月は、さぞや美しく、親王様のお心を癒したに違いありません。
現代建築で、月見台は、ほとんど見られないもの。昔の人たちは、今より月の光を身近なものに感じていたはず。電灯のない時代、夜の闇は、今よりも深く、長かったことでしょう。その闇を照らす満月を、毎月、人々は、どれほど待ちわびていたか、月見台を作る心からも伺えます。
「古書院」のそばには、「月波楼」という観月のための茶亭が。
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「ここからもお月様が、よく見えそう…。お茶しながら、お月様を眺めるなんてステキ!」
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さぁ、そろそろ見学もおしまいに…。
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「楽しかったーもっと離宮にいたいよー」。なかなか去りがたい場所のよう…。後ろを振り返るミモロです。
*「桂離宮」の見学に関する申込みや詳しい情報は、「宮内庁参観案内」で。見学の所要時間は、約1時間。1日6回参観時間が設けられています。
見どころいっぱいの「桂離宮」。四季折々の景色が眺めたくなる素晴らしい日本の宝物。
「また、秋に来たいよー」とミモロ。きっと2回目ともなれば、少しは余裕で眺められるようになるかも…。
「だって、全部初めて見たんだもの…興奮しちゃったーしかたないよねー」と。ぜひ、一度ならず、何度でも、美しいものに触れてみてはいかがでしょう。
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