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「わー。キレイ!」滋賀県大津の石山寺を訪れたミモロ。境内の山道を歩きながら、周囲の木々の紅葉の美しさに、声をあげます。
昨日、お話ししたように、ここ「石山寺」は、平安貴族の女性たちが、さまざまな祈願のため石山詣に訪れた場所。そのひとりに、紫式部が。
彼女が、ここを訪れたのは、寛弘元年(1004)のこと。
村上天皇の皇女選子内親王が、「まだ読んだことがない、珍しい物語を読みたい!」と一条天皇の后、上東門院彰子に所望したので、依頼を受けた女房の紫式部は、新しい物語のアイディアを祈願するため、石山詣に出かけます。彼女が、籠ったのは、7日間。
本堂には、今も、紫式部が、参籠したとき使われたと言われる部屋が「源氏の間」として残っています。
そこには、紫式部をイメージしたお人形が。
特別、裏から部屋を見せていただいたミモロ。部屋の窓からは、鮮やかな紅葉が、まるで美しい絵画のようにそこに見えていました。
「紫式部もこんなキレイな紅葉を見たのかなぁー」とミモロ。
いいえ、残念ながら、式部がここを訪れたのは、8月15日なので、紅葉ありません。
でも、その代りに…
空に輝く十五夜の月が琵琶湖の映えて、それは美しい景色。それを目にしてインスピレーションを得た式部は、即、そばにあったお経の裏に「今宵は十五夜なりけりと思い出でて…」としたためたそう。この部分が、後に「源氏物語」の須磨で、光源氏が都を思う場面に生かされることに…。
その時、紫式部が、使ったと言われる硯は、今もこの寺に大切に保存されています。
「あれ!かわいいロボットがいる…」ミモロが、源氏の間の一角で目にしたのは、平安時代の女性を思わせるロボットです。2008年「源氏物語千年紀」を記念して作られたもので、源氏の間の案内などを担当しています。
さて、本堂から、さらに山の上へと歩いてゆくと、せり出すように建てられた「月見亭」へと至ります。
こでは、後白河上皇の行幸に際し建てられたものを、幾度も再建、修理し、今に。
「お月様を見る場所なの?きっとすごくよく見えるね。ミモロもここでお月見したいなぁ」と憧れの目で。
瀬田川の畔の山頂からの眺めは、まさに絶景だったことでしょう。(今は、周囲の木が育ちすぎて、景色を遮っています…)はるかに望む琵琶湖。ダイナミックなパノラマのような景色が広がる「月見亭」です。
そこから、紅葉の道をさらにトコトコと奥へ。
一番奥にある「豊浄殿」は、石山寺に伝わる宝物と、紫式部や「源氏物語」を題材にした書や絵巻など美術品が、多数展示されています。
*毎年、春と秋に、「石山寺と紫式部展」を開催。現在11月30日まで、秋の展示が行われています。
歴史ある石山寺は、国宝や重要文化財に指定された仏像などをはじめ、絵画、書などの仏教文化の美術品と土佐光信筆の「石山寺縁起絵巻」(重文)や江戸時代の狩野派の絵画など「源氏物語」に纏わる品々が多数所蔵される、美術館のようです。
「ホントに、見るものがたくさん…。今回は、紅葉も思う存分楽しめたし…京都に来た人には、絶対おすすめの場所。お友達にも教えてあげよう・・・・。また、来ようね!」とミモロ。
ミモロが、石山寺の見学を終えて、瀬田川のそばを歩いていると…なんと、空には大きな虹が。
「ウワー、スゴーイ!キレイ!感激!キャーキャー」と、喜ぶミモロ。でも見ている間に、虹は、その姿を消してしまいました。「なんか、夢みたい…」と一瞬の出来事に、しばしボーっとするミモロです。
*「石山寺」の詳しい情報は、ホームページで。
<こんなに近いぞ!石山寺>
京都からも車で、30分ほど。電車でも、JR京都駅から、快速でJR石山駅までは、なんと13分という近さ。そこからは、バスかタクシーで。また京阪「石山駅」からは、徒歩10分。京都観光で、ちょこっと足を伸ばしたい場所です。
<周辺のちょこっと情報>
お寺から駐車場に戻る途中にある「至誠庵」は、手づくりの鮒ずし、湖魚の佃煮などのお店。
40年以上、手づくりの品を作り続けているそう。
「これは、琵琶湖でとれた川エビの佃煮。ご飯が進みますよ」とお店の方。
今では、貴重になった美味しいもろこも並んでいます。おみやげにしたい品々です。
電話077-534-9191 10:00~17:00