「寺社仏閣以外では府内でも最大級のかやぶき建築」という
かやぶき音楽堂『迦陵頻窟 KALAVINKA』
屋根の高さ、約9メートル。
かやぶき音楽堂は、もともとは1784年建立のお寺の本堂で
福井県にあったものを、夫妻が'89年に現在の場所へ移築したそうです。
(京都府南丹市日吉町上胡麻)
ピアニストのエルンスト&カズコ・ザイラー夫妻は、
毎年ここで初夏と秋にコンサートを開いていますが、
今回は、この地に来て、はじめての屋根の葺き替え
完成後最初のコンサートになりました。
この、屋根の葺き替えは、ファンの寄付や
大勢のボランティアの参加をえて、
3年がかりで行なわれたそうですが、他にも・・・
座席に変わる色とりどりの座布団は
初回、チケットの変わりにみんなが持ち寄ったとか・・・
高い位置に音響の為に吊られたボード・・・
休憩時間にもてなされるケーキ・ハーブティー・・・
スパークリング日本酒・・・
帰りがけに出口でいただくおにぎり・・・などなども、
ピアニスト夫妻の手作りだったり、
観客として来訪した専門家のアイディアだったり、
手作り感満載、あたたかい雰囲気に満ちたコンサートなのです。
曲の間に、ザイラー氏のたどたどしく温かいことばで
曲の説明や『かやぶき音楽堂』の歴史や生活の
お話しがはいります。
今回、前半の曲は生誕200年に当るメンデルスゾーン・・・
後半は モーツアルト、ブラームス、ラフマニノフ、
最後はヨハン・シュトラウスのワルツ曲の特集でした。
クラッシック・・・
苦手とすら言えないほど縁のない世界だったのですが
ザイラー氏から、
「テレビのない時代はみな、家族が音楽を
家庭でふつうに楽しんでいた。。。」
・・・と聞くと、急に堅苦しい威厳に満ちたモノから
暖かい優しいイメージに私の中で変わったように思います。
張り替えたばかりの障子に映る竹の影がゆれる
これからの人生のなかで、
コレでまた1つ、素敵な時間が増えるかな。。。
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