ECMからキースとヘイデンのデュオが出ましたが、そちらに行く前にこなしておきたいアルバムが2枚、これが2枚目です。
ファンなのでKetil Bjornstadのアルバムを気がつけば拾いますが、基本的にはJAZZインプロバイザーではなく、作曲したものをいかに聴かすかのミュジシャン、企画によって随分ばらつきのある人なのです。
でもファンなので買わざるえない、JAZZとしては微妙なアルバムになりました。
共演は凄い、大好きなテナーのTore Brunborg、このピアニストと出会うべきして出合った感じですし、ドラムスのJon ChristensenはECMの海シリーズで一緒、まさにぴったりな集まりで、ただ3人だけの演奏です。
Remembranceという曲が1~11曲目までならびます。
トーレのサックスはとても伸びやかで、フレーズはガルバレクに似ていますが、音色が柔かいので、どちらかというとこちらが好きなのです。
ヨン・クリスチャンセンンはとてもセンシティブでこれは、はまりリズム、なぜベースを入れてくれなかったか、好みとしては残念ですが、ケテルのピアノの低音でいいのでしょうか。
曲はすべてケテルの曲で、基本的にはJAZZモードではない、逆にJAZZとは違う北欧のトラデショナルな和声を基本に、ゆったりと流れる音楽、そこをしっかり認めて聴けば、なんとも心落ち着く音楽です。
1曲目アルペジオのピアノにユニゾンでテーマが、ジャズの生生しいものでなく、ある高いところから眺めた、そうRemembranceなのでしょう。
2曲目はトーレサックスの柔らかいラインが強調されそう、これを初夏みたいな今に聞いているのは少し残念、秋風が強まるあたりに聞けば、しんみり、しんみりするのであります。クリスチャンセンのドラムスがとても低い音からシンバルまで効果的な演奏です。
3曲目、ケテルとレインボースタジオのピアノとは、とても長い付き合いで、スタジオの変化にともなって3枚のアルバムを作った経緯があります。ですから、この曲、実に上手くkongshaugと音作っています、というよりか全面的信頼関係が見えるような感じです。
この音が当たり前のようにあることが素晴らしい、そこにトーレの音がかぶさるのですよ、これある意味、レインボーの究極に近いです。
4曲目とても日常的な音みたいななかで流れる、優しさが支配している世界、そこにコーヒーカップを置くことにも意味があるような、風がカーテンを揺らすことに意味があるよな、(すいません今村上春樹、1Q84Book3をよんでいるので)感じです。
トーレがピアノのトルド・グスタフセンとは面白くなかったと思っているのですが、ここでは見事にマッチです。
5曲目、中国に出張に持っていく基準でものを考えたことはありませんが、昨日のクライムはいらない、このリメンバランスは良い、音楽的にはともに良いのですが、面白いものです。
7曲目、JAZZ的には微妙と書きましたが、それはケテルのピアノ・メロディがあくまでシンプル、ここまでシンプルにするのかという感があり、初めての人はつまらないと思われると感じます。
でもここに意味があるのかもと思い、それは最後に、これが今のケテルなのですね。
8曲目、そんな彼らをジャケで見れば歳を重ねて、この曲のトーレ、素晴らしいフレージングです、なんとも年寄りにはジンと来るものがあり、この曲ECMのこの年ベスト幾つに上げてもと思います。
9曲目、ドラムスが実に見せる演奏なのでしょうが、そこもECM的が面白い。
ケテルの世界は、基本的にずっと続いてきた、ハーモニーの流れがベースで、そこに今回はトーレという素敵な音が入り、それは素晴らしいものを作りました。
ほっとする和音があって、そこにテーマが情景のように織り込まれると、約束された様にrememberenceとして認められるのです。
音楽が僕たちの持っている、状況と情景を受け入れてくれるのです。
そこにある音楽は、その状況を包み心に寄り添うのです。
Remembrance / Ketil Bjornstad
Ketil Bjørnstad(p)
Tore Brunborg(ts)
Jon Christensen(ds)
1. Remembrance I
2. Remembrance II
3. Remembrance III
4. Remembrance IV
5. Remembrance V
6. Remembrance VI
7. Remembrance VII
8. Remembrance VIII
9. Remembrance IX
10. Remembrance X
11. Remembrance XI
やはりピアノはジャズの語法ではないですが、美旋律ということもあり、気に入りました。ベースレスという編成も、静かなサウンドが基調のせいか、これはこれでいい感じでした。ホーダーレスでも、こういう方面だと、何度も聴いてしまいます。
Ketil Bjornstadはレインボースタジオが多いのので、そこらへんの雰囲気で作られているような感じですね。
なんともひとつ違ったピアニストですね。ちょっと作る作品が同じようになって、疑問ですが。
元気?
この秋は、わたしにとっては、、特別な秋になりました。。。
きっと、時間がたったときにこのアルバムが甦ってくるんだと思います。
秋の日に、いいな、って、思います。
はやく、帰ってきてね。
返事遅くなって申し訳ありません。
日本には既に帰っているのですが、いろいろあって疲れていて、まるで記事がかけません。