Polepole Life new

びわ湖の湖南に在住。
亡きA.コッカーNOIRと山歩きを愛すシニアライフを綴ります。

巡りゆく日本の夢 ゴッホ展

2018-03-02 14:29:00 | 美術・絵画





表のパネル前のワタシ。





2018.02.21

京都造形 でキャンバスを並べた友人と

『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』
京都国立近代美術館

を観に行きました。




楽しみにしていた有名作品あり・・・
(以下、作品画像転載)




『 寝室』1888年 ファン・ゴッホ美術館


『種まく人』1888年 ファン・ゴッホ美術館  


『花魁(渓斎英泉による)』1887年 ファン・ゴッホ美術館  




心ひかれる作品あり・・・



『下草とキヅタのある木の幹』1889年 ファン・ゴッホ美術館


『ヤママユガ』1889年ファン・ゴッホ美術館


今回、日本初公開という作品も・・・。



『夾竹桃(きょうちくとう)と本のある静物』1888年 メトロポリタン美術館



ゴッホの出品点数は少なかったけれど
代表作のいくつかと、日本初公開作品もあり、
展示会のテーマである日本の浮世絵との
関連性もわかりやすく構成されていて
展覧会として面白いものでした。
(ああ、学芸員さんが羨ましい。)



参考展示の森村泰昌の作品の前の友人Iさん。
(フラッシュNG・撮影OKコーナー)




ゴッホの絵は、生涯の暗さを感じさせる部分もあるので
美しい色と奔放なタッチ、力強さを感じ取る
彼女と出かけたのはまさにラッキー、
終始爽やかな気持ちで鑑賞できました。



久しぶりに会って、たっぷり話せたのもうれしかった。




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もう一人の奇想の画家

2017-09-23 15:05:00 | 美術・絵画










もう20日も前のことですが、




2017.09.02

MIHO MUSEUM
2017夏季特別展
雪村 -奇想の誕生



・・・を観てきました。


正直、知らない名前でしたが、
MIHO MUSEUMが
2017夏季特別展として持ってくるのなら
きっと見ごたえのある展覧会のはず・・・


そして期待した通り、
伊藤若冲や曽我蕭白といった独創的表現の画家たちの
先駆ともいえる画僧の質量、ともに素晴らしい
作品に出会えました。


この美術館は素晴らしい施設設備だけでなく
展覧会の内容・仕方・照明・キャプション・・・
すべての面でいつも期待を裏切られることがない。


美術好き・美術館好きにはたまらない美術館です。





□    □    □





何度も書いてきましたが、今はちょうど



開館20周年記念特別展
桃源郷はここ ―I.M.ペイとMIHO MUSEUMの軌跡


・・・が開催されているので、
美術館のご紹介を少し。




一番遠い門外の駐車場から、時には
マイクロバスのピストンが出ている程の賑わい。








レセプション棟のレストランやショップ・チケット売り場は
交通の便の悪い山奥とは思えないほど
かなり混雑している日もあります。









チケットを持つ人は、電気自動車でゆっくり

いざ、美術館棟へ。



















ふー。


何度来ても・どんな展覧会を見に来ても
この信楽の緑に囲まれた桃源郷に足を踏み入れると
美術館自体の素晴らしさに、まず感嘆してしまいます。






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『ミュシャ展 』 と 同好の士

2017-09-06 11:29:00 | 美術・絵画






佐川美術館 チラシ: ~9/24(sun)
左)≪桜草≫ 右)≪羽根≫ 1899年 OGATAコレクション














2017.08.29 
もと近美解説ボランティア火曜日班のメンバーで

佐川美術館で開催中の・・・





~麗しきアール・ヌーボー 
アルフォンス ミュシャ展



・・・を観てきました。








≪ジスモンダ≫ 1895 OGATAコレクション 画像:wikipe.
サラベルナールの劇場用ポスターとして制作され、
ミュシャを有名にしたリトグラフの装飾パネル。






ミュシャって、パリで アール・ヌーボー の旗手として
時代の寵児として活躍しただけではなかった。







≪ロシア復興≫ 1922 画像:#佐川美術館
母と子どもは、革命後の混乱に苦しんで援けを待つ母子か、聖母子か。
ぐったりとした子どもは、新生ロシアのダブルイメージであり、
ミュシャはこの作品でロシア農民の救援を世界中に呼び掛けたといいます。





画家としての地位を不動のものにすると、
故郷チェコに帰ったミュシャは、祖国の発展のために
尽力します。
春に東京で展示されたスラヴ叙事詩を制作し、
国家行事のポスター・切手・証紙・紙幣などのデザインも手がけました。








上:≪黄昏(習作)≫ 1899 OGATAコレクション
下:≪黄昏≫ 1899 OGATAコレクション  画像:#佐川美術館




また、今回初公開の 黄昏の習作 黄昏
並んで展示されているのを見ることが出来ました。



習作の生身の女性の生き生きした表情や身体が
ミュシャというフィルターを通して独特の作品に
どのように変化したのか・・・目の当たりに見るのは
とても興味深いことでした。



そして美術館カフェレストランのSAMで
昼食やお茶をしながらの会話。。。








それぞれのフットワークの良さ、知識に
刺激を受けます。

nose5



そして・・・











来春、

また、集まる日をセットして解散。






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海北友松を観る

2017-05-23 14:14:00 | 美術・絵画





展覧会チラシ 海北友松 重文 雲龍図 部分  建仁寺



2017.05.20 

京都国立博物館の

海北友松(2017.04.11-05.21)展


・・・を観てきました。











快晴の最終日前日。

長者の列を覚悟して本まで用意して行きましたが・・・


待ち時間ゼロ。





重文 雲龍図  建仁寺


この絵を目の当たりにして感じたのは、
遠くで雷鳴が聞こえそうな大気の奥行きと
暗雲のうねるような動きでした。
そこからにゅっと出た龍の手の怖さ。


勢いのついた強い線と柔らかいぼかしが
力強い線だけで描かれた雲竜図よりリアルな迫力
を生んでいました。






浜松図屏風 右隻 宮内庁三の丸尚蔵館




これを観た時は、尾形光琳の国宝「紅白 梅図」が浮かびました。
水際の線をはっきり絶妙な構図で区切り、
その面白さ自体をモチーフの描写以上に狙ったた意匠に
共通点を感じたからです。


正確な制作年度はわかりませんが
(1658年生- 1716年没)の光琳より
(1533年生-1615年没)の海北友松は100年早く
こんな絵を描いていた・・・。


光琳の「紅白梅図」も何の脈絡もなく
突然天才が生み出したものでもないのだと感じました。





月下渓流図屏風 右隻  ネルソン・アトキンズ美術館(米)




月下渓流図屏風 左隻  ネルソン・アトキンズ美術館(米)





重文  松に叭々鳥図襖  禅居庵





海北友松は、信長に滅ぼされた
近江浅井家の家臣の子息ですが
寺に入っていたため命を長らえ、
狩野派に学んで絵師になったそうです。



そして狩野派の総帥狩野永徳や永徳に対峙した
長谷川等伯と並び称される画家になりました。



狩野派から離れ友松風といわれていく画風は、
やはり、当初は狩野派にも学びやがて対峙していった
長谷川等伯の「松林図屏風」のスピード感のある筆致や
静謐な空間に共通点を感じました。



ゆっくり観覧出来て良かったと思う半面、
もっと来館者がいないともったいない・・・



そんな風に思いながら展示室を出ました。










平和知新館オープンテラスより、明治古都館を
観ながら自販機のお茶で休憩。



日差しと影が初夏のような一日。
しばしのクールダウン。




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火曜班とミホ・ミュージアム

2017-04-17 13:12:00 | 美術・絵画







2017.04.13

信楽の MIHO MUSEUM



2017年春季特別展

和ガラスの美を求めて
ー 瓶泥舎コレクション ー 
2017.03.18-06.18



・・・を観てきました。



道後温泉「瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館」
創立者・大藤範里氏の江戸ガラスコレクションです。



ガラス瓶などは清涼飲料水やワインのボトルさえ
日頃捨てられないワタシなので、とても楽しかった。



美しく、かわいく、優しく・・・


あ・あ・・・・欲しいase








じつは、今回は3月いっぱいで任を終えた
滋賀県立近代美術館の火曜班の集まりでした。


例年ですと、
レセプション棟から美術館棟に行くまでの
しだれ桜のちょうど満開時期。



お花見を兼ねていたのですが。。。
ほとんどまだ蕾。
トンネル前の紅白の桜だけが
私達をほころんで迎えてくれました。





餡巻きみたいな珍しい桜餅&お薄。自然農法の餡がおいしい。


美術館カフェのPine View
しばし、おしゃべり。


ボランティアは、休館前に解散・・・と聞いていたのですが
登録した人を対象に学習会が定期的に催されるそうです。


最後まで頑張って、素敵なご褒美だと思います。
私は一年前に辞めちゃったけど、ほっとしました。
同じように直前に辞めた人は、別のところの募集に
応募したとのこと・・・
皆相変わらず元気で、活き活きとしていました。


このメンバーで、良い経験を一緒に出来て、
本当に良かった。




8月に再会を約束して解散。



※・・・と、昨夜準備した記事は、ここまででしたが

きのう、大津市での山本幸三地方創生担当相の

「がんは、学芸員。一掃しないと」

http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/16/yamamoto_n_16054370.html



・・・を今朝の新聞紙面で目にしました。



繰り返してfacebookやブログで書いていますが
新生美術館として生まれ変わるべく増改築のため
今月~2020年3月末まで、
滋賀県立近代美術館は休館になりました。


学芸員の人たちは、散り散りに他の美術館に移る
ということではなく、専門の研究を進めると聞いています。
それでも、展覧会の企画・展示の仕事はありませんから
手伝いなどに出張とかするのだろうか・・・と
わからないながら、陰ながら心配していました。

幹部職のような方もいれば、活き活きした現代美術の
展示を見せてくれた若い学芸員さん達もいます。
いったい、どんな気持ちでこの発言を受け止めたことか・・・。


さすがに、正当な非難の嵐に
発言を撤回 したそうですが
覆水盆に返らずって、知っていますか?


なぜ、今、大津で?


新生美術館構想実施までの経緯の中で
学芸員さん達との意見の相違に対して、
勝利の雄たけび・はらいせ発言でしょうか。
怒りを感じました。



正直にいえば、新しい美術館の方向性を
危惧しているのは学芸員さんだけじゃありません。



よい美術館はたとえ、海外からでも集客できるでしょうが


>歴史資源を生かした観光立国・・・ 

とか

>観光マインドを持って、
観光客が喜ぶパフォーマンスや説明・・・

などという、


山本幸三地方創生担当相のいうような、
まず「観光マインドありき」では、創れないもののように思うのです。


来館者重視の美術館づくり、わかりやすい美術館づくり
魅力ある美術館づくり・・・・


新生美術館構想は、正直言ってそれらからより
離れつつあるように、私も感じています。


大好きな場所だっただけに・・・不安です。






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